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新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

青森・函館の休日〜4

2025-06-05 20:24:31 | 旅行

元町公園の方へ向けて歩いてゆきます。この辺りの函館元町地区は北海道では唯一の重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に指定されています。

まずは函館聖ヨハネ教会。赤茶色の屋根が独特で、上から見ると十字架の形をしている建物です。函館山の上から見るとその形状がはっきりとわかる建物です。


大三坂を少し下ったところにあるのがカトリック元町教会。尖塔が特徴的な聖堂は1924年建築の煉瓦造りとなっています。

聖ヨハネ教会やハリストス正教会のある場所はやや高くなっており、通りに面した崖には石垣が作られ、石畳の道と相まって情緒のある景色を醸し出しています。函館に来るとどうしても足を伸ばして歩きたくなってしまう道です。こちらにもツツジが見事な花をつけていました。

ちょっと見えづらいですが、函館ハリストス正教会。1916年に再建された聖堂が門からわずかに見えます。

ほとんどの観光客がスルーしてしまいますが、遺愛幼稚園の園舎。1913年建築の園舎は今でも現役で使用されており、関係者以外は立ち入り禁止ですが、門のところから外観だけは見学することができます。

そしてこちらが有名な八幡坂の風景。一時期は観光客で賑わっており、写真を撮るのも大変でしたが、この時は観光客もまばらで写真を撮っている人も少なかったです。坂の向こうに広がる函館港と青函連絡船メモリアルシップ摩周丸の姿が印象的で函館を代表する景観のひとつです。


元町通りは私が好きな通りの一つ。古い建物を見ながら石畳の道をブラブラと歩くのがなんとも言えない心地よさを感じます。この通りに面して立っているほとんどの古い建築物が個人宅。個人で古い建物を維持するのは大変で、御多分に洩れずこの地域でも古い建物の維持管理が難しくなっているのが現状だそうです。

元町通りを歩くと突き当たるのが元町公園。その元町公園に隣接して建っているのが旧函館区公会堂。1910年建築の擬洋風建築の洋館で札幌・豊平館と並んで北海道の明治期の洋館建築の代表となっています。2021年にリニューアルされているので美しい姿を見せています。

旧函館区公会堂から少し下へ下がったところには旧北海道庁函館支庁庁舎と旧開拓使函館支庁書籍庫の赤レンガ倉庫。こちらの前にもツツジが綺麗に咲いていました。

元町公園のすぐ近くにある大邸宅は旧相馬邸。米穀商から名を上げ、北海道随一の豪商となった相馬哲平氏の邸宅で1908年の建築です。2008年ごろには老朽化のために解体の危機にあったそうですが、一個人が買取り一般公開を含めて維持管理をしてきたそうですが、つい先ごろ売却され現在は閉館状態にあります。ブラタモリでもタモリさんが訪れており、函館の古い建築物として維持していただきたいとは思いますが、こちらもなかなか難しいようです。

相馬邸脇の日和坂を下って電車通りに出ると見えてくる茶色の建物は函館市文学館。旧第一銀行函館支店の建物を利用した博物館で石川啄木をはじめとした函館ゆかりの作家に関する資料を収蔵・展示しています。ちなみにこの建物は一時期JACCSカードのジャックスの本社として使われていました。

電車通りを挟んで建っているのが旧金森洋物店の市立函館博物館郷土資料館。活用されている建物ありますが、
2020年代に入り函館で目立っているのが古い建物を利用した商店や資料館などの閉館。港に面したこの建物もかつては営業していたと思いますが、柵が閉められて営業している雰囲気がありません。後ろの茶色の建物もホテルと北島三郎記念館が入っていましたが、すでに閉館してしまっています。元町地区でも維持管理の難しさを考えさせられましたが、函館全体でも古い建物の老朽化で解体が進んでいるようなので、こうして閉館している建物を見ると改めて維持管理の難しさを考えさせられます。
 

青森・函館の休日〜3

2025-06-04 20:19:00 | 旅行
新函館北斗から普通はこだてライナーに乗り函館駅には0807に到着。まだ朝の時間帯なので乗客もほぼ地元の方といった感じでした。

は〜るばる、きたぜ、はこだてへ〜♪
と、一節唸りたくなりますが、そんなことをしている場合ではありません。お腹が減っているんです。
というわけで、今回朝ごはんも食べすに早朝の新幹線に乗って函館に来たのは、函館朝市で朝ごはんを食べようという魂胆。何度も函館に来ていますが、函館朝市で何かを食べるのは初めてです。金に糸目はつけねえ…という意気込みでやって来ていますが、あちこちお店を見て回るとやはりその値段に躊躇してしまいます。

