日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

議会制民主主義を守る立場での共同──共産党都議団の大山幹事長談話

2019-03-31 | 東京都政・都議会のこと

 2019年都議会第1回定例会を終了したことを受けて、共産党都議団の大山とも子幹事長の談話を発表しました。

 この談話は、定例会を概括して全体像がわかるものになるよう、議員団であれこれと議論して幹事長名で発表します。

 改めて、今議会は知事与党の都民ファーストの会と公明党による異常な議会運営が行われてきたことが、簡潔に書いてありますが、最終討論では各会派から議会制民主主義を守る立場から発言があったことも注目すべきだと思っています。

 以下、談話です。

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2019年第1回定例会を終えて

2019年3月28日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子

1 都議会史上例のない異常な議会運営と、多くの会派の共同

 今議会は、小池知事が提案した築地市場跡地への対応をめぐって紛糾し、知事与党が議会運営のルールを乱暴にふみにじる、都議会史上例のない異常な議会となりました。
 都議会では、「各会派間の協議を尽くすことを基本とする」「委員会は原則として各会派から1名以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない」という議会運営のルールが、長年にわたってきずきあげられてきました。
 ところが、知事与党の都民ファーストの会と公明党は、予算特別委員会や財政委員会で、このルールをまもろうとせず、数の力にまかせた理事会、委員会運営をくりかえしました。
 この暴挙に対し、都議会自民党、日本共産党都議団、都議会立憲・民主クラブ、維新・あたらしい・無所属の会、生活者ネットワーク、自由を守る会の6会派は、議会運営のルールを尊重した理事会、委員会運営をおこなうよう、くりかえし、つよく要望しました。
 こうした、多くの会派の共同の力により、本日の閉会本会議でおこなわれた予算特別委員会委員長報告で、「委員会は原則として各会派から1名以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない」との認識が、表明され確認されました。
 今議会の開会日には、知事与党の都民ファーストの会と公明党が、理由も言わず議会運営委員会理事会を長時間にわたって欠席し、議会を空転させるという、前代未聞の事態もおきました。
 都民ファーストの会と公明党は、一連の議会運営を深く反省し、今回のようなことを二度とくりかえさないよう、きびしく求めるものです。

2 市場移転問題をめぐる知事の公約違反が、多くの人の共通認識に

 築地市場跡地への対応をはじめ市場移転問題は、今定例会の大きな焦点になりました。
 小池知事は2017年6月20日、都議選告示3日前に発表した市場移転問題の基本方針で、「築地は守る」「市場機能を残す」と約束しました。ところが、今年1月の「築地まちづくり方針(素案)」で、この約束は消えてしまいました。知事の公約違反は明白であり、多くの人の共通認識になりました。
 仲卸業者でつくる築地女将さん会のみなさんが「だまされた」と怒りの声をあげ、多くの市場関係者も「知事に裏切られた」と、きびしい批判の声をあげています。
 にもかかわらず、「考え方は変わっていない」と強弁し、方針転換を認めない知事の態度はゆるされません。都民と市場関係者に謝罪し、公約である「築地は守る」の立場で、築地まちづくり方針を一から検討しなおすことを、あらためてつよく求めるものです。

3 豊洲市場で働く人の健康を守るため、黒い粉じんの調査・抜本対策を

 わが党は、豊洲市場で発生している黒い粉じんから、アンチモンやカドミウムなど有害な重金属類が、一般の道路粉じんにくらべ、はるかに高濃度で検出されたことを明らかにし、都として粉じんの成分分析などの調査をおこない、働く人の健康を守る抜本対策をとるよう求めました。また、豊洲市場では、開場直後からほこりや粉じんが発生し、のどの痛みなど体調不良、健康への影響が心配される事態が生じていたことを明らかにしました。
 市場長は、ターレのタイヤ改善などの、新たな対策の必要性は認めました。しかし、知事も市場長も、「豊洲市場の衛生環境は良好」という答弁をくりかえし、黒い粉じんの調査は拒否しました。
 豊洲市場で働く人の健康を守る立場に立とうとせず、良好な環境だと言いはって調査・分析すらしない小池知事の姿勢は、「食の安全・安心を守る」という公約を投げすてて、土壌と地下水の汚染が残る豊洲市場の安全宣言をおこない、移転を強行したことと共通する問題であり、都民のきびしい批判は免れません。

