お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

夜間採集

2007年03月31日 | 定置網

 今日も土曜日ということで夜間採集を予定していた。しかし、大潮の干潮時ということで条件は良いのだが、満月なので明るい為、外灯に魚が集まらないかなという心配があった。だが天気が崩れて月が出なかったので採集決行。現場に着くと少し風があり、たまに雨が降る。海の中を見ると今回もサルパなどがいない。それだけでなくプランクトンも見えない。魚の姿もいつものボラの幼魚やキタマクラ、カサゴくらいしか見えない。そんな中、透明な細い幼魚がたくさんいる。前回も採集したのだが今回は更に少し成長している。はじめはカタクチイワシかウルメイワシなどイワシ類かなと思っていたが、家に持ち帰りよく観察すると背鰭が2基ある。となるとなんだろうか?たくさんいるところをみると珍しい魚でもなさそう。となると心当たりはアユの稚魚くらいかな?
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アオスジテンジクダイ

2007年03月28日 | 定置網

今日は定置網でアオスジテンジクダイが1個体獲れる。実は昨日も1個体獲れた。毎年獲れてはいるが、1日に何個体も獲れることが無く、年間を通しても獲れる個体数は少ない。ここ笠沙ではテンジクダイ科の魚は10数種獲れるが、その中でも極めて獲れる個体数の少ない種である。図鑑をみると分布域は三宅島、琉球列島となっている。今日も多くのネンブツダイ・クロホシイシモチの中に1個体だけ混ざっていたので気付かれない場合があるのではないか。
*この個体は2015年に日本初記録種コンゴウテンジクダイと提唱されています。
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もうモジャコ?

2007年03月27日 | 定置網

 今日は定置網で1個体ではあったがモジャコが獲れた。モジャコとはブリの幼魚である。笠沙でのブリの最盛期は3~4月で産卵の為南下してくるブリが獲れ、山桜の咲く頃なので、この時期のブリを桜ブリと呼ぶ。この時期が過ぎるとブリが産卵し、モジャコ漁の時期に入る。モジャコ漁は例年、5月の連休前に行なわれ、その頃流れ藻と一緒に定置網にもモジャコが入る。だが、もう獲れるとは・・・。しかも型が大きい。まだ定置網でブリの群れを獲っていないにも関わらず、産卵が終わってしまったのだろうか?温暖化の影響でここまで南下せずに北部の方で産卵したのだろうか。だが、モジャコはたくさん獲れたわけではないのでたまたまということで。

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フリソデウオ

2007年03月26日 | 定置網

 今日、網を起こした後、帰港するとすぐに漁協の定置網の人に フリソデウオが獲れたと連絡を頂いた。急いで見に行くとバケツ内でフリソデウオが泳いでいる。活かしているが、ただ生きているだけという状態でしたので鹿大の標本用に頂く。実は石川県での大地震後ということで何か変わったものが獲れるかもと期待してデジカメを船に積んでいた。その場で写真を撮り、傷つかないようにビニール袋に入れ確保。ここ笠沙ではフリソデウオなどの深海性の魚は毎年5月くらいに捕れるのだが、先日のテングノタチや今回のフリソデウオなど時期が早まっている。早いせいかサイズが今まで獲った中で一番小さいサイズである。仕事が終わり、所用を済ませ、すでに時間は夕方6時過ぎ。それから急いで魚を持って鹿大へ走り、標本登録する。
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再び夜間採集

2007年03月24日 | 採集

 明日が休みなので夜間採集を予定していたが、天気予報では夜は風雨とのこと。しかし、夜になると雨が止んだので近くの港へ採集に行く。先週は多くの種類を採集できたので、今回も期待して準備万端で挑む。ところが雨は止んだものの、まだ風が少し吹いている。風が吹くと水面がざわめき魚を確認しにくいが、わざわざ来たので採集を行なう。魚の姿が見えたのでタモ網で掬ってみるとクロイシモチが捕れる。だがその後は魚の姿なし。先週は次から次へと捕れたのに・・・。そういえば先週はサルパ類が多く見られたが今日はまったくいない。クラゲ類に着くハナビラウオも捕れた。今日は小潮で潮が悪いのかな?風が影響してきたので場所を替え、風の当たらない大きな港へ移動。海を覗くとネンブツダイの大きな群れ。こんな状況下では小さな魚は餌となってしまうのでいないだろうと思い、本日の採集をやめる。結局、クロイシモチとヨウジウオ(まだ未同定)のみの寂しい採集結果となった。
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市場便り

