お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

市場便り

2006年11月27日 | 市場

 今日、市場に水揚げされている魚を見ていると、今月獲れたヨロイアジの仲間を2個体発見(一緒に写っている卵はボラの卵巣でカラスミ)。この魚は新種ではないが、日本ではまだ発見されていない日本未記録種のようである。自分でネット検索していると台湾の市場に山済みされている写真を見つけた。だが、それはリュウキュウヨロイアジの学名で紹介されていた。台湾ではたくさん獲られているようであるが、学名が違っていたので、ひょっとしたらまだ気付かれておらず未記載種(新種)の可能性もある。鹿大での同定結果もまだ出ていない。もちろんこの2個体は購入して標本用に冷凍保存し、今度の魚ボラで標本登録する予定。ここ片浦漁港でも水揚げされていたように、この近辺の漁協でも漁獲されても気付かれずに水揚げされているものと思われる。今後もまだ獲れるのであろうか?
*2007年に日本初記録種ヒシカイワリと提唱されました。
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市場便り

2006年11月25日 | 市場


 今日は活魚の中にサラサハタを見つける。ここ片浦漁港では珍しく、昔まだデジカメを所有してない頃に1個体見たことがあるだけであった。今回が初めての撮影。ハタの仲間であるがハタらしくない体型である。
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久々

2006年11月23日 | 定置網

 今日、定置網で久々にUpeneus poriが獲れた(2個体)。U.poriは昨年の5月にうちの定置網で採集して、日本初記録種として日本魚類学会年会で発表したヒメジ属の魚である。まだ、雑誌投稿をしていないため、標準和名を提唱していない。ヒメジ・ヨメヒメジに似るが尾鰭の暗色帯のパターンが違う。私は最初に下顎のヒゲの色を見る。ヒゲの色は当てにならないと言われるが、ヒゲの黄色くないヒメジ・ヨメヒメジを見たことが無い。U.poriのヒゲは白いのでこれでまず区別している。魚類学会発表前まではヒメジ属で背鰭が7棘なのはヒメジのみであったが、U.poriも7棘であるため2種になった。ヨメヒメジの背鰭は8棘であるが、第1棘は非常に短い個体もあり、レントゲンを使わないと確認できない場合があるので7棘と間違えやすい。日本での分布ははっきりしないが、魚類学会発表後に高知大学と宮崎大学も標本を所蔵していることがわかった。また、魚ボラに届けられた大隅半島側の定置網の漁獲物の標本の中にも混ざっていた。今後、分布がはっきりしてくると思われる。
*後日、未記載種とわかり、標準和名サクヤヒメジと提唱されました。
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魚ボラ

2006年11月21日 | 魚ボラ

 今日は魚ボラの日であるが、晩に会議があり参加しない予定であった。しかし、今日の魚ボラは鹿児島の川で国立科学博物館の方が魚のサンプリングをして、その後大学でソトイワシの分類のセミナーがあると連絡があった。この間のソトイワシが気になるし、サンプリングも見てみたいし、昨日のイサキを大学に持って行きたいし、さらにパソコン店に注文していたものを受け取りに行かなといけなく、その店がサンプリングする川のすぐ近くといろんな条件が重なったので思い切って行く事にする。仕事が終わり、イサキを持って急いで鹿児島へ向かう。パソコン店で品物を受け取り、川へ向かう。現場に到着するとみんなが帰るところ。大学へ戻りサンプリングした魚を仕分ける。先生にイサキを渡して帰ることに。イサキは現時点では色彩異常個体ということであるとの事。この前のソトイワシは普通のソトイワシだと教えてもらう。会議はギリギリ間に合う。
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突然変異?

2006年11月20日 | 定置網




 今日、水揚げ作業をしていると自営定置の人が珍しいんじゃないとイサキを持ってきてくれた。魚の形はイサキそのものであるが色彩が凄い。周りにいた人たちも珍しいと見に来る。イサキは他に種類はいなかったと記憶していたが図鑑を見ないと分からない。帰宅し真っ先に図鑑を見るがやはりイサキ属はイサキのみ。ホルマリンを使わずに鰭立てして写真を撮り、形態を調べる。すると形態はイサキそのもの。突然変異だろうか。鹿大の先生に写真を添付してメールする。すると電話で返答があり、イサキ専門の三重大学の先生に聞いてくれて、同じような個体を50年前に1個体見つかっているとの事。すぐにでも大学に持って行って調べてもらいたいところだがこちらの都合が悪い。冷凍するかどうか迷う。
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魚採集

