映画とライフデザイン

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映画「ベイビー・ドライバー」 アンセル・エルゴート&ケビン・スぺイシー&ジェイミー・フォックス

2017-08-20 17:59:23 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「ベイビー・ドライバー」を映画館で観てきました。


なかなかの評判である。週刊文春シネマチャートで満点1点たらずの24点となると、すぐさま観に行くしかない。ここまでの評価は年に1~2回くらいしかない。満員御礼状態である。ライアン・ゴズリング「ドライヴ」とその元ネタであるライアン・オニール「ザ・ドライバー」を意識したカーチェイスがクローズアップされる。主人公は犯罪者の運び屋ということは同じだ。

ケビン・スぺイシーとジェイミー・フォックスというアカデミー賞主演男優賞の受賞者を脇に回すというのはすごいこと。「ドライヴ」と運転の腕が凄腕ということは変わりはないが、主人公は喧嘩が強いタイプではない。アンセル・エルゴート演じる主人公は弱々しさを持つ。ナイーブな主人公と犯罪組織のワルたちの絡みに、主人公の純愛を組み合わせる展開を抜群のセンスのポップミュージックで盛り上げる。


ベイビー(アンセル・エルゴート)。その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。


組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする―それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。
自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める―。(作品情報引用)

1.バックミュージックのセンスの良さ
いきなり主人公のドライブテクニックを紹介するのは「ザ・ドライバー」や「トランスポーター」などのスタートと同じである。約6分間に主人公の腕を見せる。ここで他の作品と違うのは主人公のドライブに合わせたノリの良いバックミュージックである。

主人公は子供の時、運転しながら夫婦喧嘩をして衝突事故を起こした父と母を亡くしている。その時から聴力に支障ができた。耳鳴りを弱めるために好きな音楽をipodにいれて聴いている。今や時代錯誤の大事な音源を吹き込んだカセットテープも大事に持っている。若いエドガーライト監督であるが、選曲はひと時代前のR&Bなども含め若干古めである。これが軽快で抜群にいい。


自分としてはサム&デイブ、バリーホワイト、T-REX、クイーンあたりの曲が好きだ。特にバリーホワイトのドスのきいた声が映像にマッチしてしびれる。その他もブラックミュージックのテイストにいい感じがした。ラストのエンディングロールでは久々ポール・サイモンの歌声を聴いて、なかなか席が立てなくなる。映画の題名と同じ「ベイビー・ドライバー」である。サイモン&ガーファンクルの名曲「ボクサー」のシングルB面で、史上空前の大ヒットアルバム「明日に架ける橋」のB面二曲目だ。あれだけ聴いたアルバムなのにすっかり忘れていた。

2.カーチェイスと恋の行方
いきなり見せるカーチェイスはその後も強盗の手助けをするたびごとに続く。これは「ドライヴ」「ザ・ドライバー」と同じであるが、今回は破壊的な衝突が目立つ。エドガーライト監督のインタビューを読むと、「ブルースブラザーズ」から影響を受けているとなっている。これだけ多くの車をつぶすのには確かにその匂いが感じ取れる。

運び屋稼業もジェイミーフォックスやジョンハム演じるかなりヤバい奴らの送迎で面倒だ。敵味方が入り乱れるのはお決まりの構図である。実は主人公はもう足を洗って、堅気になりたい。恋人と仲よく遊びたい。でも、ケビンスぺイシー演じる裏組織の親分がそれを許さず、稼ぎのいい仕事だからと主人公にしつこく運び屋仕事を依頼する。とまどう主人公だ。


「ドライブ」キャリー・マリガン「ザ・ドライバー」イザベル・アジャーニ同様にリリー・ジェームズ演じるドライバーの恋人デボラが登場する。キャリーマリガンが同じアパートに住む人妻で、イザベル・アジャーニが謎の組織の女ということからすると、デボラという名のウェイトレスはいちばんの堅気の女の子である。さすが「ベイビー」という題名がつくだけあってこの映画は純愛の要素を見せるし、この映画Hな絡みがない。少年たちを含めた幅広い観客を狙った作品ともいえる。

ここでの車はスバルのインプレッサである。走りが玄人好みなのか?日本車が前面に出るのはうれしい。これで全米で売りまくるだろう。なぜか群馬県太田市ですぐ公開されているのはスバルの工場があるせいだろう。なるほど
冒頭のカーチェイス↓




ドライヴ
ライアンゴズリングのドライヴがかっこいい(参考記事


ザ・ドライバー
ライアン・オニールの抜群のテクニック(参考記事
Happinet(SB)(D)

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