映画とライフデザイン

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映画「ライクサムワンインラブ」 高梨臨&加瀬亮

2013-05-04 05:35:51 | 映画(日本 2011年以降主演男性)
映画「ライクサムワンインラブ」は2012年公開、
監督はアッバス・キアロスタミで、全編日本国内を舞台として撮影された日本語による映画である。
全く予備知識なく見た。

いきなりカメラはバーにいる一人の女性(高梨臨)を映す。
カメラのアングルはずっと一人の女性とその友人を映す。しばらくの間映像が変わらない。彼女の携帯に電話がかかってくる。どうも彼氏のようだ。しつこく来いと言っているが、彼女は嫌がっている。そうしているうちに目の前に一人のオヤジ(でんでん)が席に寄ってくる。今日夜やってもらう仕事を伝えようとしている。なんだろう?

「冷たい熱帯魚」のでんでんが演じる男はまともな仕事ではなさそうだ。自分の祖母が上京しているからと、仕事を拒絶しているが、そうは簡単に許さない。結局はオヤジにタクシーに乗せられて1時間はなれた所へ行ってくれと言われ、いやいや向かう。

留守電を彼女が聞くと、祖母から何度もかかってきた留守電が入っている。そして留守電には祖母の伝言、クレジット会社からの催促の電話が入っている。祖母はずっと駅で待っていたようだ。彼女は留守電に返事をしないで指定された場所へ向かう。

そこにいたのは一人の老人だった。80歳を超え、現役を引退した元大学教授のタカシ(奥野匡)は、亡妻にも似た一人の若い女性明子を、デートクラブを通して家に呼んだのであった。
書棚には大量の本がある。インテリの書斎の様相だ。ダイニングテーブルには、ワインが準備されるが明子は手をつけない。会話をした後さっと寝てしまう。

翌朝、明子が通う大学まで車で送ったタカシの前に、彼女の婚約者だというノリアキ(加瀬亮)という青年が現れる。ノリアキはタカシを明子の祖父と勘違いするが。。。

余計な解説は流れない。長まわし中心で同じカメラアングルでの時間が長い。
出演者の会話と周りの雰囲気で一つの流れを推測させる。まずはバーの場面が映る。
そして手配師と思しきでんでんによりいやいや指示された場所に移る。
その途中の電話で彼女がデリヘル系の女性であることが見当つく。
移動の風景からすると新宿だ。でもそのあと銅像が映るが、あれ?こんな場所あったかな?と思わせる。
祖母からの電話何で出ないんだろう。朝から何度もかかっているのに出ないなんて非常識な女だなと思いながら、画面が移って行く。行った先が強面でなくおじいさんなので「アレ?」と思う。
部屋に入る前思いっきり口紅を真っ赤にする。


移動して着いた場所は翌朝の風景で横浜ということがわかる。
そこに彼女の大学があって、彼氏が勤める自動車工場も横浜だ。しかも、老人に彼女から電話があって、迎えに行く先が風景からすると六本木の麻布警察の横である。新宿ー横浜ー六本木、うまくつながらない。要は架空の場所としたかったのであろう。これはあまり深く考えなくてもいいかな。

テレビを見ると、70歳の加藤茶と25歳の奥さんが映っている。そういうカップルは珍しいが昔からちょくちょくいる。この場合は単に80代のおじいさんが20代の若い娘を呼んでいる。別に恋ではない。こういう少女趣味は何度も題材になっている。
高梨 臨はかわいい。口紅を真っ赤に塗る時だけ娼婦の匂いをだすけど、あとは普通の女の子だ。男性にはかなりもてるタイプ。最初のバーのシーンで、でんでんが出てくるまではこんな展開は全く予想できなかった。
明子は何もしないでそのまま寝てしまったけど、こんなこと許されるのかな?

比較的長まわしが続くので、演技的技量がいるような気がする。何度も稽古して撮り直したのではないか?そこをいかにもドキュメンタリータッチで映す。こういう映画の撮り方もあるのかな?という感じ。84歳かりそめの恋というのは言いすぎ。何かをこれで感じるような映画ではなかった。

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