お店の中の混雑具合やお値段を勘案した結果こちらの味鮮まえかわさんに入ることにしました。手のひらサイズの電子機器に頼るのもいいですが、ここは己の勘を信じます。

色々悩んだ挙句、金に糸目をつけて頼んだのは本マグロとサーモン、いくらの丼。ちょっと小さいかなと思いましたが朝なのでこれぐらいがちょうどいいのかもしれません。マグロもとろけるぐらいの美味しさで、花の形に盛り付けられているサーモンは間違いない美味しさ。いくらがさらに美味しさを引き立てます。サーモンとマグロは大好きなのであっという間に食べてしまいました。美味しゅうございました。

豪勢な朝ごはんを食べてから函館の街を散策することにします。とりあえず谷地頭ゆきの電車に乗ろうと思ったのですが、やって来たのは函館どつく前ゆきの電車。十字街で降りればいいやと思い函館どつく前ゆきに乗ります。近年函館の街はインバウンドとアニメ映画の影響で大混雑で、市電は乗り切れないぐらいと報道されていましたが、拍子抜けするほどの乗客。3つ先の十字街電停では観光客も降りましたがそんなに多いとは思えませんでした。

電停を降りて十字街の交差点を行く電車を撮影。左側には日本最古の操車塔が残っています。ちなみにその脇の建物に函館市企業局が入居しており、函館市の上下水道と市内電車事業を司っています。その奥のドームのある建物は函館市地域交流まちづくりセンター。旧丸井今井函館店の建物で館内には東北以北では一番古い手動式エレベーターが保存されています。企業局とまちづくりセンターの間の道をゆくと函館山ロープウェイの乗り場に出ます。

ところで十字街の電停を降りてちょっと驚きました。電停が移動してます。かつては十字街交差点のそば、ちょうどセブンイレブンの前あたりにあったのですが、信号一つ分函館駅前方に移動していました。調べてみると昨年12月にバリアフリー化のために移動したようです。その十字街から谷地頭ゆきの電車に乗って青柳町で降ります。

青柳町電停を降りてやって来たのは函館公園。函館公園は北海道内初となる洋式公園で園内には開拓使仮博物場をルーツとする市立函館博物館や、日本最古の観覧車のあるこども広場などがあり函館市民の憩いの場ともなっています。こちらは旧函館博物館2号。函館県博物館の建物として1884年に建設されたものです。

そしてこちらは旧函館博物館1号。1878年に開拓使函館仮博物場として建てられた建物です。いずれも北海道指定有形文化財になっています。

函館公園の中を散策しているとツツジの花が見事に開花していました。色とりどりのツツジの花が一度に咲いている様は圧巻です。
函館公園から函館元町地区へ向けてブラブラと歩きます。函館護国神社への坂道を目指して歩き、坂道を登ってゆきます。

坂道の途中には函館市公民館の建物があり、こちらも古い建築です。

護国神社の坂道は結構な急坂で、途中から坂道を登っても息が上がってしまいました。しかし坂道を登って振り返ると函館の街と海が見えるのは登って来た甲斐があったというものです。

護国神社から函館ロープウエイの乗り場を通り過ぎると芝生の広場のようなところに出ます。ここは函館元町配水場で、函館は横浜についで日本で2番目の近代水道を整備しており、その時に建設されたもので、1889年に建設されて以降、今に至るまで函館市民へ水を届けています。芝生の下に大きな配水池があるそうで現役の配水池ですが一般公開されて中に入ることができます。

こちらは創設以来管理事務所として使われている赤煉瓦の建物。現在でも使われているのはちょっと驚きです。
こちらでちょって休憩を入れてから函館元町地区へと足を伸ばします。
 
 

青森・函館の休日〜2

2025-06-03 19:32:00 | 旅行

5/31は朝5時過ぎに宿を出発し、青森駅へと向かいます。新町通りをまっすぐ歩けば青森駅へ着くのですが、ちょっと寄り道します。

あおもり駅前ビーチに設置されているAOMORIのモニュメント。あおもり駅前ビーチは旧青函連絡船青森第一岸壁跡に整備された人工の砂浜で、豊かな生態系や海との暮らしを取り戻すために2021年に設置されました。商業施設のA-FACTRYとねぶたの家ワ・ラッセの間に位置しています。青森駅前なので気軽に訪れることができます。
ちなみに後ろに見える青函連絡船八甲田丸の停泊している場所は第二岸壁でこちらは車両を船に運びこむための可動橋も保存されています。


