ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

150430 百田尚樹の「夢を売る男」、おもしろかったね。自己顕示欲の強い人間が巷にあふれているとか

2015年04月30日 | 趣味と交遊

一度でも本を出したいと思ったことのある人は読んではいけないという宣伝文句につられて幻冬舎文庫、650円税別を買ってしまった。元気印の幻冬舎が編集出版し、ベストセラー作家の百田尚樹の書いた本、なかなか面白かった。

 出版業界は不況業種というか儲からない。それを自己顕示欲のつよい人間をつかまえて、これはいい本だ、出すべきだとおだてて、共同出版の名のもとに著者に出版経費を200万ほど負担させて、結果売れなくとも自己顕示欲なり夢をみさせてやるのが出版人の心意気だという内容、決して詐欺などではないということ。そんなことが10章にわけていろんな自己顕示欲のつよい人間を登場させておもしろおかしく展開している。実際に共同出版する人が毎年3000人以上いるらしい。

 出版年鑑14年版によると新刊の出版点数は1983年には3万点くらいだったのが2013年には82589点、ここ数年横ばい状態。出版社の取り分は取次や書店のマージン30%をひいて70%位だが中小出版社など歩戻しなどとられて60%くらいになり、そこから印税10%、編集、印刷など製造原価30%、販管費20%で大手は10%くらい利益が見込めるが中小は赤字。初版だけでは原価割れ、すぐ増刷して原価を吸収しない限り利益は見込めないのが現状とか。

 平均返品率が40%くらいで全国の書店13943店すべてに並ぶ本は極めてわずか。出版社の売上高は定価×発売部数×売上利益率(50~60%)×実売率60%。30~36%が売り上げに計上される。自費出版というのは販管経費などなしで原稿そのままで印刷会社に1000部ほど製本印刷してもらうと3~50万でできるのかもしれないがね。ミリオンセラーをだす編集長いわく、いい本より売れる本をつくることに編集者は全力投球すべしという。

 原稿執筆の鉄則は

1、分類しない・・・つまらなくなる 2、網羅しない・・焦点ボケ 3、説明しない・・話がとぎれる

4、完成させる・・余韻にひたれない 5、自慢しない・・読みたくなくなる

自己顕示欲も結構あるリタイア族の私も去年の日本一周軽キャン車旅のノウハウ本というか、写真+エッセイ=ブログをA4にプリントアウトすると上中下の3部作で210ページくらいになった。

さあ、これからどうするかな?

 

コメント
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