2006年11月18日 | 採集

今日は仕事終了後、片浦漁港内の堤防でカニ籠を使い魚の採集を試みた。潮が澄んでいて底までよく見え、標本として欲しい魚が多く見える。チョウハン・トゲチョウチョウウオ・アケボノチョウチョウウオ?などが見えるが籠には入らない。捕れた魚はナガサキスズメダイにクロホシイシモチ・オオスジイシモチ・ホシササノハベラだけ。釣れない魚を捕る為にカニ籠を使うが釣り採集での獲物と変わらなかった。オオスジイシモチのみ確保し写真を撮る。
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市場便り

2006年11月17日 | 市場

今日、片浦漁港市場にオキナメジナが水揚げされていた。網に刺した傷が付いているので刺し網での漁獲と思われる。この市場では珍しい種。我が定置網でも獲れたことは無い。上唇が厚く、他のメジナ類とは容易に区別が付く。
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ツマジロオコゼ

2006年11月16日 | 定置網

今日、水揚げ作業をしていると漁協の定置網の人が珍しい魚が獲れたと教えてくれた。見てみると図鑑では見たことがあるが種名が分からない。当然、笠沙では初めて見る魚。鹿大の標本用に頂いて持ち帰る。図鑑で検索するとツマジロオコゼと分かった。自分用にも写真を撮り、冷凍保存する。
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魚ボラ

2006年11月15日 | 定置網

 今日は魚ボラの日。魚ボラとは鹿児島大学総合研究博物館での魚類ボランティアの通称。毎週活動をしていて、主に魚の標本の登録作業を行なう。また、魚の採集やセミナーなどを行なう事もある。通常午後から作業を行なうが、私は自分の仕事が終わってから参加しているが、鹿大までは車で1時間は掛かる。何だかんだで夕方からの参加となってしまう。今日も夕方からの参加。今日は鹿大の鹿児島丸(実習船)での漁獲物(トロール)を扱う。ミドリフサアンコウは初めて見た。今日は息子の誕生日。2時間程で帰宅。

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市場便り

2006年11月14日 | 市場

定置網で漁獲した魚を水揚げしている鹿児島県南さつま市笠沙町片浦漁港市場での魚達です。今日、目に付いた魚はチダイ。見ると頭部が出ている。ここまで突出している個体は初めて見た。奇形ではないと思うのですが・・・。
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またまた初入網

2006年11月13日 | 定置網

今月は初入網が多い。今朝はさらに2種も。ひとつ目はボロカサゴ。この魚も似たものが数種類いるので図鑑で検索すると普通のボロカサゴのようである。鹿大に標本登録する為、鰭立てを行なわずに写真を撮る。水の中に入れないと皮弁がよく分からない。

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もう1種

2006年11月13日 | 定置網

 初入網のもう1種類はミカヅキツバメウオ。ナンヨウツバメウオは幼魚を港の中でも見かけるので、その成魚と思っていたが、家に帰り図鑑で調べるとミカヅキツバメウオであった。この魚の幼魚を見たことが無い。逆にナンヨウツバメウオの成魚を定置網で獲った事も無い。
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ソトイワシ

2006年11月10日 | 定置網
 今朝、定置網でソトイワシが獲れた。だが、普段見るソトイワシとは顔つきが違い、頬には黄色のラインがあり、鼻孔と吻端が黒い。小さい個体だったので家に持ち帰り写真撮影。その写真を鹿児島大学の先生にメールで送るとすぐに電話が来る。新種ではとの事。先生の後輩が現在ソトイワシを調べているそうなのでわかるかも。
*後日ソトイワシと同定されましたが、2022年8月に松沼ほかにより国内未記録種Albula koreana Kwun and Kim, 2011と同定され、標準和名キスジソトイワシ(新称)と提唱されました。 
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初入網

2006年11月09日 | 定置網

 今朝、定置網の水揚げをしていると、リュウキュウヨロイアジやマルヒラアジなどの中に見慣れない魚が混ざっているのを発見。リュウキュウヨロイアジによく似ているが下顎が凄く太い。普通のヨロイアジを見たこと無かった為、それかなと思いながら図鑑で検索すると鰓耙の数が明らかに違う。結局、同定できないので調べてもらう為、鹿児島大学の総合研究博物館に持ち込むが、その後自分が会議に出席するため時間が無く、分からないまま博物館を後にする。同定結果が気になる。
*2007年に日本初記録種ヒシカイワリと提唱されました。
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初入網

2006年11月03日 | 定置網

 今朝、揚場で魚の選別をしていると小さなハゼを発見。今までに見たことのないハゼなので家に持ち帰り図鑑で検索。するとカスリハゼのようである。テッポウエビと巣穴で共生するハゼの仲間らしく、なかなか網に入らないのも納得。このあたりでは普通種なのだろうか?15年目にして初入網。
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