ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

中津谷の滝

2014-10-03 05:00:00 | 田舎

姫の家から一枚岩までは結構遠くて、ガソリンが急騰した昨今は月一の串本行の中で何回も出かけるのを避けるようにしているのですが、今回は鳴滝を探しに出たのが、雨の止んだ昼からだったので、『古座川風土記』に記されていた五段の滝を見に行きたいと思っていたのに行けず、翌日もう一度古座川方面に出かけたのでした。

海岸沿いに走って古座川を遡ると、かなりの距離を走ると思ったので、今回は久しぶりに姫川から重畳山方面、高瀬へ抜ける山道を走ってみました。ところが相変わらずのガタガタ道は改善されておらず、四駆でない愚車で行くとどこかの溝や穴に嵌ったりすると抜け出せなくなるのではないかと思うような道が残っており、結局高瀬まで20分ほどかかってしまったので、時間的には同じくらいと感じたし、ひょっとしたら余計にガソリンを使ってしまったのではないかと思い、距離的には近くても損をしたような気分になってしまいました。

             

『古座川風土記』には景勝地などは紹介されているものの、地図は載ってなく、全て言葉で表現されているので、知らない所へ行くにはよく読んで、地図で確認しておかなければ目的地には辿り着かないような気がします。この本を書いた人は、この本を読んで彼方此方行ってみようと思ってる人を想定してなかったんじゃないでしょうか。

今回の五段の滝は明神橋から滝の拝方面へ向かい、直見の集落を越えて更に進むとトンネル工事が行われている所があり、このトンネルが来年9月に完成すると、目的の中崎の集落へは行くことがなくなるかも知れませんが、五段の滝に行くには少し足を延ばせばいいだけなので、対向車のことを心配することはありません。中崎集落は、小川の蛇行に沿って道が出来ているので、一枚岩の手前の相瀬と同じように長方形に突き出した土地になっています。今作っているトンネルは相瀬トンネルと同じように、長方形の短辺を突っ切って向こう側に出ようとするものなのでしょう。

       

明神橋から滝の拝への道は県道43号線、中崎の集落で適当に車を停めて、小川に架かる橋を渡って対岸の山の裾を歩いていきます。小川に架かる橋の風景を見て、小川どころと違うやん、大きい川やと思われるでしょうが、小川は名詞ではなく固有名詞で、読みは「おがわ」ではなく「こがわ」なのです。対岸の山裾を歩いていても、この道を行けば五段の滝に辿り着けるかは未だ分かっていませんでした。10分も歩けば道は終点、でもその奥に標識『中津谷の滝・15分』があったので、ホッとしたわけです。ここまで車で来ることが出来ます。

                 

山から小川に注ぐ川に沿ってもう水は流れていない灌漑用の手溝が残っており、その手溝を伝うようにして奥に進んでいきます。所々に岩や倒木があって歩き難いのですが、何故川の傍に灌漑用の手溝など作ったのか不思議な気分でした。

           

山に入って12分歩いたところで、手溝の左右に歩く道が無くなって、手溝のコンクリート枠を歩かねばならないところに出くわします。その場でかすかな音がするので右を見ると滝があり、これが目指していた滝かと思ったけど、五段にはなってなく、水の量も少ないので「これと違うよな」と独り言。

                       

これぐらいの滝なら、わざわざ見に訪れる価値は無かろうと思ったので、そのまま前に進んで行きました。

       

最初に見た滝から4分ほどで大きな瀑音が聞こえて、勢いよく足元まで水が迸っています。道からは直接滝は見えていませんが、間違いなく『古座川風土記』に記されている五段の滝でしょう。なるべく正面から滝を眺めたいのですが、水の勢いが強くて水の中に入ろうとは思えません。岩場で行けるところまで行って写真を撮りました。

 

五段の滝と言っても下から見えるのは三段目から下、上の二段はここからは見えないそうです。

                       

山に入って15分、左手に流れる川は静かな佇まいなのに、こんな凄い滝があるとは・・・、皆さんも訪れてみればびっくりしますよ。別の杣道を辿れば一番上の滝へ行くことが出来るようですが、その入り口の説明がないし、地図にも道は見えないので、今回は行くことは出来ませんでした。

             

五段の滝が何故中津谷の滝なのか、どちらが正しい呼び方なのか、私はよく解っていません。地図にはこの渓流が中津渓とも書かれていませんし、この辺りを中津と呼んでいるようでもありません。『古座川風土記』には五段の滝とタイトルを付けてあるのに、写真の説明には中津谷の滝となっていて、一貫性がありません。


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