僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

太宰治の書簡

2014-05-22 17:48:40 | 文学
 
太宰治という作家は、パビナールという鎮痛剤やモルヒネという薬物の常習者で、酒も浴びるほど飲む退廃的な人物だったのですが
非常に女性にもてて、夫人のほかに愛人が何人もいたことは周知のことと思います。

彼の太田静子宛てに書かれた書簡も、女性には惹きつけられる名文だったに違いありません。


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拝復いつも思つてゐます。ナンテ、へんだけど、でも、いつも思つてゐました。正直に言はうと思ひます。

 おかあさんが無くなつたさうで、お苦しい事と存じます。

 いま日本で、仕合せな人は、誰もありませんが、でも、もう少し、何かなつかしい事が無いものかしら。私は二度罹災といふものを体験しました。三鷹はバクダンで、私は首までうまりました。それから甲府へ行つたら、こんどは焼けました。

 青森は寒くて、それに、何だかイヤに窮屈で、困つてゐます。恋愛でも仕様かと思つて、或る人を、ひそかに思つてゐたら、十日ばかり経つうちに、ちつとも恋ひしくなくなつて困りました。

 旅行の出来ないのは、いちばん困ります。

 僕はタバコを一万円ちかく買つて、一文無しになりました。一ばんおいしいタバコを十個だけ、けふ、押入れの棚にかくしました。

 一ばんいいひととして、ひつそり命がけで生きてゐて下さい。

(昭和21年1月11日)

ハリギリ 旨し!

2014-05-13 09:07:46 | 食べ物
日曜日に採った山菜を天ぷらで食べた。

「ハリギリ」は初めてだったがクセがなく家族にも好評だった。


柄の部分が赤いのが「コシアブラ」、ふむふむ、やはり香ばしくてもちもちで美味しい。


最後はちょっと大きく育った「タラの芽」。

私はこれの噛みごたえが最も好きである。

パエリアとから揚げとスープも一緒に。








ちなみに「ハリギリ」という植物には凶器のような鋭い棘がある。

ミヤマイラクサを採る

2014-05-12 09:18:15 | 
今年もKさんと山菜を採りに蔵王や上山地区に行きました。

芳刈不動滝の近くや古屋敷、小倉地区にも行きましたが、「コシアブラ」や「タラノメ」はまるで駄目!
時期が早すぎて小さすぎたり場所によってはモミジばっかりで目的の木すら見つけられません。

けれど日陰で出会える「アイコ」、正式名「ミヤマイラクサ」は程よく摘むことができました。
この植物、葉の裏側に棘毛があって、軍手で強く掴むと痛みが走ります。

小倉地区の大きな木の下で食事です。
毎年のことながらインスタントラーメン・・・今年はコゴミ入りです。






やはり大自然の中での食事は最高です!




今年の収穫物です。

(ミヤマイラクサ)


(ワラビ、タラの芽、コシアブラ、アケビの芽、ハリギリなど)



夕飯に、ミヤマイラクサを身欠きニシンと一緒に味噌で煮びたしにしてみました。

案外好きな味です。

朝四時起きだったので、早めに休みました。

セイヨウアマナ(ハナニラ)

2014-05-08 19:06:35 | 
旧一中前のサクラの木の下に「セイヨウアマナ」を見つけました。


六枚の星型の花びらが美しいです。

昭和16年、実業之日本社から発行された、太宰治の『東京八景』の表紙にも描かれています。
元版の書を持っていましたが売ってしまったので写真はないのですが・・・

桜だけでなくこんな清楚な花に惹かれます。