4 2019年度一般会計予算案に対案を示して反対

① 「都政大改革」の公約とほど遠く、石原都政以来続く大型開発推進の予算配分

 来年度東京都予算の規模は、一般会計で7兆4,610億円、全会計では14兆9,594億円で過去最高となりましたが、東京オリパラ大会経費および関連経費で5,330億円、今年度の2倍になっています。
 組織委員会との共同実施事業1,593億円の中身は極めて不透明で、予算執行後も多くの部分の契約金額が明らかにされない可能性があります。国が責任を持つべき新国立競技場整備にも都負担395億円が計上されています。
 外かく環状道路や外環の2、住民が強く反対している特定整備路線などの大型道路建設がひきつづき推進されています。大型クルーズ客船の埠頭整備は、どのくらい寄港があるのか見通しもしめさないまま、昨年度につづき83億円の予算が計上され、カジノの調査費用も計上されています。「都政大改革」の知事の公約とほど遠く、石原都政以来続く大型開発推進の予算配分は変わっていません。
 今年10月に予定されている消費税10%を前提に上下水道料金、都営交通の運賃など47億円余の負担増が予算案にもりこまれました。国民健康保険料(税)は、重い負担が大問題になっているにもかかわらず、新たな負担軽減策はありません。
 以上の理由から、2019年度一般会計予算案や公営企業会計予算案に反対しました。
 一方、2019年度予算案には、わが党が提案してきた公立学校へのエアコン設置、市町村総合交付金の10億円増額、児童虐待防止対策として児童相談所の職員の増員、幼児教育無償化にともなう認可保育園、私立幼稚園・幼稚園類似施設を利用する世帯への都独自の負担軽減など、全会計でスウェーデンの国家予算をこえる都の予算規模から見れば端緒的ですが、重要な前進面もあります。

② くらしと福祉を守る予算への組み替えを提案
 不要不急の大型開発を抜本的に見直して、都民のくらし・福祉最優先の予算編成に転換する立場から、わが党は一般会計予算の組み替え提案をおこないました。
 新国立競技場、環状2号線、特定整備路線などの歳出削減をおこない、国民健康保険料(税)の子どもの均等割無料化やシルバーパスの拡充、学校給食費助成、大学生むけ給付制奨学金の創設、都営住宅の新規建設4000戸分など、85項目のくらし、福祉、教育施策を拡充する内容です。
 予算全体の2.9%を組替えるだけで、多くの都民要求が実現できることを具体的にしめした提案であり、この方向こそ都民の願いにこたえるものだと確信しています。

5 子どもの均等割国保料負担軽減条例など3つの条例案と2つの修正案を提出

 今議会に提出した、国民健康保険の子どもの均等割保険料の負担軽減条例案は、区市町村が子どもの均等割保険料の減免をおこなった場合に、その額を都が補助するものです。
 そもそも、所得のない子どもに保険料を払えというのは、おかしな制度です。わが党は、代表質問や予算特別委員会でも国保料(税)の負担軽減についてとりあげ、この20年間に特別区の均等割保険料は2倍にもあがっている実態をしめし、せめて子どもの均等割保険料の軽減が必要ではないかとただしました。
 都が、子どもの均等割保険料の負担軽減が必要だという認識を示したことは重要です。ひきつづき、保険料引き下げのために力をつくします。
 また、中小企業・小規模企業振興条例の制定にあわせて、中小企業振興対策審議会の名称を変更し、年1回以上の開催を求める条例改正案を提出しました。わが党は、審議会が石原都政以来14年間、開かれていないことを指摘し、知事から、審議会開催の必要性について検討するよう指示したという答弁をひきだしました。
 都議の期末手当を引下げる条例案は、わが党と維新・あたらしい・無所属の会、生活者ネットワーク、自由を守る会の4会派共同で提出。都民ファーストの会、公明党、自民党などが反対しました。
 さらに、知事が提出した児童虐待防止条例、マンション管理条例には、いずれも賛成しましたが、条例をよりよいものとする立場から修正案を提案しました。