2007年03月23日 | 市場

 今日、片浦漁港市場を覗くと他とは違うカマスが水揚げされている。オオメカマスである。写真の上の2個体はタイワンカマスかイブリカマス(未同定)。鰓耙が他のカマス類では無いか棒状で1~2本なのに対して、オオメカマスでは小棘をたくさん備えている。鰓蓋を開けてみるとすぐに見分けられます。オオメカマスの分布は琉球列島となっているが、ここ笠沙でも獲れる。うちの定置網でも毎年獲れていたのだが、昨年から鹿大の標本を集めているが、いまだに確保していない状況。特に昨年は南方系の魚が多く獲れたにも関わらず獲れなかったのである。水揚げされている個体を購入しようかとも思うのだが、買った途端獲れるような気もして結局は手が出ない。標本収集にはまだ時間があるので気長に待つか。
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クサアジ

2007年03月22日 | 定置網




 今日、水揚げ作業をしていると漁協定置網の人がクサアジが捕れたよと持ってきてくれた。見るとクサアジの幼魚。背鰭軟条部下に黒色斑があるのでヒメクサアジかとも思ったが、図鑑で調べてみると臀鰭棘は1本なのでクサアジである。クサアジの成魚はたまに見かけるが幼魚は珍しい。鹿大の標本用として確保するためホルマリンで鰭立てせずに写真撮影し、その後冷凍保存する。この個体よく見ると腹鰭の基底にエボシガイの仲間?が付着している。クサアジは比較的に珍しい魚であるが、これを「珍しい魚が捕れた」ではなく「クサアジが捕れたよ」と持ってきてくれた漁協定置網の人も凄い。
後日、魚ボラでヒメクサアジと同定されました。
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ギンカガミ

2007年03月21日 | 定置網

 今日は定置網でギンカガミが獲れる。オキヒイラギのような小さくてペッタンコの魚が売れるのが不思議だが、このギンカガミは大きいが更にペッタンコ。実はこの魚も水揚げする。干物にすれば美味しいらしいがこの魚、干せばさらにペッタンコになるのでは?水揚げはするものの魚屋やスーパーで売っているのを見たことが無かった。本当に食べるのかなと思っていたら、今年の正月に東京の実家に帰省した時、上野の魚屋で偶然にも遭遇した。見ると開かずそのままの丸干しで、産地が鹿児島となっていた。一尾でたしか千円くらいだったと記憶しているが、値段よりも東京で販売されていた事に感動。買って食べてみようかと思ったくらい。今度獲れたら自分で作って食べてみようと思っていたが、今回は1尾しか獲れなかったうえ、この個体は撮影用にホルマリンを塗ったので食べられない。次回こそチャレンジしてみよう。

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採集もう一種

2007年03月19日 | 採集

 夜間採集での魚をもう一種。カレイ目の仔魚と思われる。まだ体が左右相称で眼が両面に一つずつある。背鰭伸長条が特徴でしょうか。日本産稚魚図鑑で調べる(見た目)とナガダルマガレイ属かなとしか分からない。もちろん鹿大の標本用に確保しているので、後日大学に持って行き標本登録する予定。しかし標本登録するには同定しなければならない。魚ボラのメンバーで行なうのだが、顕微鏡を使わないとできないのは確実。自分で標本を持ち込むものの、大変そうなので担当したくないな~~。

