映画とライフデザイン

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いとこのビニー  マリサ・トメイ

2010-03-07 17:19:40 | 映画(洋画 99年以前)
実におもしろい!よく出来ている!鑑賞後に気分爽快になるそんな映画だ。

マリサ・トメイが「レスラー」他の近作で非常に存在感を高めている。非常に気になる存在になって昔の映画を観てみようと思った。「いとこのビニー」はオスカー助演女優賞を92年若くして受賞した作品。それだけで気になって観た。ハリウッドの小柄な脇役専門のジョーペシが主演で新米弁護士を演じるコメディだが、単なるお笑いに終わらない奥深さがあった。

ドライブに出ていた大学生の仲間二人が南部のある町のコンビニに入って買い物をした。普通に勘定をすませた後、片方の若者が缶詰一つのレジを済ませずに、ポケットに入れていたことに気づいた。コンビニをでて車を走らせていると、後ろからパトカーが来る。そういえば南部ではこそ泥も罪が重いと聞いた気がしてあせる。そうすると警官がホールドアップを要求し拘置される。二人は素直に警官に罪を問われて自白する。ところがどこか話がおかしい。するとそのコンビニの店主が殺された犯人にされた事に気づく。
二人は呆然とする。そしていとこに弁護士がいたことに気づき、家族に呼ぶように依頼した。するとやってきたのがジョー・ペシで、恋人のケバイ女性マリサ・トメイをつれて接見にきた。しかし、話を聞くと弁護士試験に5浪の末ようやく受かってまだ法廷経験のないことがわかり若者二人はあせるが。。。。

何も裁判のことがわからないジョーペシがこの後右往左往する。コメディらしく、途中で大笑いする場面が何度も出てくる。2時間の映画の中で最初の1時間半以上うだつの上がらないことばかり、どうやってこの先逆転するのかとおもってしまう。観客にそう思わせるのが脚本のうまいところだろう。法廷物としてもおもしろい一面を持たせたので映画の奥行きが広がった。



ロバート・デニーロとの共演「レイジング・ブル」でのジョーペシは最高だ。この映画はデニーロもすごくいい!傑作だと思う。俳優ってハンサムボーイだからいいというわけではない。ジョーペシのようなチビの個性派がいたりするからいい映画ってできるのだと思う。ここでも名コメディアンぶりを発揮するが、「レイジングブル」やマフィア物と違って、ちょっと弱々しい印象を与える演技でスタートする。後半見せ場がようやく来るが、これはこれでいい。

マリサトメイは今と比較するとさすがに若い。でも自分も年をとったからであろうか?今の彼女の方がなぜかよく見える。この映画では途中からすごいエンジンがかかる。オスカー最優秀助演女優賞をもらうのもなるほどと思う場面が出てくる。脚本の勝利という気もする。これは観てのお楽しみである。

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