6 都民要望の実現へ、多くの貴重な成果

 日本共産党都議団は、18人の力を大いに発揮して、議会の論戦をとおして、都民要望の実現へ、多くの貴重な成果をえることができました。
 国民健康保険について、「医療費が高い高齢者や失業者などの低所得者のしめる割合が高く、保険料の確保が困難であるなど、構造的な問題がある」ことを知事が認めました。
 都は、国保料(税)滞納者への新規差押の件数をふやした区市町村ほど、交付金の額をふやす制度をつくっていました。生活が苦しくて払いたくても払えない人をさらに追いつめる、とんでもない制度であることを、わが党はきびしく批判し、廃止するよう求めてきました。今議会の質疑で、滞納処分に応じて交付額をふやす基準について、2018年度から廃止したことが、確認されました。都民の世論・運動と日本共産党都議団がきりひらいた、貴重な成果です。
 都営住宅の浴槽や風呂釜の更新の都負担について、都は入居中の設備の更新について計画的、効果的な進め方を検討していくとの答弁がありました。昨日、住宅供給公社が、公社一般賃貸住宅の修繕費の居住者負担軽減を明らかにしたことも重要です。
 高齢者施策の充実をはかっていくとの知事の答弁をひきだし、認知症の人が住みやすいまちづくりについて都は、国内外のさまざまな知見も参考としてとりくむと答弁しました。また、知事が、聞こえのバリアフリーにとりくみ、高齢者の聞こえの支援を推進すると答弁したことも重要です。
 小中学校の給食について、知事は、重要な学校教育活動であると認め、憲法26条は義務教育無償化を規定していると答弁しました。教員の働き方改革の問題では、知事は教員の負担軽減と教育の質の向上のために、教育委員会と一体となってとりくんでいくと答えました。
 わが党の質疑を通して、羽田空港の機能強化にともなう新飛行ルートは、国が住民説明会で最大瞬間騒音レベルを示していた計算値よりも実測値が6.4倍もの大きな騒音が観測されていることが、明らかになりました。
 米軍基地対策では、横田基地で起きたパラシュート降下訓練の事故について、知事が、人命にかかわる事故であり、あってはならないと答弁し、都は、横田基地、大和田通信基地、赤坂プレスセンターなど都内の米軍基地について整理、縮小、返還にむけてとりくむと表明しました。
 わが党は、都民の切実な要求を実現するため、ひきつづき全力をつくすものです。

以上

 (写真は、長島可純さん撮影。写真の無断転載、二次利用はご遠慮ください)

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増税をストップさせた人──大貫のり夫横浜市議候補。何としても9期目の当選をさせたい

2019-03-30 | 活動のこと

 3月30日。前日に告示された横浜市議会議員選挙(青葉区)から9期目に挑む、大貫のり夫候補の応援に行きました。

 この集まりでもご紹介がありましたが、大貫候補は共産党市議団になくてはならない人であると同時に、横浜市議会になくてはならない人です。その存在感は、他党から一目も二目もおかれており、なくてはならない人です。

 大貫候補の決意表明は、長きにわたってこの地域から市議会に届けてきた声を紹介し、「カジノより中学校給食を」と訴えられましたが本当に迫力ある訴えでした。

 私からも、次のような連帯のあいさつをさせていただきました。その一部を紹介します。

 今回の選挙は、横浜の暮らしや福祉とともに、国の政治のあり方を問う選挙です。

 特に、暮らしも経済も壊す、消費税増税ストップが大争点です。

 調べてみると、大貫さんが初めて市議選に挑戦した1987年の統一地方選挙は、中曽根内閣の売上税導入が大争点となりました。その統一地方選挙で、自民党が大きく議席を減らし、共産党が躍進したことで、売上税の導入を断念させたのです。

