日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

すでに教室が不足している──水元特別支援学校改築について質疑

2018-06-25 | 東京都政・都議会のこと

 都立水元特別支援学校の改築について、都議会文教委員会で質問しました。

 公立学校統計調査報告書をみると、水元特別支援学校は5年前の2013年には166人だった児童・生徒数が毎年増え続けていることがわかります。東京都内全域で、知的障害の在籍者数は伸びていますが、比較可能な2013年度と2017年度でみると、都内平均では1.10倍の伸びですが、水元特別支援学校は1.22倍の伸びです。

 質疑を通じて明らかになったのは、新しい校舎を建てた場合でもすでに教室不足が発生しているということです。

 教室数は、21から42へと増えますが、今年5月1日時点で47学級220人が在籍しています。

 しかも、2年後の校舎完成時点では、さらに254人まで在籍者が増える推計が出ています。

 これらにどう対応するのかを質問しましたが「教材室等の管理所質を普通教室に転用利用することなどにより必要な教室数を確保」という答弁でした。矛盾を先送りしているとしか言えません。

 「都立特別支援学校の整備を進める中で、通学区域の見直し等を行い、水元特別支援学校に対応していく」という答弁もありましたが、実際には見通しが立っていないのです。

 東京の東部地域では、特別支援学校の入学者数が急激に増えていますが、学校を増やすことを始め対応が追いついていないのが実情です。

 ある先生の言葉を借りれば、学校では「静かな音楽、動かなくていい体育、危なくない調理」をやっていると言います。これは、子どもたちの数に対してキャパシティが足りないという問題に起因しています。

■バス動線など、安全性を確保してほしい

 校舎北側からのスクールバスの動線については、地域の方々からご意見が上がっていました。調べてみると、周辺では2年間で2件の人身事故が発生しています。

 これへの対応策として「スクールバスの動線については、学校敷地の西側道路が都市計画道路で将来的に交通量が増大することが予測されることや、児童・生徒が不意に敷地外へ遊出した際の安全面、周辺交通環境への変化・影響を最小限に抑える観点から、改築前と同じ学校敷地北側にスクールバスの出入口を設置する計画とした」と答弁がありました。

■放課後等デイサービスの車問題

 スクールバスの動線とともに放課後等デイサービスの車両の対応に苦慮しているということを聞きました。

 これは、水元特別支援学校に限ったことではなく、その他の特別支援学校にも当てはまるわけですが、水元では約30台のワゴン車を3回に分けて出し入れを行っていると言います。

 今後、人数が増えればさらに台数が増えていくことが予測されます。所管は福祉保健局になるわけですが、学校への送迎時の課題についても、情報交換し待機場所の確保や運行についての注意点など必要な対策をしてほしいと対応を求めました。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


町田の丘学園の改築工事──それでも教室不足は解消されない?

2018-06-24 | 東京都政・都議会のこと

 都立町田の丘学園の改築工事について、都議会文教委員会で質問しました。

■現行計画では、教室不足解消はできない?

 超過密状態による教室不足が深刻なときに、共産党都議団は現地に調査へ行き繰り返し改善要求をしてきました。私も、町田市議会議員だった当時に町田の丘学園には何度も視察に訪れていましたが、その深刻さ直面し、「なんとかしなければ」という思いを強くしてきました。

 現在の本校舎と山崎校舎に分かれて学校運営が行われていることについても、さまざま課題はあることは保護者や教職員の方々からも伺っています。

 それが、今回の改築でどこまで改善されるのか。ここに大きな関心が集まっています。

 町田の丘学園の在籍者数は384人で77学級となっています(18年5月1日現在)。今後の推計では、在籍者数は、2023年度で468人まで増加する見込みです。

 普通教室は、42教室から82教室に増やす予定となっていますが、すでに教室不足となる可能性が濃厚です。知的障害と肢体不自由の併置校で、小中高等部までの12学年が在籍するという大規模校です。大規模であるがゆえの困難は、現場の先生から様々指摘されています。

