新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

事故列変

2022-04-24 20:27:00 | 鉄道
土日に富山へ行って過ごしていました。
その模様は随時アップしますが、帰りの新幹線が大変なことになりました。
帰りの新幹線は当初1420発のはくたか566号にしていましたが、混んでいたのと思っていた以上に予定が早めに終わりそうだったので朝のうちに、1320発はくたか564号に変更。さらに密を避けるために指定席車からグリーン車にしています。

新しくできた商業施設マルート富山でお寿司を買って新幹線に乗り込みます。車内で富山の名残りのお寿司を味わい、東京までの時間をのんびりすごします。上田あたりから雨が車窓を濡らしているのを見ていると軽井沢の手前で減速して停車してしまいました。すると車掌さんが前の方へすっ飛んでいき、何かあったようです。停車しているのは中軽井沢の南付近。15分ぐらい現場で停車したのち、軽井沢駅まで行って車両点検します。とアナウンスののち、ちょっと後退して発車しました。坂道発進だったようです。

本来なら通過の軽井沢駅の待避線に入り停車。停車中にトイレに行くと乗降ドアが開いていました。軽井沢駅の到着から15分ほどしてから、9号車の車内で発煙があり点検したが、原因がわからないので軽井沢駅で運転を打ち切りますとアナウンス。とりあえず荷物をまとめてホームへ出ますが、後続のあさま620号に軽井沢から乗車する人がすでに並んでいるなか、はくたかの乗客も加わり大行列。どうすればいいか案内もない中、当然のことながら到着したあさま号は大混雑になります。
しかし、あさま号の車内で後からやってくる回送電車を臨時列車として運転するとの情報がもたらされ、急がない人がホームに残り、あさま号は40分遅れで軽井沢を発車。その後回送電車が到着し、営業列車のあさま696号に変更して乗車できたのが1600ごろ。とりあえずはくたか号と同じグリーン車の席に座ります。東京駅からあさま621号になる回送電車だったので座席が後ろ向きになっていて、座席を転換して座ります。あさま622号の指定券を持っている人が乗ったり、全車自由席のアナウンスでラッキーとばかりにグリーン車やグランクラスに乗った人も中にはいてちょっと混乱していたようです。が、普通車全車自由席のアナウンスの後、1608に軽井沢を発車。あさま号ですが、はくたか号の救済臨なので高崎、大宮、上野のみの停車。
公式上では9分遅れで走っていることになりましたが、どの時刻が基準かよくわかりません。最初は自動放送も入らず、高崎から入りましたが、「上越新幹線あさま号」とアナウンスされていました。結局軽井沢での1時間20分の滞留時間そのままに、はくたか564号到着予定時刻の79分遅れの1711に東京駅に到着。折り返しのあさま号も遅延する様です。
はくたか564号は軽井沢駅運転打ち切りで途中運休になったため事故列変扱いになり、東京駅新幹線乗り換え改札できっぷに証明を受け、舞浜駅で新幹線特急料金・グリーン料金が全額払い戻しになりました。
富山からは結局乗車券のみで新幹線に乗って帰ってきたことになりますが、寒い軽井沢駅で乗り換えと待たされたことでかなり疲れました。

飯田線乗り鉄2

2021-12-31 15:40:44 | 鉄道

豊橋からは飯田線の旅。1008発飯田ゆき特急ワイドビュー伊那路1号に乗車します。

ワイドビュー伊那路号は373系電車3両編成。かつては特急東海や快速ムーンライトながらで東京にも来ていましたが、現在はワイドビュー伊那路や身延線特急ワイドビューふじかわ号の他東海道線でホームライナーや普通電車に使われています。特急車両ですがデッキ部分の仕切りドアはなく、特急と近郊電車の中間といった構造になっています。
走行距離は130km程度と短距離特急になりますが、所要時間は実に2時間半以上。飯田線の線形が災いして日本有数の鈍足特急になっています。豊橋発車時点で半分も乗っていないぐらいの乗車率で発車。この先は降りてゆくばかりと思われるので、のんびりと過ごします。

時折車掌さんの車窓案内なども入り観光特急の様相。長篠の戦いで有名な長篠城の脇を通ったり、

中部天竜ー佐久間間では佐久間水力発電所の脇を通ります。ここから列車は天竜川に沿って走ってゆきますが、この佐久間から大嵐の間は佐久間ダム建設の際に一山越えたところに線路が付け替えられた区間。長いトンネルで水窪川流域へと出て、水窪川の谷を走ります。

