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新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

特殊狭軌鉄道

2025-04-28 20:55:00 | 鉄道
聞きなれない言葉だと思いますが、特殊狭軌とはレール幅が762mmまたは610mmの鉄道のことです。
新幹線や京急、京成、近鉄、阪急、京阪、西鉄などの私鉄で採用されているのが1435mmの標準軌。JRや東武、西武、東急、名鉄、南海などで採用されているのは1067mmの狭軌と呼ばれる線路。特殊狭軌はそれより狭いものです。ちなみに東京都電や京王線は1372mm幅で、馬車鉄道起源の線路幅から馬車軌とも呼ばれています。

この線路幅の狭い特殊狭軌はかつては日本全国の軽便鉄道に採用され、あちこちにありましたが、ほとんどが廃止され残っているのはごくわずか。
しかし、三重県にはその特殊狭軌鉄道が2社も存在しています。

桑名市の西桑名駅からいなべ市の阿下喜を結ぶ三岐鉄道北勢線がその一つ。ご覧の通り線路の幅が762mmなので狭く、電車のサイズも小さいです。始発駅の西桑名駅には近鉄名古屋線、JR関西線の桑名駅もあり、1435mmの標準軌・1067mmの狭軌・762mmの特殊狭軌の鉄道が集まり、その3軌間を跨ぐ踏切も存在しています。

電車のサイズが小さいからかパンタグラフが異様に大きく見えます。またその小ささからクーラーを設置できる場所もなく、一部の電車には車内に冷房装置を設置して冷房改造をしていますが非冷房車が存在するのが現状。
そのため編成内で冷房、非冷房車が連結されていることもあり、非冷房車にはステッカーが貼られています。弱冷房車はよく見かけますが、非冷房車の表示はおそらくここだけでしょう。
非冷房車もさることながら、この北勢線の電車は今や絶滅危惧種の吊り掛け駆動方式のモーターになっています。今では路面電車の古い車両や江ノ電1000形など残っているのはわずかです。吊り掛け駆動方式はモーターの回転軸と車軸が並行になっていて、モーターの回転力が歯車により直接車軸に伝わる構造で、モーターが車軸と台車枠に吊りかかっています。そのために力行時に唸るような音を立て走行時な騒音が激しいものとなっています。そのため現在では騒音や乗り心地のよいカルダン駆動方式がほとんどになっていますが、特殊狭軌という車軸幅に制約のある中で吊り掛け駆動方式が現役で活躍しています。
三岐鉄道北勢線のほか四日市市の近鉄四日市駅から内部、西日野駅を結ぶ四日市あすなろう鉄道も特殊狭軌鉄道。こちらは四日市市内を走っており比較的都市型鉄道となっており、15〜30分間隔で運転されています。
三岐鉄道北勢線と四日市あすなろう鉄道と2社になっていますが、元々は近鉄線だったものが赤字により廃線の危機にさらされたなか、地元自治体の支援により運行が継続されてきています。北勢線は車両の高速化やICOCAの導入による出改札業務の合理化を、四日市あすなろう鉄道では車両の更新や新製を行い、高頻度運行を行うことで公共交通機関としての役割を果たしています。

車両を新製または更新した四日市あすなろう鉄道の260系電車は、更新車ではありますが鉄道友の会のローレル賞を受賞しています。
三重県には2社が特殊狭軌鉄道を走らせていますが、もう1社は富山県の黒部峡谷鉄道です。こちらは電車ではなく機関車牽引の客車列車となっていますが、ほとんどの乗客が観光客の観光鉄道の位置付けです。
そのほか、東京ディズニーランドのウエスタンリバー鉄道と東京ディズニーシーのディズニーシー・エレクトリックレイルウェイも762mm軌間ですが,こちらは遊園地の乗り物という位置付けになっています。



鉄道ジャーナル最終号

2025-04-23 19:45:00 | 鉄道
およそ3か月ほど前に休刊の発表のあった鉄道ジャーナル誌の最終号がついに発売になりました。

最終号の表紙はテールライトを光らせている新幹線N700S。テールライトを強調しているのに最終号の物悲しさを感じます。
誌面はほぼ通常運転。特集は東京の電車2025ということで3月から営業開始した中央線快速電車のグリーン車のルポを筆頭に東京の電車の今を切り取っています。中央線グリーン車もただ追うだけではなく、営業開始直後の利用状況、東京駅での折り返し整備、さらには導入に至る過程までを追いかけていました。この辺りが鉄道ジャーナル誌の特色であったかとおもいます。
そして,いつもと違うのは最終号らしい惜別の記事。元編集部の芦原伸氏、鍋倉紀子氏の寄稿や読者の方々の寄稿もありました。