■工事を行いながら、学校生活を送ることに

 「知的障害のある子どもたちの中には、重機に釘づけになってしまう子、騒音や振動、粉塵などに敏感な子がいる。それ自体が障害の特性であり、教育環境を考える際には、こうしたきめ細かな配慮が必要」と、特別支援学校の先生からお話を伺いました。

 今回は3期に分けて行う工事ですが、学校生活を送りながら工事を行うということに不安の声もあります。今後、工事説明会が行われます。保護者や教職員の方々の声に耳を傾け、何よりも子どもたちの学校生活に支障が出ないよう力を尽くして行きます

■スクールバスの移動時間が長い

 東京都教育委員会は、「東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画」でスクールバスの乗車時間を60分以内にするとしています。

 しかし、町田の丘学園では、昨年度の学校要覧を見ると、本校舎は平均で71分、山崎校舎も平均で67分となっており、全19コース中15コースが60分以上となっています。もっとも時間のかかるコースだと85分、80分を超えるのも3コースです。

 この問題は、町田市全域が通学区域となっている問題と一体不可分です。本校舎を改築したとしても、解決する課題ではありません。

 今後の見通しでも、子どもの数が増えていくことは明らかで、本来的には新たな学校を設置したり、施設の整った分校舎を設置することが必要です。

 すでに教室数を超える学級編成となる可能性が濃厚であり、本来であれば増やしてしかるべき重度重複学級を増やしていくためにも、現行の方針を発展させることが必要です。

 (写真は、2016年5月に山崎校舎を視察した時のもの。共産党都議団の里吉都議、植木元都議、小竹元都議、同町田市議団の細野市議、佐々木市議らとともに)

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


「未来は、この瞬間の延長線上にあるからだ。つまり、未来は、今なんだ」

2018-06-23 | 日々思うこと、考えたこと

 沖縄戦──。小学生だったと思いますが、沖縄に行った時に高校生がガイドをしてくれ、摩文仁の丘や幾つかのがま、そして普天間基地や嘉手納基地を見に行った記憶があります。

 その後、大学生の時には、大学のゼミで和光鶴川小学校の沖縄学習旅行に同行し、小学生とともに学び、同時に学生同士でも事前事後の研究をしたことは、鮮明に記憶に残っています。

 沖縄の中に流れる、独特の空気。そして、沖縄の人々の凛とした佇まい。基地と隣り合わせであるがゆえの困難を、現地の人たちの言葉を通して胸に刻んできました。

 この日、沖縄を思うリサイタルにも参加しました。

 「生きる」という詩を朗読した相良倫子さん。背負っているものの重さ、「生きる」という誰もが共通した土台をもとに紡ぎ出される言葉の力に圧倒されました。

 沖縄から学ぶことは大きいと強く感じます。しかし、沖縄から学ぶだけでなく、沖縄の問題をもっともっと自分たちの問題としてとらえることが問われています。そのことが、主体的の問題をとらえ、解決へと導いていく力になると思います。

 (参考:ぜひ動画もご覧ください

生きる

沖縄県浦添市立港川中学校 3年 相良倫子 

私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

私は今、生きている。

私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。

私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。

ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。

私はこの瞬間を、生きている。

この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。

たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ

私の生きる、この今よ。

七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。

みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。

摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。

あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。

今を一緒に、生きているのだ。

だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


東京スタジアムの改修──文教委員会で質疑しました

2018-06-22 | 東京都政・都議会のこと

 東京スタジアムの改修工事について、都議会文教委員会で質問しました。

■ラグビーワールドカップと東京2020大会を視野に

 今回の工事の目的については、アクセシビリティ・ガイドラインへの対応、⑵施設老朽化への対応及び⑶施設の機能向上──の3点だとしています。

 アクセシビリティ・ガイドラインの基準に基づいて、例えば車椅子席を増やしたり、同伴者が一緒に観戦できるスペースを広げたり、オストメイトトイレを増やすなどの対応を行います。30人乗りのエレベーターを2機設置することで、車椅子の方の移動がこれまでよりも確保されることになります。

