映画とライフデザイン

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映画「渇水」 生田斗真

2023-06-02 20:50:43 | 映画(洋画:2022年以降主演男性)
映画「渇水」を映画館で観てきました。


映画「渇水」は生田斗真が水道料金の滞納者に取り立てをする水道局の職員を演じる新作である。作家河林満の原作「渇水」をもとに白石和彌監督が初プロデュースを手がける。助監督を務めてきた高橋正弥の初監督作品だ。予告編で気になったのと、好きな門脇麦と尾野真千子が出ているので早速観にいく。

市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)は、同僚の木田(磯村勇斗)とともに水道料金が滞納する家庭を訪ね、支払わない時は水道を停めて回っていた。岩切は妻(尾野真千子)や子供とは別居生活で家庭はうまくいっていなかった。暑い夏で県内全域で給水制限が発令される中、岩切が行った先はシングルマザーで姉妹を育てる母(門脇麦)の家で、水道料滞納が続いていた。2人の娘を見て期限付きで水道を止めるのを延ばしたが、その後母親も男のところへ転がり込み家を出てしまう。結局水道をとめざるを得ないことになる話だ。


主人公の仕事は料金を払わない家の水道を冷酷に停める因果な仕事である。
群馬県が舞台だ。回収にまわるのはまさに下層社会を象徴するような家庭ばかりである。事前に支払わないと水道停めるよと通知はしている。でも、直談判で支払わないのでいきなり水道を停めると唖然とする。

いくつかの貧困家庭が出てくる中で、門脇麦が母親役の家庭をクローズアップする。中卒でまともな仕事に就けないので、マッチングアプリで男をつり売春まがいの行為で子どもを養おうとしている。周囲に問い合わせがいってはダメと生活保護は受けない。稼ぎが少ないので、結局水道料金も滞納してしまう。


子供にはギリギリの生活をさせる。幼い妹は父親さえ帰って来ればいい生活が過ごせると思っている。でも父親が帰ってくるわけがない。こんな女に言いよってくる男がいる。そこにもぐり込み、幼い子たちが取り残されて2人で暮らす。水道をとめられて、町の公園に姉妹で立水栓から水をくみにいく。姉はスーパーで万引きをする。水道局の職員2人も見るに見かねてという感じだが、冷酷にならざるをえない。ところが、岩切が予想を超えた行動をする。ただ、ちょっと唐突かな?


ビックリするような物語の展開はない。ひたすら下層社会を追っていくだけである。まあこんな家庭って現実にあるのかもしれない。映画としては普通。でも、門脇麦はどうにもならない貧困家庭の女を演じている。「あの子は貴族」の真逆だ。ひいき目かもしれないけど、なぜかいつもよりよく見えた。自分が最近観た3作連続で磯村勇斗が出てきたのには驚く。

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