そしてここに置かれているのは既視感しかないりんごのオブジェ。日曜日の夕方に白い猫がこの中で踊っているのをよく見ます。
寄り道を済ませ青森駅へ行き、青森0541発の弘前ゆきに乗ります。4両編成が長いと感じるのはちょっと頭がバグっているようです。

そのまま新青森駅で降りると待ち時間があるので、一駅先の津軽新城駅に降りてみます。住宅街の無人駅ですが、折り返し設備があるので当駅始終着の電車もあります。北海道新幹線開業前までは特急スーパー白鳥・白鳥が折り返しのために新青森駅から回送されてきていました。10分ほどの滞在で青森ゆきの電車に乗り新青森駅へ。

新青森0633発はやて91号新函館北斗ゆきに乗ります。乗る前にラグノオのパティシエのりんごスティックとコーヒーを買っておきます。

はやて号は新幹線の中でもレアな愛称となっており、盛岡・新青森ー新函館北斗間に下りは早朝に2本、上りは深夜に2本が運転されるのみとなっています。東北新幹線八戸開業の際に東京ー八戸間最速列車につけられた愛称ですが、320km/hのはやぶさにとって変わられて、気がつけばレア列車になってしまいました。しかしながら臨時列車や突発的な事象による臨時運行では東京ー盛岡間にも登場し、先ごろの東北新幹線分離事故の際には臨時列車として爆誕しています。

乗車したはやて91号はE5系のU1編成。E5系の量産先行車です。FASTECH360のE954・E955形での試験結果をベースに、320km/h運転をする新幹線電車として2009年に製造され試験走行を行った後、2011年のはやぶさ号運行開始から営業運転をしています。量産先行車ということでU2編成以降の量産車とはちょっと違う仕様を持っています。

外観上では先頭車の運転席寄りドアは、N700系の先頭車と同様に内開きのプラグドアになっています。量産車では通常の引き戸になっているので識別ポイントになっています。

そして量産車にはないのが普通車の読書灯。A.B.D.E席の読書灯は荷だなの下にありますが、C席用はスイッチだけ。C席用の読書灯はなんと通路上の天井についています。つけてみると読書灯としては光がちょっと遠いのか、それとも普通車では読書灯を使う人はいないのか、量産車ではつけられませんでした。
指定席を取る段階で分かっていましたが、乗車した3号車は誰もいなく貸切状態。一応この区間では特定特急券で空席に乗車できることになっていますが、終点新函館北斗まで乗ってくることはありませんでした。まあ早朝に青森から函館方面へ向かう人がそんなに多いとは思えないので当然かと思います。新青森は0633定刻に発車。北海道新幹線のみを走る数少ない列車ですが、車内アナウンスはJR東日本の新幹線のアナウンスを担当されている堺正幸さん。堺さんの声で「JR北海道」を聞けるのはなかなかレアです。
本州にある唯一のJR北海道の駅、奥津軽いまべつ駅をすぎて青函トンネルには0652頃に突入。津軽海峡の下を通過して0722に青函トンネルを脱出して北海道へ上陸します。朝が早かったので青函トンネルの中では寝ていました。幾度となく青函トンネルは通っているので慣れというものでしょうか。

北海道に入ると程なくして車窓には函館山が見えます。よく目を凝らせば五稜郭タワーも見えました。新函館北斗には0735着。

0747発の普通はこだてライナー函館ゆきに乗り換えます。車内に入り発車を待っている間に聞こえる大橋俊夫さんの自動放送に北海道に来たことを実感します。しかしながら、朝ごはんを食べずに出てきて、新幹線の中でりんごスティックを食べただけなのでお腹が減ってきました。が、この後のお楽しみのために我慢です。
 

青森・函館の休日〜1

2025-06-02 20:43:00 | 旅行
久しぶりに旅行記でも書いてみようかと思います。
5/30の金曜日、仕事を終えて帰宅してから準備をして出ます。舞浜駅から京葉線に乗り東京駅へ。