 このアクセシビリティ・ガイドラインを進めるために、当事者が入ったアクセシビリティ・ワークショップより障害者の目線に立って設計を行うよう、大会競技施設の設計段階において、障害のある方や学識経験者、障害者スポーツ団体から直接意見を聴取するもの)がおこなれています。

 東京スタジアムは、この第4回で意見交換が行われていますが、そこでは、例えばエレベーターについて「視覚障害者にはどちらに出てよいのかわからないという問題があるため、音声のアナウンスが重要」「改修が不可能な点を明らかにすることで、ハードの不備を補うソフト面の対策も具体的に見えてくるのではないかと思う。ソフト面について、大会主催者等との連携を図ってほしい」など、意見が出されています。

 また、東京スタジアムの具体的な改善要求として「夕日が差し込んだ時に。大型スクリーンについても見えにくい」という指摘がなされています。「検討する」と回答しているわけですが、ワークショップで出されたものについて、前向きに取り入れていただきたいということも求めました。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


共産党都議団で、知事と教育長あてに「学校のブロック塀などの安全対策に関する申し入れ」

2018-06-21 | 東京都政・都議会のこと

 日本共産党都議団で、小池都知事と中井都教育長あてに「学校のブロック塀などの安全対策に関する申し入れ」を行いました。

 

 大阪北部の地震によって、学校のブロック塀が倒壊して9歳の女の子が亡くなったことに多くの方が胸を痛めています。同じくらいの子どもを育てる親としても、とても心が痛みます。また、学校以外のブロック塀の倒壊についても、多くの方々が心配と不安な気持ちを抱えています。

 改めて、お亡くなりになった方にご冥福を申し上げるとともに、被災されたすべての方にお見舞い申し上げます。

 申し入れでは、「都道に面した中学校のブロック塀が高くて危険。歩道も極めて狭く、歩道側に倒れてきたら逃げられない」(東久留米市)「被害想定では23区でブロック塀被害は最多。土に押されて、いつ倒れてもおかしくないブロック塀が通学路にある。こうした改善も必要」(練馬区)というリアルな話も伝えました。

 具体的な改善について、区市町村議員団とも連携して取り組んで行きます。

 以下、申し入れ全文です。

2018年6月21日

東京都知事  小池百合子 殿
東京都教育長 中井 敬三 殿

日本共産党東京都議会議員団

学校のブロック塀などの安全対策に関する申し入れ

 震度6弱の揺れを観測した18日の大阪北部地震で、高槻市の小学校のブロック塀が倒れて9歳の女の子が死亡したことに、多くの都民が心を痛めています。首都直下地震がおきた場合、都内のブロック塀の倒壊による死者は約100人、負傷者は約3500人との被害想定もあり、子どもたちの安全確保のために早急な対応が求められています。

 ブロック塀の基準については、1981年の宮城県沖地震の後、建築基準法施行令が改正され、高さが3m以下から2.2m以下に引き下げられています。また、日本建築学会はより厳しい基準を示し、推奨しています。

学校施設の耐震性については、文部科学省が毎年調査を行っていますが、ブロック塀や屋外プール、その他の屋外の工作物は調査の対象外で、その安全性については実態が把握されていません。

文部科学省は19日、学校の安全点検等を行うよう通知し、都教委は20日に学校や区市町村に依頼をしました。自治体と学校が協力して点検を行うとともに、早急に安全確保をはかることが求められます。

 そのため以下の4点について申し入れるものです。

  1. 学校のブロック塀をはじめとする工作物の安全点検を、国、区市町村と協力してすみやかに行い、結果を公表すること。
  2. 耐震性が十分でないブロック塀などが発見された場合は、都立学校については早急に補強やフェンス、生け垣への転換などの対応を図ること。区市町村にたいし技術的・財政的支援を行うこと。
  3. 私立学校に対して、必要な情報提供や技術的・財政的支援を行うこと。
  4. 通学路の安全点検を自治体の責任で実施し、学校に情報提供すること。違法状態のブロック塀などがある場合は所有者に早急な改善を求めるとともに、通学路の安全が確保できるよう対策を講じること。安全基準の周知や安全で軽いフェンスや生け垣への転換などの支援をおこなうこと。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。