ヒガンバナのように、地面からにょきっりと花だけが伸びて出てくる「コルチカム」。
今まで何もなかったところに突然薄い紫色やピンクの花が咲くのでびっくりする。
サフランに似た花なので「イヌサフラン」とも呼ばれている。
見つけた時はいつも群生している。
1つの球根に対して花は2~6輪もつくらしいから、いつもたくさん咲いているように見えるようだ。
季節の感じ方は人それぞれだけど、この花を見ると秋を感じるのはどうしてだろう、と考えてみた。
多分、この花を最初に見た時のイメージがそのまま残っているのかもしれない。
それは、田んぼの脇にピンクの花が一列にズラーっと並んでいた時のこと。
田んぼは稲刈り前で黄金色に染まっていて、そばにあった柿の木にはオレンジ色の柿がたくさん生っていた。
正に日本の秋の風景だった。
その中で見たこの花に秋のイメージが植え付けられてしまったのだと思う。
学名:Colchicum
英名:Meadow saffron
和名:イヌサフラン、オータム・クロッカス
科名・属名:イヌサフラン科 イヌサフラン属(コルチカム属)
原産地:ヨーロッパ、北アフリカ
「コルチカム」は球根や種子にコルヒチンというアルカロイドが含まれているために有毒植物になっている。
花が咲く前の葉っぱがギョウジャニンニクなどの食用の山野草と似ているので間違えて食べてしまって食中毒をおこしたという話はよく聞く。
でも、花が咲けばコルチカムってわかるけれど、その前だったら間違えるのも分かるような気がする。
花が開くとこんな感じになって、つぼんでいる時とは違った雰囲気になる。