四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ツツジの咲き分け

2006-05-10 21:48:00 | 甲州・信州への旅
桃は、白と桃色に咲き分けたものをよく見かけます。写真は、この4月に勝沼近辺の桃園で見た咲き分け桃です。白い桃の幹の途中から、桃色の花の咲く枝が伸び、その枝の系統ではすべてが桃色の花になっています。



咲き分けは、ある日突然、白い桃のある枝に咲く花がピンク色になる。その後、その枝が成長し、翌年も花を咲かせますが、一旦ピンクの花を付けた枝は、ずっとピンクの花だけを咲かせます。こうして咲き分けた桃となるわけです。

どうしてこのような咲き分けが起きるのでしょうか。これは、桃の枝で突然変異が起きる。その後、その枝は新たに獲得した性質を引き継ぐからだと考えられています。その枝が新しい花の色になったり、斑入りになったり。あるいは、実が早熟のものが晩生になったりといった風に、新しい性質がそのままその枝に固定されるのです。
花の色を桃色に染めているのは、アントシアニン色素という色素です。この色素は植物の体内で合成されます。白い花では合成されませんが突然変異によって色素が合成されるように変わるわけです。最近、なぜ合成されるように変わるのかがDNAレベルで解明されつつあるそうです。



この写真は、4月30日に庭で撮ったものです。1つの花びらが完全に紅色です。その隣の花びらは、左半分が紅色、右半分がピンクで、1つの花びらの左右での咲き分けが起こっています。実に不思議です。中途半端な突然変異が起こって、1枝を紅色に変えるところまで行かなかったのかもしれません。



このツツジ全体を見ると、紅色に変わったのは1箇所だけになっています。今朝見たら、雨のために紅色と咲き分けの花びらは散っていました。来年、その辺りの枝がどのような花を付けるのか確かめようと思います。
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5 コメント

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ツツジの咲き分け、珍しいですね。 (えむり)
2006-05-11 08:11:23
白い萩にピンク色が混じった花や一本のシモツケにピンク色と白の両方咲いているのを見たことがあります。
昨日クレマチスを見に行きました。
雨上がりで少し痛んでいたのもありましたが、種類が多くて楽しめました。
吉田邸ではありませんが、大磯の安田善次郎の旧別荘が5月28日一般公開されます。
抽選ではなく自由に見ることができます。
ここは、毎年5月か6月に公開されています。
http://www.town.oiso.kanagawa.jp/kikaku/kouhou/2006/05/560-p23.pdf
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えむりさん (twoguitar)
2006-05-11 21:04:32
相模原麻溝公園にこられたとのこと。我が家からは車で15分くらいでいけるところです。アジサイも見事なので、またお越しください。
安田邸情報ありがとうございます。
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ピンクの中に濃い赤紫形のが咲くのを我が家でも見られました。やはり毎年いくつか見られます。 (silkcotton)
2006-05-12 10:12:37
あとさつきの方ですが、10年ぐらい前から、花にならずに葉と花が重なったような固めの塊がいくつか見られるようになりました。今年も咲き出したら観察してみます。
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silkcottonさん (twoguitar)
2006-05-12 20:49:04
咲き分けの成り立ちからいうと、前の年咲き分けた枝は、翌年も咲き分けことになります。
同じ枝が翌年のびて赤紫系が増えていませんか?それとも毎年、あっちこっちで突然変異している様子でしょうか?
花は葉が変化したものだそうですが、葉と花が重なったような塊ができるとは、先祖がえりなのでしょうか。
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確かに同じ場所あたりに咲き分けがあります。 (silkcotton)
2006-05-13 09:59:58
その原因はわかりませんが、植物のガンではないかとか心配しています。
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