文化勲章受章者が発表されて、数学者伊藤清さんの名前があった。
この経済動乱の時になぜか選ばれたが、本来であればオプション理論の件で米国経済学者マイロンショールズ博士がノーベル賞を受賞する時に基礎理論をつくったということでそのとき一緒に受賞してもいいくらいの大学者である。
伊藤博士が確率微積分理論をつくるにあたっては、経済学のことなんかちっとも考えずにつくったわけだが、経済学の泰斗ポールサミュエルソン博士に注目され論文に引用され、金融工学の基礎ができ、それを弟子のマイロンショールズ、ロバートマートンの二人がオプション理論に飛躍させる。デリバティブ市場が世に生まれると同時に脚光を浴びる。
そして二人はノーベル賞を受賞する。
しかし、その後で有名なロングタームキャピタルファンドの破滅を生む。
ロシア通貨危機とともに学者ファンドも破綻してしまうのだ。
金融工学を知っていれば、相場にも全戦全勝の妄想が出てくるが、それはありえない。私が思うに、数学的素養は相場には必要だが、数学的解析だけでは絶対に相場に勝ち続けることはできないと思う。レバレッジの恐ろしさなのかもしれない。
話は脱線したが、伊藤先生は米国人であれば大金持ちになってもおかしくない学者だが、いかにも昔の純粋な日本人である。自分の理論を使ってノーベル賞が生まれることを喜ぶだけに過ぎない。自分で相場をやろうともしないであろう。それでも数学に対しては生涯現役であると聞く。
いつか伊藤先生の確率論の本を読んだ。さっぱりわからなかった。逆に金融工学の本は読んでわかる。そこのところがミソなのであろう。
しかしいかにも昔の日本人らしい学者が評価されるところはすばらしいことだ。
この経済動乱の時になぜか選ばれたが、本来であればオプション理論の件で米国経済学者マイロンショールズ博士がノーベル賞を受賞する時に基礎理論をつくったということでそのとき一緒に受賞してもいいくらいの大学者である。
伊藤博士が確率微積分理論をつくるにあたっては、経済学のことなんかちっとも考えずにつくったわけだが、経済学の泰斗ポールサミュエルソン博士に注目され論文に引用され、金融工学の基礎ができ、それを弟子のマイロンショールズ、ロバートマートンの二人がオプション理論に飛躍させる。デリバティブ市場が世に生まれると同時に脚光を浴びる。
そして二人はノーベル賞を受賞する。
しかし、その後で有名なロングタームキャピタルファンドの破滅を生む。
ロシア通貨危機とともに学者ファンドも破綻してしまうのだ。
金融工学を知っていれば、相場にも全戦全勝の妄想が出てくるが、それはありえない。私が思うに、数学的素養は相場には必要だが、数学的解析だけでは絶対に相場に勝ち続けることはできないと思う。レバレッジの恐ろしさなのかもしれない。
話は脱線したが、伊藤先生は米国人であれば大金持ちになってもおかしくない学者だが、いかにも昔の純粋な日本人である。自分の理論を使ってノーベル賞が生まれることを喜ぶだけに過ぎない。自分で相場をやろうともしないであろう。それでも数学に対しては生涯現役であると聞く。
いつか伊藤先生の確率論の本を読んだ。さっぱりわからなかった。逆に金融工学の本は読んでわかる。そこのところがミソなのであろう。
しかしいかにも昔の日本人らしい学者が評価されるところはすばらしいことだ。