東京駅1920発はやぶさ・こまち39号新函館北斗・秋田ゆきのはやぶさ号に新青森まで乗ります。

金曜日の仕事終わりということで生意気にもグリーン車です。はやぶさ号は仙台までの乗客も多く、仙台・盛岡と停まる毎に空席が出るのですが、新青森まで約3時間。疲れている体を休めるためにグリーン車にしました。乗車してえきねっとで座席の埋まり具合を確認してみると、隣の席は空席のようです。とはいえ大宮駅を出るまでは空席かどうかはわかりません。1920定刻に東京駅を発車。しばらくは夜の景色を見ながら過ごします。

1945発の大宮を発車しても隣席は来なかったので安心して荷物を隣の席に置いてから東京駅で買った駅弁を広げます。今回買ったのは「東京弁当」。以前から知ってはいたのですが、2000円という金額になかなか手を出せずにいました。が、芳根京子さんのyoutubeチャンネルで紹介されていたのと、残り一個につられて買ってしまいました。

中身は東京の老舗の味を楽しめるお弁当となっており、魚久の銀鱈の京粕漬けや今半の牛肉たけのこ、舟和の芋羊羹など東京の名だたる名店のお味が楽しめるようになっています。美味しくいただきました。
お弁当で夕食を食べると宇都宮を通過して320km/h運転となります。夜の車窓ですが明らかに速度が上がったのがわかります。車窓も楽しめないので、ちょっとウトウトしたりNintendo Switchでゲームをやったりして過ごします。2133着の盛岡でこまち号を切り離し。
盛岡からは260km/hでの運転になり、新青森には2230に到着。ホームへ降りると少しひんやりとしました。

ホームからコンコースへ下りるとりんごの鈴がお出迎え。東京駅の銀の鈴の青森バージョンといったところでしょうか。

そして青森と言ったらやはりこれ、青森ねぶた・五所川原立倭武多、弘前ねぷた、そしてつがる市の亀ケ岡遺跡で発掘さっれた遮光器土偶。ミニチュア版ですが迫力はあります。22時半という時間なので電気はついていませんでしたが、時間によっては光っています。

こちらは金魚ねぷたですが、JRオリジナルの新幹線金魚ねぷた。E6系、E8系、H5系、E5系がモチーフになっています。金魚ねぷたは青森の伝統工芸品で、夏になると青森市内のアーケード街には必ず飾られ、新青森駅でも新幹線ホームに新幹線金魚ねぷたが飾られます。
青森駅近くに宿を取ってあるので、在来線に乗り換えて青森駅へ向かいます。

在来線乗り場へのエスカレーター付近にあるのは言わずと知れた青森りんごジュースオンリーの自動販売機。JR東日本系列のacureブランドの青森りんごジュースシリーズのうち、その時点で販売されているものが収容されています。この時期は「ふじ」「つがる」「青森りんごミックス」と見事なまでの赤りんごでした。季節によってラインナップが変わり、この他には「ジョナゴールド」「きおう」「トキ」「王林」がラインナップされています。このりんご自販機は新青森駅の他に青森駅にも設置されています。ふじりんごのジュースを買ってホームへ。

乗り換えの青森行きの普通列車は2248発。2両編成ですが、弘前始発なのでそこそこの乗客もありました。

わずか1駅の乗車で2255に青森駅に到着。隣のホームには青い森鉄道の最終電車浅虫温泉ゆきが停車していました。23時も近いので駅から少し離れたところにある宿へと急ぎチェックインして旅装を解き、先ほど買ってきたりんごジュースで喉を潤します。
 

新幹線型のパンチ穴

2025-05-25 12:30:00 | 鉄道
乗車記念に乗車券や特急券を使用後にもらうと、

無効印の他にパンチ穴を開けて返却してくれます。穴を開けることにより物理的にも磁気乗車券を無効にする措置ですが、汎用の穴あけパンチを使用しているのでなんとも味気ないものになっています。
そう考えた駅社員さんがいたのか、最近JR東日本の一部新幹線駅ではこんなものが登場しました。


上は仙台駅新幹線中央改札口にて、下は東京駅新幹線南乗り換え改札口にていただいたもの。仙台駅は絶妙な位置に新幹線型のパンチ穴が開けられ、東京駅はJR東日本の改札口でもらえる東京駅丸の内駅舎をデザインした無効印も押されています。新幹線型の穴開けパンチは当たり前ですが市販品にはないので、文具メーカーへの特注品かと思われますが、ただの丸穴よりは記念感がでますね。
全ての新幹線駅に常備されているわけではなく、また本来は旅行終了時に回収されるきっぷを記念にもらう行為は、あくまで駅員さんの好意によるものですので、希望通りにもらえるとは限らないことを留意していただくことをお願いいたします。