串本町内の各漁港から獲れた魚を軽トラで運んで来て、それを競りにかける人がいて、商人が競り落とすという仕組みが魚市場ですが、その市場のことをハマと呼んでいます。最初「ハマに行ってるで」と聞いた時には、まさか横浜とは思いませんでしたが、何処のハマに行ったんやろ?と思ったものでした。
大敷網に入った魚を船で運んで来て水揚げしているところの写真、大敷網には実に多彩な魚が入り込んでいるんですね。大半がイワシですが、タイ、ブリ、イサキ、ハゲ、フグ、アジ、トビウオ等々、少ないですがハモやウツボの長物まで入っています。イワシは誘ってるつもりもないのに、イワシに誘われていろんな魚が網にかかってしまっています。イワシを半分以上飲み込んだところでお陀仏になった魚も時折見かけます。
市場で人より多いのは勿論魚なのですが、私が言いたいのは鳥です。特にトンビが多く、屋根の下に居ても後ろから肩をかすめて飛び降りては、エサのイワシを持ち去ります。いくらなんでも競りに出される魚は取りませんが、選別中に地面に落ちたものを狙って飛んでいるのです。でも誰も居ないとトロ箱のふたを開けたりと悪いこともするのですよ。
たいがいが屋根の上にいるトンビですが、上空を旋回しているトンビも居ます。どこから見ているのか私には分かりませんが、イワシを上に放り投げると、私の見ているトンビではなく、後ろから飛んできたトンビが空中でキャッチしました。でもあまり速いスピードで投げると上手くキャッチすることが出来ないようです。
トンビは大きな鳥ですが、大きな魚を取ろうとはしません。たいがいがイワシです。トンビの来襲の次にやって来るのがカラス、持ち去るのではなくてその場でつつきます。そして最後にやって来るのが用心深いサギ、用心深いせいもあってか、なかなか獲物にありつけないサギもいます。トンビに混じってカモメも1羽未だ残っていました。
何時まで経ってもどの鳥も食べないのが、このフグです。やはり皮か血に毒があるのでしょう、彼らはそれを取り除いて食べることができません。よく知っているものです。トンビがどうしても取って行かないのがイカでした。小さくて美味しそうなアカイカが落ちているのに取って行かないのです。虫が付いているからなのでしょうか、でも最終的にはカラスが食べてしまっていました。
こんな小さなイサキも大量に競りにかけられていますが、こんなイサキをどのようにして食べるのでしょうか?イサキの開きなど聞いたことがありません。
これが競りの風景、この漁港ではこれだけの商人しか競りに参加していません。真ん中の背中を向けている人が競りをする人、漁協の職員でしょうか、顔は以前から知っている人でした。
ハマの西側にこちらに向かっている石積みの古い突堤がありました。魚を頂戴したトンビやサギは、この突堤で一休み、暫くしてまたこちらに飛んできます。
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