裏表紙は鉄道ジャーナル誌史上最多部数を記録した1999年10月号。蔵書にしっかりとあるので引っ張り出してきました。夕陽に輝くカシオペアの表紙です。

1987年4月発売の通巻247号から704号まで、丸38年間の間、鉄道ジャーナル誌を購読し続けてきました。ありがとうございました。


桜の季節

2025-04-13 19:58:00 | 日記
4月になり桜が満開を迎えてきました。


先週末では浦安の桜はあと一歩といったところでしたが,だいぶ開花して一部では満開に近くなってきたようです。
その、先週末に出かけた帰りに東京・日本橋の三越百貨店横から日本銀行本店へ抜ける桜並木を歩きました。

日本橋三越と三井本館の間の道には桜並木があり、江戸桜通りと名付けられています。銀座線三越前駅の三越入口、または三越のライオン口から出るとすぐです。

桜通りにも三越の入口があり三越の表示があったので桜と絡めてみました。


こちらは日本銀行本店前。三越とは道路を挟んで斜め向かいにあたります。桜の花の向こうに日銀本店ビルです。

常盤橋交差点から見る江戸桜通り。今の時期は桜のトンネルのようになっています。一方通行の車道なので歩行者は体感できませんが。

ちょっと引いて日銀本店と桜。
常盤橋交差点からちょっと歩くと地下鉄東西線の大手町駅、さらには東京駅日本橋口に出ます。

東京駅の北側、永代通りの向こう側は現在再開発工事の真っ最中で、地下鉄大手町駅の入口も一部閉鎖されていますが,TOKYO TORCH常盤橋タワーは完成してすでにオープンしています。その周りにも桜が植えられて花を咲かせていました。
すでに東京の桜は散ってしまいご紹介の場所も葉桜になっていますが、来年の桜の時期にまた会えるのを楽しみにしましょう。


京成バスグループ再編

2025-04-01 19:35:17 | 日記

2025年4月1日からもう一つ変わるものがあります。
東京都東部と千葉県北西部をテリトリーにする京成バスとそのグループ会社は「京成バス東京」「京成バス千葉ウエスト」「京成バス千葉セントラル」「京成バス千葉イースト」の4社に統合されます。


2025年4月1日の段階では京成バスグループのバス会社が統合され、
「京成バス東京」
←京成タウンバス
「京成バス千葉ウエスト」
←京成トランジットバス、松戸新京成バス、船橋新京成バス鎌ヶ谷営業所、東京ベイシティ交通
「京成バス千葉セントラル」
←ちばレインボーバス、千葉海浜交通、京成バスシステム、船橋新京成バス習志野営業所
「京成バスイースト」
←千葉交通、千葉中央バス、成田空港交通、千葉内陸バス。ちばフラワーバス、ちばシティバス、ちばグリーンバス
へ統合されます。そして2026年4月にはここに京成バス本体から
京成バス東京ー奥戸営業所、東雲車庫、金町営業所、江戸川営業所管内
京成バス千葉ウエストー松戸営業所、市川営業所管内
京成バス千葉セントラルー新都心営業所、習志野出張所、新習志野高速営業所、長沼営業所管内
京成バス千葉イーストー千葉営業所管内
が加わります。また東京BRTについては単独で東京BRTとして運行されることになっています。
大まかには、
京成バス東京が東京都東部
京成バス千葉ウエストが市川市・浦安市・松戸市・鎌ケ谷市・流山市
京成バス千葉セントラルが船橋市・習志野市・印西市・白井市・千葉市美浜区・花見川区
京成バスイーストが千葉市中央区・緑区・若葉区・四街道市・佐倉市・成田市・富里市・佐原市・東金市・山武市
をテリトリーとしますが、市川市・浦安市・船橋市・習志野市などでは運行会社が入り混じることとなりそうですが、今後の調整があるのかもしれません。
京成電車や新京成電車の中吊りや駅貼りポスターでは新しい京成バスのデザインも公開されており、50年以上親しまれてきた白地に青帯の京成バスカラーも見納めとなりそうです。

わが町浦安を走る東京ベイシティ交通も京成バス千葉ウエスト千鳥営業所となり、オリエンタルランド交通として創業し、半世紀あまり浦安市民の足となってきましたが、京成バスの名前に変わってしまいます。すでに3月からバス側面の「東京ベイシティバス」のロゴが白いシールで消されて、バスの後ろの下の方にちいさく「東京ベイシティ交通」と入っていました。バス停も3月28日の夜にシールを貼ったらしく、京成バス千葉ウエストの表記に変わっていました。

浦安駅入口のバス停から帰るときに撮ったバス。1046号車ですがフロントにプレートがついていました。

拡大するとこんな感じ。プレートが置いてあったのはこの車両だけだったので、出会ったらラッキーなものだったようです。