映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ハート・ロッカー

2010-04-14 20:09:53 | 映画(洋画 2006年以降主演男性)
オスカー作品、劇場でようやく観られた。
個人的には好きなタッチではない。でも戦争に出征する人たちの究極の心理状態を表現している。この映画を観ていると、アメリカが日本パッシングするのも無理はないと思わせてしまう。



バグダッドで爆弾処理をするアメリカ軍兵士が妨害するイラク人のために処理に失敗してしまうシーンからスタートする。その兵士が亡くなった後配属になるのが主人公である。彼は黒人軍曹と未熟な処理兵と一緒に行動を始めるが。。。。



主人公はアメリカに妻と生まれて間もない子供を置いて出征している。期限付きではあるが、次から次へと危険な爆弾処理に取り組む。こんな危険な仕事についている米軍兵がいると思うと心が痛む。アメリカ人は当然のようにイラク人から歓迎されない。次か次へと裏組織が米軍に抵抗する。一寸先が闇である。手持ちカメラの撮影を中心にリアル感があり、ドキュメンタリータッチに近い形で描く。カメラの方向性も米軍の方からだけでなく、抵抗勢力側からも写す。手が込んでいる。

この映画を観て思ったのは、第2次世界大戦に負けた後の日本の占領時代のことである。当然日本でも闇勢力が台頭したものの、米軍にこのような対抗意識を示したことはなかったのではないか?テロ勢力らしきものは出現せずに、明らかに米国に迎合していた。
バグダッドでの抵抗には宗教的な匂いを感じる。ある意味無宗教に近い日本人であるからどうにでも合わせられるのであろう。イスラム教に全てをゆだねている彼らは簡単にはいかない。そんな気がした。

いずれにせよ、現在もこの映画と同じようにイラク駐留する米軍兵がいると思うと本当に敬意を表する。鳩山さんがオバマさんに完全に無視されるのも無理はないよねと改めてこの映画を観て感じた。この映画がオスカー作品をもらっているのは日本の映画ファンからすると異様かもしれない。でもこの作品がもらっていること自体がアメリカの精神なのである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 酒を5日ぬくと | トップ | 有馬稲子 私の履歴書 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画(洋画 2006年以降主演男性)」カテゴリの最新記事