僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

スイカ甘し

2010-07-25 20:55:31 | 食べ物
長野の友人K氏より下原のスイカが届きました

甘くて美味しいです





熊本県では、食べた後のスイカを塩もみして一晩なじませて漬物にするということなので、真似をしてやってみました~


明日、食べることが出来るでしょう。楽しみ~

昭和54年夏の甲子園 箕島対星稜

2010-07-25 18:04:21 | 感動
1979年夏の甲子園3回戦(準々決勝)で、高校野球史に残る伝説の名勝負が繰り広げられた。
春を制した和歌山県代表箕島高校VS石川県代表星稜高校がぶつかった。
1対1の試合は延長戦へ。 延長12回、先行の星稜は、箕島の2塁手上野山のエラーを誘い、1点を好投手石井からもぎとる。

その裏ツーアウトランナーなしになり、箕島の尾藤公(ただし)監督は敗戦を覚悟した。
バッターの嶋田が「監督!ホームランを狙っていいですか?」と大声で言う。

不意をつかれた尾藤監督は、思わず了解してしまった。
キャッチャー嶋田が迷いなく一心に振り切った打球はスタンドに吸い込まれた。
なんと土壇場で同点に追いついたのだ。

けれど延長16回先行の星稜はまたしても勝ち越し点をあげた。
その裏簡単に2アウトをとった星稜のピッチャー堅田は今度こそ勝ったと思った。

バッターは延長14回に隠し玉にあい、3塁でアウトになった森川だった。
森川は2ストライクと追い込まれ、最後の玉を渾身のフルスイングをしたがファーストフライ。
万事休す、と思った瞬間、1塁手の加藤がファールグランドにこの年から設置された人工芝につまづき転倒したのだ。
息を吹き返した森川は力みが消え、カウント2-1から左中間スタンドへ起死回生の同点ホームランを打つ。
アナウンサーの植草は、「甲子園球場に奇跡は生きています!」と叫んだ。

2度までもツーアウトから同点ホームランを浴びた堅田は、全身から力が抜けていくのを感じ、自分への言葉も何も聞こえなくなっていた。

延長18回表、星稜は満塁にするも無得点で終わった。裏の箕島の攻撃が零点ならば、翌日再試合になる運びだった。
けれど18回裏、箕島の攻撃で、星稜のピッチャー堅田のストライクが入らなくなり、二人続けてファーボールの後、サヨナラヒットを浴び、星稜が3-4で敗れた。
最終的に勝利の女神は奇跡的なホームランをかっとばした箕島に微笑んだが、両校優勝にしてもいいような見事な戦いぶりであった。

この試合は、スポーツをする人だけでなく、多くの人にどんなピンチでも最後まで諦めないこと、へこたれないと言うことを教えてくれたようだ。
そして仲間のミスを責めることなく、仲間のために戦うこと、仲間がピンチのときそれをカバーしてあげることなど美しいスポーツマンシップを感じることが出来た。

エラーをした星稜の1塁手加藤はその後の人生に「エラー」がつきまとった。
そしてやる気をなくしていく加藤の噂を人づてに聞き、箕島の監督、尾藤公は心を痛めた。
そこで彼は次のように書かれた色紙を加藤に捧げた。

岩もあり 木の根もあり

ファーストフライもあれど

ただ さらさらと 水は流れる 

                    箕島高
                            尾藤公

これを頂いた加藤直樹氏は、現在小学生の野球チームの監督をしている。