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写真撮影

2007年03月18日 | 採集

 今日は日曜日なので朝から昨晩に採集した魚の写真撮影を行なう。この魚が背鰭軟条の2本が体長の2倍くらいの長さである個体。以前にキンメダイだったと思うが、このように背鰭の軟条の何本かが長く伸びた画像を見たことがある。しかし、この魚はキンメダイとは違う。稚魚図鑑で最初から探したがそのような個体は載っていない。一応、鹿大の標本として冷凍保存するためホルマリン固定をしていないので標本登録してから詳しく調べようと考えている。だがわかるかな?
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夜間採集

2007年03月17日 | 採集

 最近、定置網に幼魚が出てきたので、港の外灯に集まる幼魚を探しに夜間採集を行なう。前回はカサゴしか採集できなかったので期待していなかったが予想に反してたくさんの種類の幼魚を採集する事ができた。1時間くらいの予定であったが面白く、3時間も行なってしまった。採集した魚はハナビラウオ、テングノオトシゴ、フウライカマス、ヤセオコゼ、シイラのみ同定できて、未同定な魚は、ヨウジウオの仲間2種、カワハギ科の魚、左右不相称の体に変化する前のカレイ目の魚数種、背鰭軟条の2本が体長の2倍くらいある魚、あと何の種類かも分からない魚数種が採集できた。そのほかいろいろな種類のイカも観察できて、とても面白い採集となった。近いうちにまた夜間採集を行ないたい。
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幼魚

2007年03月16日 | 定置網

 今日、定置網で捕れた体長20ミリ程の幼魚です。初めて見つけました。同定できません。見た目はメバル系に見えます。特徴は背鰭と腹鰭の一番長い棘はゴンズイの棘のようにギザギザになっています。あと写真では分かりにくくなってしまいましたが腹鰭の鰭膜が赤く目立ちます。これからいろいろと幼魚の時期になります。同定できない魚ばかりですが探すのが楽しみです。

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リクエスト

2007年03月15日 | 日記

 今日の定置網はオキヒイラギばかりで面白い魚がいませんでしたので、ぼうずコンニャクさんのリクエストに応えて、11月に載せたソトイワシの下側からの写真です。やはり、下顎の先端は尖っていてソトイワシです。この個体を同定してくださった方はマルクチソトイワシの日本初記録を報告された方なので間違いないと思います。マルクチソトイワシが提唱されてからはソトイワシが捕れたら最初に必ず確認しています。なかなかいませんね!昨年の秋は南方系の魚がいろいろと流れてきたので期待していたのですが・・・。
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ヨシキリザメ

2007年03月13日 | 定置網




 時化明けの今日、漁協の定置網でお腹の大きなヨシキリザメが捕獲され、腹から仔魚が多数取り出され、活かしてあった。うちの定置網でも昔捕れた事があり、やはり腹から仔魚を取り、活かして水族館に連絡をしたことがある。しかし、水族館からの返答は腹から取リ出した仔魚は3週間程しか生きないということでした。生簀で飼育したものの言われた通り丁度3週間目で全てが斃死した事があった。今回は鹿大の標本用に1個体頂き確保(写真)。ヨシキリザメは外洋性のサメで定置網では滅多に捕れない為、大変に貴重な標本となった。しかし、今日はこの定置網でさらに非常に稀種の深海魚「テングノタチ」も捕獲された。すでに死んでいたが体表はスレていたものの鰭はまだ綺麗であった為、この個体こそ鹿大の標本用に確保したかったのだが、こちらは「かごしま水族館」が引き取りに来た。さらにその場にカメラがなかったので写真すら撮ることができなかった。残念!!
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大漁

2007年03月09日 | 市場

 今週は時化続きで、今日は今週初の網起こしとなった。サワラにタチウオが大漁であった。大漁といっても6日振りの水揚げではあるが・・・。漁協の定置網ではマダイが大漁。3~7舛離泪瀬い百枚程。先月も時化明けにマダイを1日で二百枚揚げている。海の中も温暖化のせいか今年は魚が多い。今の時期、例年はブリが獲れなければたいした漁が無く我慢の時期であった。だが、今年はカタクチイワシやオキヒイラギ、マダイなど今までに例が無い大漁というか異常な量。我々にとっては温暖化でも魚が獲れれば良いのだが、このしっぺ返しがどこかにくるのだろうか?
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