徳ちゃん繁昌リポート

《あなたの笑顔が周りを幸せに、ひと言が一人一人を元気づける》

【続シリーズ】ドラッカーに学ぶ名言録その5

2014年11月28日 | 自己啓発
今回の名言は「昨日を捨てよ」。ドラッカーの数多くの至言の中で最も実行しにくいのが、この言葉に盛られた〝体系的放棄〟であるといわれています。ドラッカーはすでに40年も前からこの「捨てろ(abandon=アバンドン)」を口酸っぱく説き続けてきましたが実践されないのがこのすすめです。しかし、敢然と実行した結果、成功したり、見事に起死回生を果たしている多くの企業組織があるのです。

このアバンドンという語は「a=under(アンダー=その下に)+ban(バン=禁止する)」という古い英語に由来しており、「捨てる、見放す、悪い習慣を止める、諦める、断念する・・・・・」など様々のニュアンスを含んだ言葉である。そして「変革」と「革新」の推進を企業の根本的なあり方とするドラッカーからすれば、このアバンドンこそ、企業としてのサバイバルへの根源的なあり方になるのである。そして革新というのは、単に新しくしたり新奇なものを取り入れることではない。全く新しい、しかも機能する新機軸を打ち出すことだというのがドラッカーの主張なのである。したがって「アバンドン」の趣旨は、「もはや成果を上げられなくなったものや、貢献できなくなったものに投入している資源を引き揚げること」である。しかし、捨てるとか廃棄するといっても、ドラッカーはムヤミヤタラにストップすることを促しているのではない。「体系的(システマティック)に廃棄せよ」といっているのである。

ドラッカーは廃棄ができないことを「経営者の我への投資」として戒めていて、これが企業の生命取りになることを力説していました。日本の企業、特に伝統的企業がいま迫られていることは、実はこのシステマティックにアバンドンすることなのです。日本の古い諺の「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」にもどこか通じるところのあるアドバイスを経営者達はしっかり認識して実践してほしいものですね。


最新の画像もっと見る