 大貫さんが当選したから、増税が止まったと言っても過言ではありません。今回も、大貫さんの9期目の当選とともに、神奈川県議選、横浜市議選を始め、統一地方選挙の共産党の躍進で、増税をストップさせる結果をつくりましょう。

 統一地方選挙で、共産党の候補者の全員当選に向けて、私も全力で応援していきます。

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暮らしに役立つ都政に変える──提案する論戦、議会制民主主義を守るための奮闘

2019-03-29 | 東京都政・都議会のこと

 2019年都議会第1回定例会が終わりました。

 今議会は、小池知事が提案した築地市場跡地への対応をめぐって紛糾し、知事与党が議会運営のルールを乱暴にふみにじる、都議会史上例のない異常な議会となりました。

 2月14日。私の所属する、財政委員会で築地市場の有償所管換をめぐり知事の出席を求める提案をしました。そこから財政委員会、経済港湾委員会で大紛糾。さらに、議会運営委員会の理事会に都民ファーストと公明党が出席を拒否するという異例の事態となりました。

 共産党都議団は、知事の公約違反を徹底追及するとともに、暮らしに役立つ都政に変える積極的提案を行う論戦を行いました。また、議会運営のあり方について、都議会が積み重ねてきたものを大切にしながら、議会制民主主義を守る立場で奮闘しました。

 以下、原のり子都議が最終日に共産党都議団を代表して行った討論です。これを読んでいただければ、基本的なものがわかると思います。

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 日本共産党都議団を代表して、知事提出の第1号議案一般会計予算ほか30議案に反対、その他の知事提出議案に賛成し、わが党などが提出した3つの条例案に賛成の立場から、討論を行います。

 今議会は、小池知事が提案した築地市場跡地への対応をめぐって紛糾し、知事与党が議会運営のルールを乱暴にふみにじる、都議会史上例のない異常な議会となりました。
 都議会では、「各会派間の協議を尽くすことを基本とする」「委員会は原則として各会派から1名以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない」という議会運営のルールが、長年にわたって築き上げられてきました。
 ところが、知事与党の都民ファーストの会と公明党は、予算特別委員会や財政委員会で、このルールを守ろうとせず、数の力にまかせた理事会、委員会運営を繰り返しました。
 この暴挙に対し、都議会自民党、日本共産党都議団、都議会立憲・民主クラブ、維新・あたらしい・無所属の会、生活者ネットワーク、自由を守る会の6会派は、議会運営のルールを尊重した理事会、委員会運営を行うよう、くりかえし、つよく要望しました。
 こうした、多くの会派の共同の力により、本日の閉会本会議で行われた予算特別委員会委員長報告で、「委員会は原則として各会派から1名以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない」との認識が、表明され確認されました。
 今議会の開会日には、知事与党の都民ファーストの会と公明党が、理由も言わず議会運営委員会理事会を長時間にわたって欠席し、議会を空転させるという、前代未聞の事態も起きました。
 都民ファーストの会と公明党は、一連の議会運営を深く反省し、今回のようなことを二度と繰り返さないよう、きびしく求めるものです。

 築地市場跡地への対応をはじめ市場移転問題は、今定例会の大きな焦点になりました。
 小池知事は2017年6月20日、都議選告示3日前に発表した市場移転問題の基本方針で、「築地は守る」「市場機能を残す」と約束しました。ところが、今年1月の「築地まちづくり方針(素案)」で、この約束は消えてしまいました。知事の公約違反は明白です。
 仲卸業者でつくる築地女将さん会のみなさんが「だまされた」と怒りの声をあげ、多くの市場関係者も「5年後には戻るつもりで生活設計をしていた」「知事に裏切られた」と批判の声をあげています。
 にもかかわらず、「考え方は変わっていない」と強弁し、方針転換を認めない知事の態度は許されません。都民と市場関係者に謝罪し、公約である「築地は守る」の立場で、築地まちづくり方針を一から検討しなおすことを、改めてつよく求めるものです。