途中第六水窪川橋梁は、対岸まで渡らずに元の岸へ戻るという通称渡らずの橋。飯田線の撮影名所にもなっています。

大嵐で天竜川流域に出るとそこは秘境駅銀座。小和田、中井侍、伊那小沢と人跡稀な場所にある駅を通過します。天竜川に沿って走る区間は右に左にカーブを切ってゆき、速度も上がりません。

時折車窓に現れるのは天竜川の水面。あとは木々の中を走ってゆきます。
終点の飯田には1240着。乗り換えは1304発茅野ゆき普通列車ですが、一度改札を出て駅前にあった御当地マンホールを。

1304発の茅野ゆきは213系5000番台の2輌編成。天竜峡始発で帰宅の高校生で混雑していましたが、なんとか座席を確保できました。飯田を発車して桜町、伊那上郷でも高校生が乗って来ますが、数駅で下車してゆきます。しかしながら乗っている高校生も多く、長距離通学なのかなと思ってしまいます。

列車は伊那谷を北へ向けて走ってゆきます。車窓には雪をかぶった南アルプスの山々が見えるようになって来ます。カーブも多く駅数も多いので普通列車に乗っていると非常に時間の流れが遅く感じます。

南アルプスの山を見ながら伊那大島駅で7分停車して飯田方面の列車と行き違い。対向列車が遅れているので5分ほど遅れて発車。

さらに七久保駅でも5分停車して列車交換と、停車時間の多い駅が続きます。単線でなかなか遅れも解消されませんが、定刻1426着の駒ヶ根で14分停車するので、遅れはそこで解消されます。車窓もあまり代わり映えしないので、持って来た本を読んで過ごします。

いい加減飽きて来た1516に伊那松島に到着。ここでも9分停車するのでホームへ出てリフレッシュ。かつては伊那松島機関区が置かれ飯田線運行の中枢でしたが、今は留置線があるだけの駅です。1526に伊那松島を発車。

辰野で中央本線の視線と合流し、岡谷に1555着。列車はこの先中央本線の茅野まで走りますが、ここで下車して特急あずさ号に乗り換えます。

トイレに行ったりちょっと食べるものを買ったりして1606発新宿ゆき特急あずさ44号で帰路につきます。下諏訪あたりでふとみると諏訪から見える富士山の姿が。ブラタモリで諏訪湖から富士山が見えることを紹介していましたが、実際に見えることを確認するとちょっと嬉しい気分です。

特急あずさは夕闇迫る信濃路を快走。八ヶ岳にも夕日があたりなんともいえない姿になっていました。すっかり暗くなった甲府でお客さんを乗せて新宿へ向かいます。途中の大月では富士急行線河口湖からやって来た特急富士回遊44号の後ろに連結して12両編成になって新宿を目指します。新宿には1843着。
このあとは地下鉄東西線で帰るのですが、平日なので夕ラッシュ時間帯。大手町あたりで乗り換えると混んでいるなと思い、山手線で高田馬場へ出て地下鉄東西線に乗り換えます。各駅停車西船橋行きに乗って帰宅しました。
 
 

飯田線乗り鉄1

2021-12-30 20:46:48 | 鉄道

段々と普通の生活に戻してくるとやはり電車に乗って遠出したくなります。そこで日帰りですが偉大なるローカル線、飯田線に乗りに行くことにしました。青春18きっぷシーズンですが、新幹線と特急を使うことにしました。

早朝の新幹線の都合上、地下鉄東西線浦安駅まで自転車でゆき、地下鉄東西線で大手町へ。ゆっくり歩いて日本橋口から東京駅へ。JR東海のMV端末を操作してきっぷを買いますが,東京都区内発東京都区内ゆき片道乗車券がうまく買えません。そこで新幹線自由席特急券と乗継割引の自由席特急券だけ買って、乗車券は八重洲中央口のJR東日本エリアのVF端末で購入しました。

東京都区内発東京都区内ゆき片道乗車券です。経由は東海道・飯田・中央2・中央東線となっています。新幹線に乗るなら新幹線経由が正しいですが、在来線経由でも特に問題はありません。
きっぷを買って新幹線八重洲中央口からはいり、朝ごはんを買ってホームへ。

乗車するのは0657発新大阪ゆきこだま703号。

やってきたのは青い帯が前の方まで伸びている新幹線です。
そう、この列車は時刻表で指定されているN700S系で運転される列車です。

N700S系は2020年から運用が開始された東海道新幹線の第6世代車両で、N700系を進化せさせた車両です。

座席は従来よりも薄くなっており、リクライニングさせると座面も少し沈むものになっており、長時間座っていても疲れにく座席になっています。また全席にコンセントが取り付けられ、従来の壁面ではなく、肘掛端部に取り付けられています。座った感じがちょっと硬めの座席かなとは思いましたが、乗車した車両ではリクライニングさせると擦れた音が出ており、あちこちの座席でリクライニング時に音が出ていました。

