お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

結果オーライ?フリソデウオ

2021年03月06日 | 定置網
 今日の定置網漁で網を絞ると水面にフリソデウオが泳いでおり、急いでバケツで水ごと掬う。フリソデウオは以前は毎年定置網で獲れており、珍しい魚ではない。だが、ここ数年姿を見ておらず、記録を見ると5年振りの入網である。定置網漁を終え、帰港するとバケツの中のフリソデウオは綺麗な状態で立ち泳ぎをしており、とても状態が良い。綺麗だったので標本用にも欲しかったのだが、これほど良い状態ではなかなか確保できず、水族館に連絡することになる。水族館が来るまでの間、漁協の活魚水槽に蓋つきの籠に入れておき、自分は別の場所で仕事をする。その後、水族館職員がフリソデウオを引き取りに漁協に到着。カゴの蓋を恐る恐る開けると、生きているものの底で横になっている。これでは恐らく飼育は難しいと思われるが、一応水族館へと運ばれて行く。フリソデウオを入れた籠に水族館用と貼った為、私がいない間に仲買人などが蓋を開け、写真撮ったりしてストレスを与えたのではないかと疑ってしまう。夕方、魚ボラOBの水族館職員から電話があり、やはり飼育は無理らしく、フリソデウオを鹿大の標本用に大学へ持ち込んでくれたそうである。更にまだ大学に着いた時も生きていたらしく、生きた状態でも標本撮影が出来、綺麗な標本写真が撮れたそうである。もしも自分が最初から標本用に確保していたら、生きた状態で大学へ持ち込む事は無理であり、更に大学へ行くまで時間も掛かってしまい、良い状態での標本写真を残す事は出来なかったと思われる。水族館での飼育展示は出来なかったものの、大学の標本登録としては完璧な状態であったので結果オーライとなる。でも、フリソデウオは標本もそこそこ登録してあるので、やはり水槽で泳ぐ姿を見てみたかったかな。




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