お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

初入網だけど・・・ ヨロイウオ

2009年03月31日 | 定置網

 今日はもう一種。水揚げ後市場内のユウダチタカノハの写真をサッと撮り本船に戻る。そして捨てる雑魚の中に何か面白い魚がいないか探すが見つからない。たまたまデッキ上にも雑魚が散らばっていたのでそちらも探すと、何とヨロイウオを見つける。ヨロイウオは以前に漁協の定置網で獲れた個体を標本用に頂いたことがある(ブログ、2007 12.10)。だが、うちの定置網では獲った事がなかった。という事で今回の個体は一応初入網である。しかも今年初の初入網である。でもやはり標本を既に確保済みであったのでうれしさも半減。また、撮影済みではあったが初入網なので一応写真を撮るが、やはり同じような写真となり、うれしさこれまたさらに半減。でもデッキ上を掃除されていたら流されて見つける事ができなかったと思うので、見つけられただけでも良かったのではないかと自分に言い聞かす。
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市場便り ユウダチタカノハ

2009年03月31日 | 市場

今日は水揚げしていると地味な体色のタカノハダイが目に付く。ユウダチタカノハである。ユウダチタカノハは幼魚が定置網で獲れるものの成魚が獲れた事はなく、また市場に水揚げされているところを見た事もない。という事で成魚は初確認。もちろん魚ボラの標本用に確保しようと思ったが、丁度定置網船が2隻帰港し揚場が忙しくなってしまう。この2隻の水揚げが終わるまで待っている時間もなく、結局確保できなかった。タカノハダイが安い魚なので恐らくこの色の薄いユウダチタカノハは更に安いと思われる。標本用に確保するには金銭的には迷う事なく問題なかったのだが、タイミングだけの問題で確保できなくちょっと悔しい。この市場では初確認であるが決して珍しい魚ではないので次があるだろうと開き直る。
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カラスザメ科魚類 ヒレタカフジクジラ

2009年03月28日 | 日記

 今日は我が漁協で毎月行なっているイベントの日である。イベントの最中、港を見ると水族館の活魚車が停泊している漁船に着けていた。今日は偶々福岡の水族館が深海ザメの採集に来ていて、飼育展示用に深海延縄漁で採集したサメ類の積み込み作業をしていた。ちょっと抜け出し見に行くと、活魚車の横に延縄漁で採集され、死んでしまった魚が籠に入れてあった。漁師さんに聞くとこの魚は捨てるとの事。それならばと魚ボラの標本用に頂く。だが、私が漁協のイベント中で時間がない。という事で今までに確保した事のないカラスザメ科のサメだけ頂き、とりあえず漁協の冷蔵庫に入れ、イベント終了後持ち帰る。時間があればあと数種確保できたのだが残念である。カラスザメ科魚類も似たような種が色々といるので検索図鑑で同定を試みる。自分の同定ではヒレタカフジクジラとなったが自信は無い。という事でいつものように後は魚ボラで精査してもらおうと思う。
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幼魚の季節 ナミダフグ幼魚

2009年03月27日 | 定置網

 今日は定置網の水揚げ時に、選別作業中フグの幼魚を見つける。取り上げるとナミダフグの幼魚である。見て直ぐに魚種が分かるように成魚をそのまま小さくした感じである(ブログ、2007 4.11)。ナミダフグはよく獲れるフグではあるが、幼魚が獲れたのは初めてである。ナミダフグは分布域が八重山諸島となっているが、幼魚が獲れたので鹿児島本土での繁殖も考えられる。今後、毎年のように幼魚が獲れるようになるのだろうか。幼魚といえば昨年も4月にいろいろな魚種の幼魚が獲れ、魚ボラの標本として確保することができた。今年も小さくて探し難い幼魚を見逃さないように毎日目を光らせ、標本を探さなければならない。今年はどのような魚種の幼魚を確保できるか今から楽しみである。
*後日、シッポウフグと再同定されました。
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タイリクスズキ

2009年03月20日 | 市場

今日は水揚げ終了後市場内を散策していると、水揚げされているスズキの中に体側に黒斑が散在している個体を見つける。タイリクスズキと思われる。昔から漁獲されるスズキの中に体側や背鰭に黒斑が確認できる個体が混ざっていた。最近は特に増えているように思える。だが、その黒斑の現れ方は小さいものがちょこっとだったり、今回の個体のようにはっきりと現れていたりと様々であり、全てがタイリクスズキであるとは限らない。タイリクスズキは吻が短い為、顔が小さく見えるがやはり精査が必要と思われる。タイリクスズキは本来国内には分布していない種であったが、養殖の為中国から種苗を持ち込まれたもので言わば外来種である。現在日本の淡水魚はその外来種問題で深刻な状況である。その多くが人の手により在来しない種を持ち込んだのが原因である。海ではブリやマダイなど養殖漁業が盛んであるが、ブリやマダイは市場に溢れ、飼料や燃油の高騰に魚価の低迷などで現在はどこも経営が厳しい状況である。今は養殖魚の種苗も単価の安い中国から仕入れている。在来種ならまだいいが、誰もチャレンジしていない外来種をと考える人もいるだろう。タイリクスズキが淡水魚の外来種問題が海にまで広がってくる前兆となって欲しくない。
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イロカエルアンコウ