客室天井は丸みを帯びた設計になっており、間接照明となっています。そして停車駅が近づくと、荷棚部分も明るくなるようになっています。最初は気づかなかったのですが、熱海駅到着のトンネル内で車内が妙に明るくなったので気づきました。こだまだと頻繁に明るくなるので気づきますが、のぞみ号だと気づかないかもしれません。
平日朝の下りのこだま号なので、空いているかと思いきや意外に乗車している人も多く、新横浜ではかなりの人数が乗ってきました。

新横浜を出ると富士山に近づいてきますが、意外に車窓が取りづらいことも判明。富士山が斜め前方にあるとカメラを向けづらく、正面に来ないとうまく撮れません。
次の小田原に着くと、新横浜から乗ってきた人も含めて下車客も多く、さらに乗ってくる人もいました。どうやら新幹線が通勤・通学の足としても使われているようです。通勤・通学の利用も三島ぐらいまで。富士山が雲に隠れてしまった新富士を超えて静岡まで来ると車内は閑散としてしまいました。

掛川駅の手前では東海道線の普通列車と並走。

浜名湖を過ぎるとそろそろ下車準備。各駅で通過電車の待ち合わせもありましたが、東京から2時間ほどの0902に豊橋に到着。

豊橋駅前に出てみるとクリスマスのイルミネーションの飾り付けがされていました。乗り換えの飯田線特急ワイドビュー伊那路号までは1時間ほどの待ち合わせがあります。

そこで駅前電停から豊橋鉄道の路面電車に乗ります。早朝に出てきて手元の持ち金が少なかったので2停留所乗車して新川電停近くの銀行へ行き、資金を補充します。わずか2停留所ですが、路面電車で街を走るというのはなんかいいですね。

戻りの電車を待っていると、反対側に元都電7000形の3500形電車が現れました。高床だった都電から乗降ドアは改造されていますが、車体に面影が残っています。本家ではVVVF制御改造されてしまいましたが、こちらでは都電時代と同じく吊り掛け駆動で走っています。
すぐにやってきた駅前行きの電車に乗って豊橋駅へ戻ります。
 
 

出歩き再開

2021-12-29 14:42:00 | 鉄道

ギプスも取れて杖なしで歩けるようになって、最初は歩くのもつらくて近所のコンビニまで行くことしかしませんでしたが、歩くのにも慣れた頃に、電車に乗って出歩いてみました。目的は階段の上り下りや電車・バスに乗って移動すること。そのためのツールとしてマンホールカードの収集を。東京多摩地区のマンホールカード配布自治体を巡ります。

まずは中央線快速電車に乗って西を目指します。ただし東京駅での長い乗り換えは勘弁して欲しいので、新木場で地下鉄有楽町線に乗り換え、市ヶ谷で中央総武線各駅停車に乗り換えました。新宿、三鷹と回り、中央線を西へと向かいます。
中央線国立駅では三角屋根の旧国立駅舎がお出迎え。中央線高架化で解体され保存まで色々とありましたが、無事に復原・再築されて高架駅の前に街のシンボルとして建っています。

立川でお昼ごはんを食べてから、青梅線で青梅へ。ここで降りてもZeppTokyoやビーナスフォートには行けません。青梅市のマンホールカードをいただいて戻ります。

立川行きに乗ると後ろ4両が東京アドベンチャーラインのラッピング電車でした。東京アドベンチャーラインとは青梅線の青梅ー奥多摩間の愛称で、東京都内でありながらも自然豊かな場所を通る青梅線をアピールしています。E233系4両編成にこのラッピングが施され、ラッピングだけではなく、シートモケットも専用の物に取り替えられています。
青梅線に乗って立川へ。立川で中央線に乗り換えて国分寺へ。国分寺からは西武線に乗ります。

西武国分寺線に乗って東村山、東村山から西武新宿線で所沢。さらに西武池袋線に乗って石神井公園駅へ。ここでもマンホールカードをいただき、次は練馬を目指します。

ちょうどやってきた各駅停車元町・中華街行きの電車は東京メトロの新型車両17000系80番台。東京メトロ有楽町線・副都心線用の新型電車で、副都心線方面に使われる8両編成の電車です。地下鉄で編成両数の異なる電車が運転されるのも珍しく、同一形式で番台区分されたのも初めてです。
次にゆく練馬にこの電車に乗ればいいのですが、急行池袋行きがちょうどやってきて、なんとなく急行の方が早いだろうと思って乗ったら、急行は池袋まで止まらずあわてて降りるも時すでに遅しで、各駅停車は行ってしまいました。

