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160313 図書館に20年前の週刊現代10冊の確保依頼!五木寛之の恋愛小説「四季・奈津子」読む!

2016年03月13日 | 趣味と交遊

 大分、胃の調子が戻ってきた。が極力、量は抑制、酒もなし。明日は、福岡歯科大学口腔医療センターで抜歯の予定。3月二日に親知らずの虫歯の穴にちょこっと何かをしてくれたおかげでこの10日ばかり夜の疼痛はまったくない。どうせ不要な歯だから抜くしかないと思うが麻酔をうってペンチで引っこ抜かれるのを思うとあまりいい気分じゃない。親知らず3本はすでに若いころ抜いてしまっていて抜歯のあとの問題は何もなかったが・・・

 先般、五木寛之さんの大河小説、「青春の門」第七部挑戦編を読み終えて、市の図書館に文庫本化されていない第八部「風雲編」を読みたくて、連載されていた20年前の週刊現代が保存されていないか聞いたところ、県の図書館に保存されているので雑誌のリクエストカードを10冊分10枚書いて取り寄せの依頼をした。1993年の4月から1年ほど連載されて、理由は定かでないが連載ストップになってしまった。幻の第八部である。入荷したら電話をもらうようになっているが楽しみだ。23年前、私が48歳の頃の世相もふりかえれて面白そう。

 そこで借りてきたのが上の本。五木寛之が恋愛小説を書いてるとは思わなかった。四季奈津子のほかにもポプラ社から「冬のひまわり」や「悲しみの女」などがあるようだ。この四季・奈津子という小説、青春の門の女性版のようにも思えたね。女性読者にも結構評判だったらしい。

 高校教員の4人の娘の物語。波留子、奈津子、亜紀子、布由子の4人姉妹。長女、次女が春と夏に生まれたのでなくなった母親がつけたらしい。四女の布由子は飯塚の精神神経科の病院にうつ病で入院している。久留米の商家に嫁いだ純日本美人の波留子は四女の病気のことが原因で姑と折り合いがわるく結局、子供一人を残して離婚。奈津子は福岡の卸問屋の後継ぎから求婚されているが決めかねている。亜紀子は一番頭がよくて東京の医大はいったが過激派の活動にはまり込んでしまっている。

 布由子がぜひ見たいといってきた飯塚のボタ山でのテント張り演劇の公演にでかけた時、布由子は東京の若いカメラマンと出会い、これが奈津子の人生の劇的変化の幕開けとなる。

 人間というのはその人の性格に合った事件に出会うと芥川龍之介が言ったらしいがまさにそんな感じの展開が自由奔放な生き方を模索する奈津子の生きざまと東京での破天荒な展開がこの小説を一気に盛り上げてゆく。やはり大したもんだね、小説家の構想力、ボキャブラリーの豊富さ、驚きます。五木寛之のまた違う一面を見た思いの小説でした

コメント
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