今日は定置網でシロカジキが獲れる。そのシロカジキにコバンザメが吸着しており、標本用に確保する。2個体確保するが体色が黒と白である。最初はいつものナガコバンかと思っていたが、尾鰭が湾入していない。となるとクロコバンかヒナコバンである。コバンザメの仲間は吸盤の板状体や尾鰭、胸鰭と吸盤との位置で容易に同定できる。だが、このクロコバンとヒナコバンだけは体色の違いだけで非常に良く似ており、いつも悩まされる。厄介だと思っていたら、今度の魚類検索図鑑第三版ではヒナコバンが消えている。計数形質や外観が酷似しており、ヒナコバンはクロコバンの色彩変異となった模様。となると、この2個体はクロコバンとなる。これでコバンザメ科の同定が楽になった。
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