新入社員で会社に入ったとき、大変お上品なマダムがアルバイトに来ていた。働いたことなんてないんじゃないかと思われる50くらいの女性である。
家にいるよりは仕事でもしてといういかにも「有閑マダム」
事実お金持ちのマダムで、会社の女の子なんかは六本木の肉の老舗「和田門」につれてもらったりしてごちそうになっていた。私自身もお世話になった。
その年の年末、母が気にして、三越?からもらったミュージカルの券をそのマダムにプレゼントすると言った。主演は草笛光子であった。
草笛の演劇ときいて、そのマダムはたいへん喜んだ。
たいへんよかったそうで翌年入ってすぐ達筆な字でお礼状を母に下さった。「旧蝋の。。。。よかったです。」なんて
旧蝋なんて言葉は頭の辞書にないので戸惑った。
草笛光子はおばさんのイメージしかなかったので、あんなに喜んでもらえるとは思わなかった。
新入のときは30以上の女性は全部おばさんに見えてしまうわけだからね。
その後ずっと気になる存在だった。そして昔の東宝映画をみるにつれ縁がまたできた。
やはり美しい女性である。成瀬巳喜男の映画にも出てくる。
「放浪記」では男を取り合う女優兼文筆家役、「女という他人」では殺される女性の友人役
「乱れる」では加山雄三の姉役で小姑役、「乱れ雲」では夫を交通事故で亡くす司葉子の姉役
女っぽさが前面にでるのが「放浪記」である。
高峰秀子が貧乏暮らしの生計を立てようとして、カフェで働く(カフェは今で言うキャバクラだ)
そこで俳優兼文筆家の仲谷昇と知り合い、同棲するようになる。
ところが、仲谷には女優の恋人草笛がいた。草笛のもとへと仲谷はいくが、結局別れる。
その後またカフェで働く高峰(林芙美子)のところへ他の文筆家と草笛がきて、二人で組んでいこう
となる腐れ縁の仲である。
ここで草笛が演じる役がかっこいい。当時30前だったはずだが、ぱりっとして気の強そうな
役を素敵に演じる。ネットで見たらこの当時芥川也寸志と結婚していたらしい。
これは驚いた。あまり結びつかない二人だが、あの情念ある演技を見るだけでも彼が草笛光子を好きになったのがわかる。
なぜか不思議とひかれる女性である。
家にいるよりは仕事でもしてといういかにも「有閑マダム」
事実お金持ちのマダムで、会社の女の子なんかは六本木の肉の老舗「和田門」につれてもらったりしてごちそうになっていた。私自身もお世話になった。
その年の年末、母が気にして、三越?からもらったミュージカルの券をそのマダムにプレゼントすると言った。主演は草笛光子であった。
草笛の演劇ときいて、そのマダムはたいへん喜んだ。
たいへんよかったそうで翌年入ってすぐ達筆な字でお礼状を母に下さった。「旧蝋の。。。。よかったです。」なんて
旧蝋なんて言葉は頭の辞書にないので戸惑った。
草笛光子はおばさんのイメージしかなかったので、あんなに喜んでもらえるとは思わなかった。
新入のときは30以上の女性は全部おばさんに見えてしまうわけだからね。
その後ずっと気になる存在だった。そして昔の東宝映画をみるにつれ縁がまたできた。
やはり美しい女性である。成瀬巳喜男の映画にも出てくる。
「放浪記」では男を取り合う女優兼文筆家役、「女という他人」では殺される女性の友人役
「乱れる」では加山雄三の姉役で小姑役、「乱れ雲」では夫を交通事故で亡くす司葉子の姉役
女っぽさが前面にでるのが「放浪記」である。
高峰秀子が貧乏暮らしの生計を立てようとして、カフェで働く(カフェは今で言うキャバクラだ)
そこで俳優兼文筆家の仲谷昇と知り合い、同棲するようになる。
ところが、仲谷には女優の恋人草笛がいた。草笛のもとへと仲谷はいくが、結局別れる。
その後またカフェで働く高峰(林芙美子)のところへ他の文筆家と草笛がきて、二人で組んでいこう
となる腐れ縁の仲である。
ここで草笛が演じる役がかっこいい。当時30前だったはずだが、ぱりっとして気の強そうな
役を素敵に演じる。ネットで見たらこの当時芥川也寸志と結婚していたらしい。
これは驚いた。あまり結びつかない二人だが、あの情念ある演技を見るだけでも彼が草笛光子を好きになったのがわかる。
なぜか不思議とひかれる女性である。