町田市の「保育料値上げ条例」で、保育料はどうなるか──。
月に平均約3千円、最大5千円の値上げとなるわけですが、いろいろと考えた末に具体的な値上げ額を一覧表にしてみました(下記の表は、「町田市保育運営費徴収条例の一部を改正する条例」を元に池川が作成)。現在、認可保育園に子どもが通っている場合は、自分の保育料と比較してほしいと思います。
◆最大2・07倍の保育料値上げ──低所得者ほど値上げ率が高い
少し前の記事で、町田市の「保育料値上げ条例」によって保育料が最大1・6倍になると書きましたが、今回改めて調査をしたところそれにとどまらないことがわかりました。
なんと、最大2・07倍になるのです。
「今度から保育料は2倍になりますから」と言われて、「はい、そうですか」とはなりません。2倍になるのはひとり親家庭です。
公共料金がいきなり2倍になるということがあっていいのでしょうか。表を見ていただくとわかるように、値上げ幅が高いのはむしろ所得の低い方々です。しかし、市長が提出した「議案概要」には、「低所得世帯へ配慮した保育料の増額」と書いてあります。どこが、低所得者へ配慮したのでしょうか。
◆「都市間競争に勝ち抜く」「将来にわたって選ばれるまち」というが…
市長は、「施政方針」のなかで「都市間競争に勝ち抜く」「将来にわたって選ばれるまちであり続ける」と強調しました。その前後で、「近隣自治体では、企業誘致、市街地の再開発など、それぞれの自治体が、都市の強みを伸ばす、あるいは、都市として弱い機能を補うなど、様々な取り組みが行われています」と発言しているように、大型開発をはじめとする公共事業(ハードの整備)で勝ち抜き、選ばれるという意味なのでしょう。
今回の「保育料値上げ条例」の目的は、「町田市の全ての未就学児をもつ世帯に対して、子育て支援となる保育サービスの提供と継続的な保育の質を確保するための保育料の在り方を考える」としていますが、そもそも子育て支援全体の予算を拡充することが求められているのではないでしょうか。町田市の財政状況は、保育料を上げないと破たんしてしまうという状況ではありません。
子育てにかかわる施策を対立させ、あっちが必要だからこっちは削るというのは本末転倒です。保育料の大幅値上げは、子育て世代に選んでもらえなくなるのではないでしょうか。
◆圧倒的多数の市民が知らない中で、すぐに結論を出すべきではない
「保育料値上げ条例」は、現在おこなわれている2013年第1回定例会(3月議会)で審査されます。
11日(月)の本会議で質疑。14日(木)、15日(金)の文教社会常任委員会で委員会審査。そこで結論が出されれば、27日(水)の本会議で採決がおこなわれます。
私は、今回の「保育料値上げ条例」には絶対反対です。同時に、圧倒的多数の市民が知らない中で、拙速に議論をすすめて結論を出すことは避けるべきです。本会議、委員会など、ぜひ傍聴にお越しください。
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┏┓池川友一|日本共産党町田市議会議員
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