この日は曇り空で暗くなるのが早かったので、桜並木のライトアップも時間より早く始まっていました。再び桜並木の中を歩きますが、ほのかに空も明るいのと、開花状況もおもわしくないのでライトアップをしているとはいえやや迫力に欠けていました。雨粒もポツリポツリと落ちてきたので、ライトアップされている箇所をぐるりと一周しただけで駅へ戻り、予定していた電車より1本早い電車で宿のある伊豆熱川へと戻ることにしました。
電車に乗って伊豆熱川駅へ帰ると、駅前にある熱川温泉名物の温泉やぐらからたちのぼる蒸気にライトアップがされていました。その色がなんともおどろおどろしい青でした。白い蒸気に青い色の光…。何もたちのぼる蒸気にこの色でライトアップすることもないと思うのですが。ちなみに熱川温泉は源泉温度が100℃であるために、温泉街のあちこちにこのような温泉やぐらが建ち、そのやぐらから湯気が吹き出しており、熱川温泉の風景となっています。
小雨が降り始める中お宿へと帰り、夕食を食べてゆっくりと温泉につかり、日頃の疲れをいやしました。
熱川の宿で一休みをし、伊豆熱川から普通電車に乗り河津へ。河津桜夜祭りでライトアップがあるというので夕刻の河津へとやってきました。今年は例年にない寒さで河津桜も開花が遅れ3月の声を聞き始めた頃にようやく開花のペースが上がってきた感じ。しかし河津駅に近い木は5分咲きぐらいにまで咲いていました。
町を流れる河津川にそって桜並木が作られています。駅近くの館橋からの桜並木。桜並木の下に菜の花が植えられていて、桜のピンクと菜の花の黄色がきれいです。開花状態が悪くあまり見栄えがしませんが、咲いている花もあるのでそんな花を見ながら河口までぶらぶらと歩きます。
比較的咲き具合のよろしかった木を見つけて、桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストを狙って撮ってみました。
河口の浜橋まで歩いて対岸へ渡り駅方向に折り返します。駅への戻りは桜並木を対岸から見ながら歩こうという趣向ですが、この辺りは川の流れも小さいのか川面に桜並木と菜の花が映っていました。
河津川の鉄橋までやってくると、伊東方面への電車がやってきたので、カメラを構えます。辺りはすっかり暗くなりかけシャッタースピードも遅い数値が出ていたのでここは流し撮りしかありません。うまい具合に8000系の先頭部分を捉えることができました。
早咲きの河津桜を見に3/3から1泊2日で伊豆へと出かけてきました。ゆきは東京駅12時30分発の臨時特急リゾート踊り子号です。この電車は土休日に下りのみ、伊豆急行の2100系アルファリゾート21を使用して走る特急電車です。大阪からやってくるゆかりんを新幹線ホームで待ち受け、お弁当を買ってから東海道線ホームへ。
回送電車の入線は12時15分頃でした。電車が到着すると待機していた乗客や撮り鉄くんたちがわらわらと先頭車に集まって撮影をしていました。リゾート21の売りである先頭の展望席には撮り鉄くんたちが羨望のまなざしを送っていました。われわれも撮影の輪に加わり、ひとしきり撮影をして指定された座席へ。3号車の海側を向いた席を指定されていました。が、同じ号車に既に乗車前から出来上がっていたおじさんの団体が乗っていて、道中ずーっと声高にしゃべっていました。12時30分に東京駅を発車してからお弁当を食べ、後は普段と違って見える車窓を楽しみます。
この日は国鉄特急色に塗り替えられた185系電車による「上州踊り子」号や、普段はSLばんえつ物語号に使われている客車を使用した急行「いず物語」号が運転されたので、沿線には撮り鉄が集結していました。特に早川ー根府川間の撮影ポイントには多くの撮り鉄が集結していました。しかし中には危ないのではという者もいました。
伊豆急行線川奈ー富戸間を走行中。この日の伊豆はあいにくの曇り空となってしまいましたが、海沿いを走る区間では、海の向こうに伊豆大島の島影がはっきりと見えていました。東京からおよそ2時間半のリゾート21の旅を楽しみ、伊豆熱川で下車します。