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2012年に観た映画(43)

2012-10-28 09:54:04 | 映画!
12/30の日記で、2012年の目標を「劇場で映画を観る時は1本あたり1,000円以下で観る!」と発表した私。10/21から10/27までの映画料金は以下のとおりです(左端の番号は今年1年用の通し番号、作品名の次は◎、○、△、×の4段階評価)。

288 10/21 荒野の用心棒 △ (「午前十時の映画祭」で1,000円)
289 10/21 桃さんのしあわせ ○ (Bunkamuraル・シネマ日曜日最終回で1,000円)
今年2回目なので通し番号なし 10/22 ヘッドハンター ○ (アンコール上映で1,000円)
290 10/23 ライフライン ○ (東京国際映画祭で1,300円)
今年3回目なので通し番号なし 10/24 ロラックスおじさんの秘密の種 3D字幕版 ◎に近い○ (レディースデー3D料金で1,300円)
291 10/26 ハンナ・アーレント ◎に近い○ (東京国際映画祭で1,000円)
292 10/26 もうひとりの息子 ◎に近い○ (東京国際映画祭で1,000円)
293 10/27 NO ○ (東京国際映画祭で1,000円)
294 10/27 危険なメソッド ○ (TOHOシネマズシネマイレージカードのポイントで0円)
今年2回目なので通し番号なし 10/27 アルゴ ◎ (レイトショーで1,200円)

合計 7作品(10回) 9,800円

今回リピートしたのは『ヘッドハンター』『ロラックスおじさんの秘密の種 3D字幕版』『アルゴ』の3作品。東京国際映画祭で良い作品を安く観られたのがラッキーでした。1回あたりの料金は980円でセーフ!

さて、今回オススメしたいのはいずれも「◎に近い○」で評価した『ロラックスおじさんの秘密の種』『ハンナ・アーレント』『もうひとりの息子』の3作品。『ロラックスおじさんの秘密の種』は大人気絵本作家ドクター・スースの原作を基に映画化したアニメ。3D字幕版を3回観たのですが、1回目、2回目の私の評価は「○」。で、3回目の今回は「◎に近い○」に変えました。「同じ作品なのになぜ評価が変わるの?」と思われるかもしれませんが、理由を単純に説明すると「繰り返し観ているうちに作品の細かいところがわかり、愛着が湧いてきたから」ということです。このアニメ、登場するクマ、魚、鳥などの動物がとにかくかわいい! ただかわいいだけでなく、表情や動きがとても豊か。頭数がかなり多いので、1匹1匹異なる表情や動きをアニメーターが考え、描くのは大変だったと思いますが、彼らの努力で観るたびに新たな発見がある作品に仕上がっています。特に私がハマったのはハミング・フィッシュという3匹の魚。要所要所でその場面にぴったりの歌を歌うのですが、その声が本当にかわいくかつハーモニーも見事。ついついサウンドトラックも買ってしまいました。

お次は『ハンナ・アーレント』。東京国際映画祭のWebでは「60年代初頭。高名な哲学者であるハンナ・アーレントが、ホロコーストの責任を問う元ナチ高官の裁判に立ち会う。発表されたレポート記事を巡り、世論は揺れる。絶対悪とは何か、そして考える力とは何かを問いかけるとともに、アーレントの強固な信念を描く感動の歴史ドラマ。」と紹介されていて、私はこの文章だけで会社を半休しても観に行こうと決めました。そして作品を観終わった時、「平日の午後、わざわざ仕事を休んでまでも観に行った甲斐があった」と心から思いました。最も印象的だったのは、主人公ハンナの "I don't love any people!" というセリフ。「ある特定の民族を愛したりはしない」、つまり、ただ自分と同じ民族という理由だけで相手を愛したりはしない、という意味です。ごくごく当たり前のことなのですが、人間は多くの状況下でそうできなかったと思いませんか? 同じ日本人だから、という理由で相手が日本人なら優遇し、外国人を冷遇(あるいはそれ以上にひどいこと)することが普通に行われていないでしょうか? それ以外にもいろいろな「気づき」を与えてくれる素晴らしい作品です。日本では来年1月に公開される予定のようですので、ぜひ劇場でどうぞ。

最後は『もうひとりの息子』。東京国際映画祭のWebで「兵役用健康検査の結果、両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年。出生の際の手違いが明らかになり、やがてイスラエルとパレスチナふたつの家庭のアイデンティティと信念とが大きく揺さぶられる事態に発展する。根深い憎しみからの解放を巡る感動のドラマ。」と紹介されていて、イスラエルに並々ならぬ興味を持つ私はすぐさまチケットを購入しました。赤ん坊を取り違える事故はどこの国でも起こりうる話ですし、日本でもそれを題材にした小説やドラマもあると思いますが、この作品ではそれに民族や宗教、果ては領土の問題が絡み、状況は非常に複雑で、「いったいどうなるんだろう?」とハラハラさせられます。最悪両家族ともに崩壊する危機もあったわけですが、物語の着地点は驚くほど穏やか。国のレベルでは解決不可能に思える問題も個人レベルでお互いが理解し合おうと努力すれば解決できる、と希望を持たせてくれる終わり方です。この映画のようにイスラエルの数々の問題も平和裏に解決されますように、と願わずにはいられませんでした。あ、この作品で「イサクとイシュマエル」という言葉が出てくるのですが、これが何を意味するかご存知ない方はぜひこの映画を観る前にググっておいていただきたいと思います。ユダヤとアラブの関係を表す象徴的な言葉です。

*各作品の簡単なレビューはこちらでどうぞ。

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