今日は定置網漁を終え市場での水揚げ作業も終え船を繋ぎ再び市場に戻って来るとお隣の定置網船が水揚げに帰港。するとタツノオトシゴが獲れたと活魚水槽に入れている個体を見せてくれる。見ると体輪背側に鋭く硬い棘が尾に向かい沢山確認出来る。このようなタツノオトシゴ属はここではまだ見た事がなく、直ぐに魚ボラの標本として未確保である事がわかった。標本用に確保したいところではあるが、生きた状態で持ち帰って来ていたので水族館用だろうと思う。一応、ここではまだ見た事がないタツノオトシゴだと伝える。するとこの小さな個体だけの為に水族館に連絡するのも面倒そうで私に水族館にやってもいいし、私の好きにしていいと託された。という事で貴重なので標本にすると伝え魚ボラの標本用に確保することが出来た。その方の気が変わらないうちに直ぐに氷水に浸け標本確定。この個体を手に取った時、急激な動きをして沢山の棘が手に当たり痛い。この棘は身を守る武器として役に立っているみたいである。家に帰り調べると直ぐにイバラタツである事がわかる。イバラタツはここでは初記録であるが薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)に載っているかどうか確認する。すると生態写真は載っていたが標本写真はなく、これでまた1種標本写真が追加となる。自分用にもホルマリンは使わず鰭は立てずに標本写真を撮る。今回は水族館に連絡する前で本当に運が良かった。

イバラタツ



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