 わが党は、豊洲市場で発生している黒い粉じんから、アンチモンやカドミウムなど有害な重金属類が、一般の道路粉じんにくらべ、はるかに高濃度で検出されたことを明らかにし、都として成分分析などの調査を行い、働く人の健康を守る抜本対策をとるよう求めました。
 また、豊洲市場では、開場直後からほこりや粉じんが発生し、のどの痛みなど体調不良、健康への影響が心配される事態が生じていたことを明らかにしました。
 市場長は、ターレのタイヤ改善などの新たな対策の必要性は認めました。しかし、知事も市場長も、「豊洲市場の衛生環境は良好」という答弁をくりかえし、黒い粉じんの調査は拒否しました。
 豊洲市場で働く人の健康を守る立場に立とうとせず、良好な環境だと言いきって調査・分析すらしない小池知事の姿勢は、「食の安全・安心を守る」という公約を投げすてて、土壌と地下水の汚染が残る豊洲市場の安全宣言を行い、移転を強行したことと共通する問題であり、都民のきびしい批判は免れません。
 情報公開が都政改革の1丁目1番地だと公約した知事が、なぜ調査すらしないのか、多くの都民が疑問に思っています。粉じんの調査・分析、発生源を元から断つ抜本対策を早急に行うよう強く求めるものです。

 わが党が提出した、国民健康保険の子どもの均等割保険料の負担軽減条例は、区市町村が子どもの均等割保険料の減免を行った場合に、その額を都が補助するものです。そもそも、所得のない子どもに保険料を払えというのは、おかしな制度です。みなさんのご賛同を心からよびかけるものです。
 わが党は、予算特別委員会で、この20年間に特別区の均等割保険料は2倍にもあがっている実態をしめし、せめて子どもの均等割保険料の軽減が必要ではないかとただしました。
 都が、子どもの均等割保険料の負担軽減が必要だという認識を示したことは重要です。
 また、知事は、国民健康保険について、「医療費が高い高齢者、失業者などの低所得者のしめる割合が高く、保険料の確保が困難であるなど、構造的な問題がある」ことを認めました。都として、国や区市町村と力をあわせて、国保料、国保税軽減にとりくむことを求めるものです。

 次に予算案についてです。
 来年度東京都予算の規模は、一般会計で7兆4610億円、全会計では14兆9594億円で過去最高となりましたが、東京オリパラ大会経費及び関連経費で5330億円、今年度の2倍にもなっています。
 組織委員会との共同実施事業1593億円の中身はきわめて不透明で、予算執行後も多くの部分の契約金額が明らかにされない可能性があります。新国立競技場整備は、国が責任を持つべきものであるものにもかかわらず、都負担395億円を計上したことは認められません。
 また、外かく環状道路や外環の2、住民が強く反対している特定整備路線などの大型道路建設が引き続き推進されています。大型クルーズ客船の埠頭整備は、実際にどれぐらい寄港があるかという見通しも示さないまま、昨年度に続き83億円の予算が計上され、カジノの調査予算も計上されています。
 「都政大改革」の知事の公約とほど遠く、石原都政以来続く大型開発推進の予算配分は変わっていません。以上の理由から、一般会計予算に反対です。
 また、消費税10%増税を前提とした、交通運賃、上下水道料金の値上げで合計47億円の都民負担増がもりこまれている公営企業3局の予算案にも反対するものです。

 一方、来年度予算案には、公立学校へのエアコン設置、市町村総合交付金の増額、児童相談所の職員の増員、認可保育園、私立幼稚園・幼稚園類似施設を利用する世帯への都独自の負担軽減、性犯罪・性暴力被害者支援事業のワンストップ支援センターへの負担金の増額など、重要な前進面もあります。
 わが党は、こうした貴重な前進を生かし、さらに、都民のくらしを守り、要求を実現していくために、予算特別委員会に一般会計予算の組み替え案を提案し、不要不急の大型開発を削減するなど予算全体の2・9%を見直すだけで、85項目の都民要求が実現できることを示しました。この方向こそ、都民の願いにこたえるものだと確信するものです。