2009年03月17日 | 定置網


 今日は水揚げ後、漁協職員にイザリウオ(カエルアンコウ)いらない?と言われる。見に行くと活魚水槽に大きなカエルアンコウが浮いていた。聞くと漁師さんが水族館用にと水揚げしたらしい。だが、エアーが入って浮いてしまい、水族館には連絡せずに標本用にと声を掛けてくれたそうだ。普通のカエルアンコウにしては大きく、見た目で以前に定置網で1度だけ獲れた事があるオオモンカエルアンコウだと思い、まだ標本として確保していなかったので有難く譲り受ける。以前に獲れたオオモンカエルアンコウはかなり大きかったので、その場で写真を撮って逃がしたので標本写真を撮りたかった。持ち帰り自分用にも写真を撮る。斑紋がたくさんあるのが気になり、一応検索図鑑で同定してみるとオオモンカエルアンコウではなく、イロカエルアンコウとなった。思い込みで誤同定していて反省。イロカエルアンコウは今まで獲れた事がなかったのでこちらでも有難い。イロカエルアンコウは自分では綺麗な体色で小さく可愛いイメージであったが、この個体は大きくグロテスクである。またエスカの長さが検索図鑑の絵と比べるとかなり短いのが気になる。ネットでイロカエルアンコウを調べるとやはり小さな綺麗な個体の写真ばかり。また、エスカはダイバーが撮った写真では確認できない。本当にイロカエルアンコウなのか疑問となる。となればいつものように後は魚ボラに任せるとする。
*後日、魚ボラでイロカエルアンコウと同定されました。
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ウマヅラアジ

2009年03月16日 | 定置網

 今日は定置網でイトヒキアジに混ざってウマヅラアジが1個体獲れる。パッと見て直ぐにウマヅラアジだと思い取り上げると、体側上部辺りに小黒点が散在していた。ウマヅラアジはイトヒキアジほど多くは獲れないが決して珍しい魚でもない。ところがこの個体は体側に横帯は確認できず、上部に小黒点が散在している。このような個体は初めて見た。ひょっとして南の方に生息するウマヅラアジの仲間ではないかと思い、一応確保する。もしかして初記録種かとちょっとワクワクしながら家に帰り調べる。すると図鑑で同じような個体を見つけ、ちょっとがっかり。調べてみると大きな個体にはこの小黒点が現れるようである。そういえば今まで獲れたウマヅラアジは幼魚ばかりである。この個体も時間が経つと幼魚のように横帯が薄っすらと現れてくる。魚ボラの標本用に確保したいところではあるが、今漁協の冷凍庫が使えない。個体が大きいので家の冷蔵庫にも入らない。最近忙しく近々魚ボラに行く予定もない。という事で今回は仕方なく私のお腹の中に保存する。
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マオナガの胎仔

2009年03月05日 | 定置網


 今日は自分の定置網の水揚げが終わり、よその定置網の水揚げを見に行くとオナガザメの赤ちゃんを取ってあるよ、と漁協定置網の人に言われる。見に行くとデッキの上には大きなオナガザメの仲間が横たわり、腹部が開かれ内蔵が既に取り除かれていた。この市場では大きなサメ類は内臓を取り除いた状態でないと水揚げできないのである。それでこの個体も内臓を取り除く為腹部を開くと中から胎仔が出てきたそうである。4個体の胎仔が入っていたそうだが、先月ヨシキリザメが獲れた時にも胎仔がいたら取って置いてくれと頼んでいたので、今回は1個体だけ捨てずに持って来てくれた。これを頂き魚ボラの標本用に確保する。胎仔だけでの同定は難しそうなので親の写真をあちこちと撮っておく。親を見る限りでは先日うちの定置網でも獲れた種と同じと思われるので、こちらもマオナガだろうか?今回は標本があるのでDNAサンプルはいらないかなと思うが、後で親個体からDNAを取っておけば良かったかなとやっぱり後悔する。頂いた標本は胎仔なので冷凍に耐えられない恐れがあったので、今日中に大学へ持ち込み標本登録してもらう。それと一緒に同定用に親の写真も渡す。胎仔とはいえ、既に親と体形は一緒である。
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マオナガ

2009年03月03日 | 定置網

 今日は定置網で大きなオナガザメの仲間が獲れる。うちの定置網でよく獲れるオナガザメの仲間はニタリであるが、今回はいつもとは違い体が大きく、さらに背鰭・胸鰭が大きく先端が尖っているのでマオナガではないだろうか?以前にも1個体だけマオナガではと思われる個体を獲った事がある。その時も迷ったのだが同定する上で、検索図鑑に記載されている第二背鰭起部と腹鰭遊離縁との位置関係で分かれるのだが、ニタリとマオナガの違いが良く分からない。今まで撮ってきた写真を見ても明らかにニタリと思う個体だがこの位置が離れているように見える。今まで獲れた個体が全てマオナガとなるのだろうか?だが、明らかにニタリの背鰭は小さく丸みを帯びるが、今回の個体は背鰭が大きく先が尖っている。検索図鑑以外でいろいろと調べてみると腹部が白くその白い帯が胸鰭の上まで続くとなっているのを見つける。それからいくとこの個体も胸鰭の上まで白い帯が続いている。やはりマオナガとなる。今回の個体は大きいので標本として確保できなかった。今回もせめてDNAサンプルだけでも取って置けば良かったと後悔する。
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