次の準急池袋行きを待っていると、向こう側のホームに30000系スマイルトレインの準急飯能行きが到着。その電車にはドラえもん号が連結されていました。8+2両の10両編成で、先頭部が連結面に隠れてしまっていて、ドラえもんの顔が描かれている前面が見られません。

発車してゆくところをなんとか流し撮りで。うまい具合に顔のあたりにピントがあったので、なんとなくドラえもんの顔が描かれているのがわかるかと思います。ちなみに乗降ドアもドラえもんの顔になっており、ドア窓がちょうど目になっています。

準急池袋行きから見えた富士山。高架線になっているのですが、家並みが途切れるところがなかなかなく、なんとか途切れたところで撮った一枚です。山裾にわずかに残る夕日が印象的でした。
この日は練馬から有楽町線ではなく、池袋まで西武線に乗って、池袋から丸ノ内線と京葉線で帰りました。結局東京駅の通路歩いてるし…。
 

近鉄特急の分類

2021-11-19 16:20:00 | 鉄道
近鉄特急にはJRでいうところの列車愛称がありません。時刻表やきっぷの表示も第〇〇列車と列車番号が表記され、特急券の申し込みも〇〇時発を△△までとか、発駅と着駅、発車時刻を伝えての申し込みとなります。「しまかぜ」や「ひのとり」は車両につけられた愛称。
では、近鉄部内や鉄道愛好家はどのように区別しているのか、ご紹介いたしましょう。

名阪甲特急
近鉄名古屋と大阪難波を結ぶ特急で、津・鶴橋・大阪上本町のみ停車(一部大和八木にも停車)する速達タイプの特急で、近鉄特急の花形とも言える特急。過去にはビスタカーやアーバンライナーなど近鉄特急のフラッグシップが投入されてきました。
名阪間では新幹線が圧倒的に速いですが、最高130km/hで走行したり、座席の改良や居住性の向上を図ったりしていますし、なんばや上本町などミナミから名古屋へ一本でいけることから一定の需要を確保しているようです。現在は新型の80000系ひのとりが運用され、さらなる快適性をもたらしています。

名阪乙特急
近鉄名古屋と大阪難波を結びますが、こちらは停車駅が多く,基本的には桑名・近鉄四日市・白子・津・名張・大和八木・鶴橋・大阪上本町に停車します。かつては汎用タイプの特急車(22600系ACE、22000系ace、12400・12600系サニーカー)が使用されていましたが,現在は21000・21020系アーバンライナーが使用されています。

阪伊甲特急
大阪難波と賢島の間を走る速達タイプの特急。土休日ダイヤで1往復と大阪難波発鳥羽ゆきが1本走っています。停車駅は大阪上本町・鶴橋・伊勢市・宇治山田・鳥羽・志摩磯部・鵜方で、鳥羽までの列車は大和八木にも停車します。賢島ゆきは大阪から伊勢志摩へ最速で走り、鶴橋ー伊勢市間をおよそ1時間半ノンストップで駆け抜けます。23000系伊勢志摩ライナーが賢島ゆきに使用され、鳥羽ゆきは30000系ビスタEXで運転されています。

阪伊乙特急
大阪難波と賢島の間を走り、停車駅の多い特急です。一部宇治山田や鳥羽までの列車もあります。停車駅は大阪上本町・大和八木・名張・伊勢中川・松阪・伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・志摩磯部・鵜方を基本に、布施・大和高田・榛原・桔梗が丘・伊賀神戸・榊原温泉口に停車する列車もあります。伊勢志摩ライナー、ビスタEX、汎用特急車が運用されています。

名伊甲特急
近鉄名古屋ー賢島間で、土休日に1往復運転される列車で、阪伊甲特急と同じく伊勢志摩ライナーが限定で運用されています。東海地区から伊勢志摩へ最速であるほか、新幹線を介して東京方面からのアクセスもになっています。停車駅も津・伊勢市・宇治山田・鳥羽・志摩磯部・鵜方と限られたものになっており、ダイヤ面でも東京から日帰りで伊勢神宮参拝できるようになっています。