 知事提案の児童虐待防止条例には、わが党が求めてきた「子どもは権利の主体である」という内容が前文に明記され、また、体罰等の禁止が定められたことは重要であり、賛成です。同時に、よりよい条例にする立場から修正案を提案しました。子どもの権利を基本にすえ、児童相談所の体制強化、妊娠初期からの切れ目のない子育て支援、社会的養護の拡充など、児童虐待対策の抜本的強化を進めることを求めるものです。

 わが党は、国民健康保険の子どもの均等割軽減条例のほか、中小企業・小規模企業振興条例を制定したことにふさわしく、中小企業振興対策審議会の名称を変更し、年一回以上の開催を求める条例改正案を提出しました。この審議会は、石原都政以来14年間も開催されていません。知事が、審議会開催の必要性について検討を行うよう指示したと答弁したことは重要です。一日も早い開催を強く求めます。
 また、4会派共同で、都議の期末手当を引き下げる条例案を提案しました。今議会で、都民の生活実態に鑑み、議員報酬の2割削減を来年度も継続することを全会一致で決定しています。
 中小企業振興対策審議会条例改正および期末手当引き下げ条例に賛同していただくことを、心からよびかけて討論をおわります。

 (写真は、長島可純さん撮影。写真の無断転載、二次利用はご遠慮ください)

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東京都住宅供給公社の「修繕負担区分」居住者負担軽減に

2019-03-28 | 東京都政・都議会のこと

 東京都住宅供給公社(JKK)が、一般賃貸住宅の修繕負担区分の見直しを発表しました。共産党都議団は、都議会論戦や公社に対して申し入れを行うなど、この問題を重視して取り組んできました。

■居住者負担が、34項目から11項目に大幅減

 これまでも、公社住宅居住者の方々から切実な声をうかがってきました。

 今回の見直しで、例えば天井や壁のクロスの張替え、畳床の取替え、ふすま(骨などがこれまでの居住者負担から、大家である公社負担へとなります。

 これにより、居住者が負担は、34項目から11項目へと減少することになります。

 また、すでに公社住宅にお住まいの方々は、居住年数が長い方から順次対応するということです。

■国交省基準は、さらに踏み込んだ居住者負担軽減を示す

 国交省が定める「賃貸住宅標準契約書」では、さらに踏み込んだ対応を求めています。

 第9条1項では、「甲は、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。この場合の修繕に要する費用については、乙の責めに帰すべき事由により必要となったものは乙が負担し、その他のものは甲が負担するものとする」と定めています。(甲は貸主、乙は借主)

 これまでの標準契約書は、以下の表のように畳表の取替え、裏返し、障子紙・ふすま紙の張替え、LED照明の取替えなどは、居住者の負担とされてきました。

 ところが、新しく改定された標準契約書では、こうした項目が居住者負担から外れ、貸主(大家)負担とすべきとして公表されているのです。

 引き続き、こうした積極的な内容を取り入れるよう求めていきます。

 詳細は、「公社の賃貸住宅の修繕負担区分の見直しについて」からご覧ください。

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市民とつながる、都政につなぐ──池川友一活動報告ニュース「都政への架け橋」(第59号)

2019-03-27 | 活動報告ニュース「都政への架け橋」

 「池川友一活動報告ニュース 都政への架け橋」の第59号ができました。

 今週のニュースは、

  • 聞こえのバリアフリー(加齢性難聴の支援)──「取り組みを促進」共産党都議団の質問に知事が答弁
  • 国保の負担軽く──入る保険で、負担が違うのはおかしい
  • 公社住宅の修繕負担区分の見直し──居住者負担を軽減

 について記事を書いています。

 以下、画像をクリックしていただくと、PDFファイルが開きます。

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