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団塊オヤジの短編小説goo

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「薬石効なく?石って何だ??」について考える

2013-02-08 10:10:39 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

薬石(やくせき)効なく」といえば、色々と治療を尽くしてはみたが、その効果がなく・・・・・・ということです。

この「薬石」ですが、「薬」については説明の必要はないでしょう。では、「石」とはなんでしょう。「石」を使った治療法があったのでしょうか。

これは、「鍼(はり)」、「鍼灸」のことなのです。

Photo_2 つまり、「薬石」というのは、古代の医療具である「石針薬」のことです。この両者を用いて治療することに由来します。元来、インドで修行者が腹に当てて防寒のために使った「温石(おんじゃく)」のこと、いわば「懐炉(かいろ)」のような物です。

つまり、古来インドの仏教では正午以後は一切食事をしない戒(いましめ)があったのです。

この戒めを守っていた彼らは、寒さと飢えをしのぐために、この種の「薬石」を工夫しました。

今日のように、電気カイロや使い捨てカイロのない時代であるから無理もありません。

ご承知のとおり、インドなど暑い国では色々の食べ物が腐敗しやすいので、午後までとっておいた食事は口にしてはいけないという衛生上から出た戒でした。またつねに満腹にしていては勉学修行が満足にできないということから、この定めが決められたのです。

Photo_3 さて、「薬石」はその後、日本では主として禅宗のお坊さんが坐禅の折に使っていました

禅寺では戒律により夕食をとらなかったため、「温石(おんじゃく)」として腹に当てた石で飢えや寒さをしのいでいました。

しかし、いつしか晩の食事に使う粥または夕食のことを「薬石」または「薬食(やつし)」と呼ぶようになっているそうです。

そもそも「晩簡(ばんがゆ)」を喫することは、体力を養い病気を治して修行の道を進めんがためである、といって「薬石」と称する隠語を用いた禅家の教えが、今日まで伝わったものです。

つまり、夕食をいただく言い訳だったのです。

やく‐せき【薬石】

《「石」は「砭 (いしばり)」で、古代の医療器》

1 いろいろの薬や治療法。「効なく永眠する」

2 身のためになる物事のたとえ。「の言」

3 禅寺で、非時(ひじ)の戒を守って夕食をとらなかったため、飢えや寒さをしのぐために温石(おんじゃく)として腹に当てた石。転じて、夜食の粥(かゆ)または夕食。

大辞泉

ちなみに、腹を暖めて空腹をしのぐ意味で、特に茶道で茶を出す前に「茶懐石」と称する簡単な料理を出しますが、この「懐石」も「温石」と同じ発想に由来する言葉です。

Photo

したっけ。






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10 コメント

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そうしたら、次の食事まで12時間ほど食事ができな... (きままなマーシャ)
2013-02-08 15:45:17
そうしたら、次の食事まで12時間ほど食事ができないんですね。
それは空腹で寒いでしょうね。
温石はどれくらいの時間暖かだったんでしょう。
今のカイロを持って行ってあげたくなります。
カイロって10時間以上暖かでしょう(^・^)
スゴイですね^^


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夕ご飯食べるにも言い訳が必要な時代 (みゆきん)
2013-02-08 16:47:20
夕ご飯食べるにも言い訳が必要な時代
メタボなんて言葉も無かったわよね
 
夜食の言い訳は何だろう?
 
 
私の家は床暖房なの
凄い灯油代
月に8万よ
タンクに入れる量は同じ
 
昨日買ったのは、床暖房だけじゃ寒くてストーブに入れる為
半端なく高いよぉ~( p_q)エ-ン
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★きままなマーシャさん★ (都月満夫)
2013-02-08 17:37:54
★きままなマーシャさん★
そうですね。
食う吹きも修行のうちだったんでしょうが・・・。
私なら、カイロで空腹はしのげません^^
したっけ。
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★みゆきんさん★ (都月満夫)
2013-02-08 17:43:59
★みゆきんさん★
ええ、夜食も食べてるの・・・。
それは、1回で服が着られなくなるよ。
床暖か。ウチも床暖あるけど補助暖房だよ。
北海道より灯油使うじゃない。ウチは月に4~5万だよ^^
したっけ。
返信する
こんにちは~ (haru)
2013-02-08 18:02:51
こんにちは~

ハイ~
それも正しくって確かにで~す。
石針や温石、治療としては使っていましたもんねぇ~

でも、少し補足させてねぇ~
薬石って太古では石を薬として使っていました。
正倉院の宝物の中に薬石が何種類か現存しておりま~す。
で~紀伊続風土記にも薬石の項目が有ってぇ~
ちょっと前では医歯薬出版の「漢薬の臨床応用」って本に竜骨や磁石や朱砂や紫石英や代赭石が安神薬として載ってます。石膏は熱さましだしぃ~硝石や硫黄その他いっぱい服用していたみたいで~す。

来週いっぱいまではお勉強でご迷惑おかけしま~す。
いつもありがとうねぇ~

あっ、ついでに都月さんに情報~
徐福が求めた「てんだいうやく」ってキハダが原料ですよね。
でもキハダって江戸時代に中国から日本に来た植物みたいです。
徐福が求めたのは「カンアオイ」だっても言われてるみたいですよぅ~こないだ行ってた牡蠣食い会で野中源一郎先生が言ってました。うん~
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★haruさん★ (都月満夫)
2013-02-08 20:26:53
★haruさん★
へぇ~、そうなんだ。薬石自体が薬だったんですね。
勉強になりました。
徐福の「天台烏薬」って不老不死の薬ですよね。
面白そうですね。ありがとう^^
したっけ。
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都月さん   こんばんは♪ (柴犬ケイ)
2013-02-08 22:41:43
都月さん   こんばんは♪

いつもありがとうございます♪
薬石って石を薬として使っていたんですね。
空腹と寒さを凌ぐのにも石なんですね。
お腹が空き過ぎると寒さが増します。
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薬石、知りませんでした。 (ヒカリ)
2013-02-09 00:16:51
薬石、知りませんでした。
今の人は、おいしいものを食べ過ぎですね。
先日、空腹は脳に良いと読みました。
食べ過ぎは、万病のもとなので、小食にしたいですね。
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★柴犬ケイさん★ (都月満夫)
2013-02-09 07:20:16
★柴犬ケイさん★
そうですね。
石で寒さをしのぐほど厳しい修行だったんでしょうね^^
したっけ。
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★ヒカリさん★ (都月満夫)
2013-02-09 07:25:28
★ヒカリさん★
そうですね。昔の人はどうして知っていたのでしょう。
今は食べすぎで、糖尿病、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞など・・・、気をつけなければなりませんね^^
したっけ。
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