お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

続 有毒生物 ハオコゼ

2012年02月04日 | 定置網

 今日は定置網の漁獲物の水揚げ中、選別台上でハオコゼを見つける。ハオコゼはどこにでも居そうな程普通種であり、背鰭棘が鋭く、毒を持つ魚としても有名である。魚釣りの外道で釣れる為、知らずに手で触り、刺されるといった事例が多い。全国的には普通種であるが、ここではあまり目にすることがなく、ちょっと珍しい。ハオコゼは有毒生物という事で現在かごしま水族館から注文を受けている魚である。だが、他の魚達と一緒に混獲され、市場まで少なくても30分近くは氷水に浸けられて来ている。でもハオコゼを始め、カサゴ・オコゼ類は低い水温に非常に強く、そのまま海水に戻せばまた復帰する場合が多い。今回も直ぐに船の活け間に入れて様子をみる。水揚げ作業終了後、活け間を覗くとしっかりと身を隠すようにして生きている。水族館から受け取りに来るまで船の中に入れておこうと思ったら、偶然にもこれから漁協定置網の魚を受け取りに水族館の職員が来るとの事。このハオコゼも一緒に持って行ってもらう。
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小さなサクヤヒメジ

2012年02月04日 | 定置網

 また、今日は同じく選別台でサクヤヒメジを1個体見つける。沖で見つけることができず、生きた状態で捕ることができなかった。サクヤヒメジはもう標本の確保は必要ないと思っていたが、今回はちょっと違う。自分が今まで採集したサクヤヒメジの中では一番小さな個体ではないだろうか。このサイズの標本は無いかなと思い、一応魚ボラの標本用として確保する。しかし、鱗は全て剥げており、状態としては最悪である。持ち帰り直ぐに冷凍保存する。今まで撮影した写真を見るとやはりこのサイズは無い。サクヤヒメジの論文を見ると一番最小で85.5mmとなっている。その個体が自分が採集したものかどうかはその論文からは分からず、大学へ行って調べなければならない。実は今回の個体は状態が悪かったので直ぐに冷凍したが、肝心の体長を測っていなかった。撮った写真から判断して同じくらいのサイズのような感じである。今度はさらに小さな幼魚を探そうとまたサクヤヒメジの採集の目標ができる。
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