『蛇(へび)に見込まれた蛙(かえる)』
逃げることも手向かうこともできず、体がすくんでしまうことのたとえ。蛇に逢(お)うた蛙。
『蛇に睨まれた蛙』は辞書:大辞泉にはありません。
私は「蛇ににらまれた蛙」だと思い込んでいたのですが、辞書で確認すると、やはり「蛇に見込まれた蛙」が正当らしい・・・。
ただし、広辞苑の解説によると “蛇が蛙をにらむと蛙が動けなくなるという俗説からきている”とあるので「蛇に睨まれた蛙」でも意味は通じる。というか、こっちのほうが大手を振って、まかり通っている。
み‐こ・む【見込む】[動マ五(四)]
1. あてにする。望みをかける。「値上がりを―・んで大量に仕入れる」「君を男と―で頼む」
2. 将来有望だと思う。「―・まれて養子になる」
3. 予想して勘定に入れる。「損失を―・む」
4. ねらいをつけたものに執念深くとりつく。「蛇に―・まれたカエル
辞書:大辞泉
蛇は蛞蝓(なめくじ)を恐れ。
蛞蝓は蛙を恐れ。
これを「三竦み」と言います。「蛇に睨まれた蛙」ではありません。その一部分を切り離して『蛇に睨まれた蛙』なのだという説があります。・・・。
蛇は蛞蝓(なめくじ)を恐れの理由
(その1)
蛞蝓(なめくじ)が歩いた後には、光が当たると、ピカッと光る「すじ」が出来ます。これを蛇が恐れるそうです。だから、蛇の周りを蛞蝓(なめくじ)が一周して輪を作ると、蛇はそこから出られなくなるというものです。
(その2)
蛇が蛞蝓(なめくじ)を捕らえようとしたときヌルヌルするので捕らえられない、又、食おうとするときヌルヌルベタベタなので喉に詰まってしまい窒息死してしまう。
蛇は蛙を食べ。
蛙は蛞蝓(なめくじ)を食べ。
蛞蝓(なめくじ)は蛇を食べる。
とも言うそうです。蛇は蛞蝓(なめくじ)に身体を這われると、そこから腐って死んでしまうということらしいのです。というか、死んで腐った蛇に蛞蝓(なめくじ)が集っているのだと思います。
日本におけるカエルは、棲息に好適な水辺や水田が多かったことから、常に人にとって身近な存在となっている。古来より春の景物とされ、万葉集以来、特に鳴き声を愛でて詩歌に詠む。和歌での「かはづ」は、おもに鳴き声が美しいことで知られるカジカガエルのことを指すが、この語は平安初期ごろから、混同されてカエル一般を指すようになった。
俳諧においては、カエル一般を指すと思われる用例が増える。芭蕉の「古池や 蛙(かはづ)飛び込む 水の音」、一茶の「やせ蛙(がえる) まけるな 一茶これにあり」等の句は特に有名。「蛙」は春の季語で、これは初蛙のイメージから。「雨蛙(あまがへる)」「蟇/蟾蜍(ひきがへる)、蟾(ひき)、蝦蟇(がま)」「河鹿(かじか=カジカガエル)」は夏の季語である。
したっけ。