名伊乙特急
近鉄名古屋ー賢島間を基本に松阪・宇治山田・鳥羽までの列車も運転され、概ね毎時2本が運転されています。東京方面から伊勢志摩へのアクセスはもちろんですが、名古屋から三重県内への輸送も多く,停車駅も桑名・近鉄四日市・白子・津・伊勢中川・松阪・伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・志摩磯部・鵜方を基本に朝夕には久居停車の列車もあります。
車両は汎用特急車を中心にビスタEX、アーバンライナー、伊勢志摩ライナーが使用されています。
京伊特急
京都ー賢島間を走る列車で、その距離195.2km。私鉄最長走行距離を誇る列車です。停車駅は近鉄丹波橋・大和西大寺・大和八木・名張・伊勢中川・松阪・伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・志摩磯部・鵜方を基本に、高の原・西ノ京・榛原・榊原温泉口に停車する列車もあり、京都から新幹線で西日本各地から伊勢志摩への観光客のほか、運転経路のかぶる阪伊乙特急の補完や、大和八木で名阪乙特急と乗り継ぐことで、名古屋と奈良・京都方面を結ぶ役割も果たしています。車両は汎用特急車の他、伊勢志摩ライナーも使用されています。

京橿特急
京都ー橿原神宮前間で運転される特急で毎時2本が運転されています。橿原神宮前で吉野特急と接続することから近鉄線主要駅からと、京都・名古屋を介して東海道・山陽新幹線からの吉野連絡の性格も帯びており、12200系スナックカーまでは吉野連絡の副票をつけていました。停車駅は近鉄丹波橋・大和西大寺・大和八木で、朝夕に高の原、日中に薬師寺や唐招提寺への最寄駅の西ノ京に停車する列車があります。汎用特急車主体の運用になっています。
京奈特急
京都ー近鉄奈良間で運転されています。京都・奈良という古都を結ぶ短距離特急となっています。しかしながら毎時2本が確保されており、京都ー大和西大寺間では京橿特急と合わせて毎時4本と高頻度運転となっています。京橿特急と同様に汎用特急車中心の運用になっていますが、大和西大寺駅にある西大寺車庫への入出庫の関係で京伊特急に使用される伊勢志摩ライナーも運用されています。
阪奈特急
大阪難波ー奈良間で運転され、平日朝の大阪難波ゆき、夕方の奈良ゆきのみ設定の通勤特急となっています。同線を走る快速急行や急行と所要時間も変わらないことから日中はそちらがメインとなっています。停車駅は大阪上本町・鶴橋・生駒・学園前・大和西大寺となっています。
京奈特急と同様に西大寺車庫への入出庫運用も兼ねていて、阪伊特急や名阪特急で運用される伊勢志摩ライナーやアーバンライナー、さらには新型特急ひのとりで運転される列車もあり、短距離でお手軽に乗車できます。

吉野特急
大阪阿部野橋ー吉野間を走る特急です。走行する南大阪・吉野線は標準軌(1435mm)の他の近鉄線と違い、狭軌(1067mm)の路線なので独立しており、他線との乗り入れはありません。停車駅は尺土・高田市・橿原神宮前・飛鳥・壺阪山・吉野口・福神・下市口・六田・大和上市・吉野神宮とやや多めとなっています。
車両は南大阪線用の16000・16400・16600系の汎用特急車の他、26000系さくらライナーも使用されています。

観光特急しまかぜ
大阪難波・京都・近鉄名古屋から賢島まで走る特急で、全席プレミアムシートの列車です。一応、甲特急に分類され停車駅も準じていますが,名古屋発着列車が津ではなく近鉄四日市に停車するほか、全列車が志摩磯部を通過します。使用車両の50000系は天皇陛下が伊勢神宮に参拝される際の御乗用車にも指定されてます。

観光特急青の交響曲
大阪阿部野橋ー吉野間を走る特急で、通勤型電車を改造した16200系を使用した全車デラックスシートの特急です。停車駅は吉野特急と変わらず、吉野特急の一員としてダイヤに組み込まれています。が、特別車両券が必要となっています。ただし,毎週水曜日は検査のため、汎用特急車で運転されます。
観光特急あをによし
2022年春から運転予定の大阪難波ー近鉄奈良ー京都間を運転する特急です。阪奈特急と京奈特急を合わせたような列車で、大阪難波ー京都間1往復と近鉄奈良ー京都間2往復が運転予定。京阪間を走る列車は近鉄奈良でスイッチバックします。かつては大和西大寺折り返しで阪京特急が運転されており、30年ぶりの復活となります。
車両は12200系を改造した19200系が充当される予定で、おそらく青の交響曲同様に全車デラックスカーになるものと思われます。


以上が現在近鉄で走っている特急列車の系統分類ですが、過去には湯の山特急(大阪・名古屋ー湯の山温泉)や奈伊特急(近鉄奈良ー賢島)もありました。幕式行先表示器を持っていた12200系スナックカーには湯の山特急のコマもあり、乗務員さんのサービスで回送時に表示されていたこともありました。