お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ホコサキ

2012年02月28日 | 定置網



 今日は定置網で小さなメジロザメの仲間が獲れる。ホコサキである。ホコサキはここでは普通種であるが、他のメジロザメ類程頻繁に獲れる訳ではない。ホコサキはメジロザメ類の中では小型種ではある。小さいので扱いやすく、水族館からメジロザメ類を注文されるとこいつが獲れないかと思ってしまう。だが、扱いが楽である反面、小型種なのでサメらしい体型ではあるものの、水族館では成長したとしても小さい為迫力にちょっと欠ける。ホコサキは名前の通り矛の先のように頭部から吻端にかけて尖っていて、体も細い。これで大きく成長するのであればかっこいいのだが、大きくても1メートル程にしかならない。そういえばホコサキは魚ボラの標本用として確保した事があったかなと考える。標本用としてはまさにグッドサイズである。
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久し振りの定置網漁

2012年02月27日 | 定置網

 今日は久しぶりの定置網漁となる。実は今月の初めに昨年と同じように速い潮流により、定置網が破断。修復作業に時間が掛かり、本日3週間振りの定置網漁となる。久しぶりの漁模様は4キロ程と小さいクロマグロが15尾に1キロに満たないギンガメアジ、そしてこのオキヒイラギが1トン近く獲れ、水揚げする。魚が並んでいる市場へ来るのも久々である。今回のオキヒイラギの中にはヒメヒイラギも混ざっている。ここの市場ではこれを選別しなければならない。オキヒイラギ、ヒメヒイラギの区別は簡単であるが、なんせこの量。選別作業は時間が掛かる。普段であればこれだけの量獲れれば中にはコバンヒイラギやネッタイヒイラギも少しではあるが混ざっているのだが、今回は全く見つからない。以前から探しているホソウケグチヒイラギなんて以ての外。普段であればこれだけ獲れれば大変な選別作業の割に値が安いのであるが、品薄なのか今回は予想を大幅に上回る高値が付き、今月の苦労が少しは報われたかな。
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続 有毒生物 ハオコゼ

2012年02月04日 | 定置網

 今日は定置網の漁獲物の水揚げ中、選別台上でハオコゼを見つける。ハオコゼはどこにでも居そうな程普通種であり、背鰭棘が鋭く、毒を持つ魚としても有名である。魚釣りの外道で釣れる為、知らずに手で触り、刺されるといった事例が多い。全国的には普通種であるが、ここではあまり目にすることがなく、ちょっと珍しい。ハオコゼは有毒生物という事で現在かごしま水族館から注文を受けている魚である。だが、他の魚達と一緒に混獲され、市場まで少なくても30分近くは氷水に浸けられて来ている。でもハオコゼを始め、カサゴ・オコゼ類は低い水温に非常に強く、そのまま海水に戻せばまた復帰する場合が多い。今回も直ぐに船の活け間に入れて様子をみる。水揚げ作業終了後、活け間を覗くとしっかりと身を隠すようにして生きている。水族館から受け取りに来るまで船の中に入れておこうと思ったら、偶然にもこれから漁協定置網の魚を受け取りに水族館の職員が来るとの事。このハオコゼも一緒に持って行ってもらう。
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小さなサクヤヒメジ

2012年02月04日 | 定置網

 また、今日は同じく選別台でサクヤヒメジを1個体見つける。沖で見つけることができず、生きた状態で捕ることができなかった。サクヤヒメジはもう標本の確保は必要ないと思っていたが、今回はちょっと違う。自分が今まで採集したサクヤヒメジの中では一番小さな個体ではないだろうか。このサイズの標本は無いかなと思い、一応魚ボラの標本用として確保する。しかし、鱗は全て剥げており、状態としては最悪である。持ち帰り直ぐに冷凍保存する。今まで撮影した写真を見るとやはりこのサイズは無い。サクヤヒメジの論文を見ると一番最小で85.5mmとなっている。その個体が自分が採集したものかどうかはその論文からは分からず、大学へ行って調べなければならない。実は今回の個体は状態が悪かったので直ぐに冷凍したが、肝心の体長を測っていなかった。撮った写真から判断して同じくらいのサイズのような感じである。今度はさらに小さな幼魚を探そうとまたサクヤヒメジの採集の目標ができる。
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ホホジロザメ

2012年02月01日 | 市場





 今日は定置網の漁獲作業を終え、帰港すると漁協の定置網船が先に水揚げ作業をしている。するとクレーンで大きなサメを吊り上げている。この体型にあの尾鰭。ホホジロザメである。ホホジロザメは珍しいがうちの定置網でも何度か獲れたことがある。だが、今までにうちだけでなくここに水揚げされた個体はどの個体もクレーンを使わないと揚げられないほど大きなものばかり。という事で魚ボラの標本用に確保したことはない。今回もとてもじゃないけど標本用にとは全く考えもしなかった。この個体は絞める為、既に沖で頭部に切りこみが入れられ、腹部も切られ内臓も取り除かれていた。ところが歯を見ようと頭部を持ち上げたら、力は弱いが口を閉じるではないか。恐るべし生命力である。うっかり口の中に手でも入れようもんなら噛みつかれてしまう。いずれは標本用に確保しないといけないのだが最適なサイズが手に入るだろうか。海外ではスポーツフィッシングなどの対象となり、生息数が激減しており、保護種に指定されている国もある。標本の確保も急がないといけなくなるのだろうか。
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