ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

鬼ヶ城

2012-12-03 05:00:00 | 

浜島を後にして、リアス式の海岸を走ります。行ったことは無かったけど、スポーツ新聞の釣り情報欄等で見受けられた、迫間浦、阿曽浦、贄浦などの漁港を通過、意外に思ったのはそういう港では釣り堀が多くなっていたこと、私が興味を持って見ていたのは磯釣り欄ですから、安易に釣れる釣り堀が多くあるのは残念です。道は良くなっているとは聞いたものの細い道や急な山を登ったりしたので、1時間以上かけて伊勢まで戻り高速道路で南下した方が早かったかも知れません。錦を超えて国道42号線の標識が見えてきたので、ナビの案内には従わず、42号線に入りました。そこは紀伊長島、すでに高速道路は終わっていて、海岸沿いの道で来ても、高速で来てもここから先は同じです。

             

相賀の手前で紀勢自動車道・無料区間という標識がありましたが、到達先が何処か判らない(戻ってしまっては元も子もない)ので下道を走ったのですが、尾鷲まで来ていたようなので自動車道を走った方が楽だったようです。尾鷲の中心街を抜けると今度は熊野尾鷲道路の標識がありましたが、これも完成しているのかどうか分からなかったので下道を走りました。長く走ってないと新しい道が出来ていてもどうなっているのか分からなくて、下手に走って出口がとんでもない所に出ても困りますからね。熊野尾鷲道路はこの上の写真、海の向こうに見えている道に繋がっているようでした。

                       

12時を回って鬼ヶ城に到着、朝食が多かったのでお腹は空いていませんが、夕食のことを考えるとそろそろ昼食にしなければなりません。

海に向かって佇む鬼らしき像、最初見た時はトトロかとも思ったのですが、背中に何か書いてあるようです。“昔、熊野の鬼たちはここに集まり棲んだ。彼等は風に髪を飛ばし、渦を啖い、夜はよもすがら岩を揺すぶる波濤の音の中に眠った。月明かりの夜より雷鳴の夜を好んだ。二本の角は稲妻の中で生き生きとした。 -鬼ヶ城にてー 井上靖”とあり、海に面した方には顔があったわけではありません。補陀洛渡海記といい、この鬼ヶ城の碑といい、きっと井上靖はこの熊野の地にやってきて、あれこれと考えたのでしょう。

             

鬼の像の横にあった案内板、読めるので再掲しませんが、1,5kmもある沖の島に居る鬼を弓矢で以って射ることは不可能です。伝説は伝説で良いのですが、尤もらしい現実味のあるものにしないと、これから後の世には伝わらないと思うのです。

             

これが魔見ヶ島でしょう。こちらから弓を射て、100m飛んだとしても、矢はきっと目の前に落ちるように見えますよ。

             

鬼ヶ城の岩場、磯釣りには向いているようですが、上からは降りていけそうにもありません。

             

鬼の家という土産物屋があり、両サイドに鬼の像が立っています。車で来たので写真は撮っていませんが、この鬼ヶ城の入り口にも鬼の像が立っていて、これは曾て橋杭岩に置いてあったものと同じものだと思います。

                       

歩き始めるとすぐにお地蔵さんの祠がありました。

             

ここが鬼の棲家だったのでしょうか。

             

屋根があり、地べたも広いのでたくさんの鬼が棲んでいても不思議ではありませんが、井上靖の言うように雷鳴轟く夜の方を好んだのなら、とりわけ屋根など要らないのでしょうがね。

             

ここなどは完全に後世の人が作った階段であり、余計にも『奥の木戸』などと名前まで付けてしまっています。

                       

このように見ると、これから先には行けないように見えますが、ちゃんと道を拵えてあるのです。私は何度かこの鬼ヶ城に来たことがありますが、以前はこんな先まで来たような記憶がありません。行ったのに覚えてないのか、道が無かったから行かなかったのか、それさえも覚えていない耄碌ぶりなのです。

             

このように通れないようなところには橋が架けられてあり、手摺りもずっと続いているので、体力さえあれば簡単に行けるのです。私は早く昼食を(或いは昼食など要らん)と思っていましたが、彼らはどんどん先へと進んで行きます。この時すでに12時40分です。

             

沖からではなさそうですが、漁船が走ってきました。こういう穏やかな日は船に乗ってこちら側を見るのも一興でしょうね。実はこの鬼ヶ城の上にはハイキングコースもあるらしく、串本からここまでなら2時間はかかるでしょうが、春には約2000本のサクラが咲いてきれいらしく、一度鬼ヶ城山頂にも登ってみたいと思っています。

             

ずっと先の方まで歩いて行ったN田君、この先では釣りをしている人が居たそうです。そこで諦めて帰ってきたのですが、元の駐車場に戻ると1時を回っていました。42号線はこの鬼ヶ城の山の下がトンネルになっているのですが、トンネルを抜けて振り返ると手摺りが見えたので、鬼ヶ城の散策コースはこの小さな半島を半周しているのが分かりました。でもこちら側に歩いて来ても、車は元の駐車場に停めてあるのであり、こちら側から手摺りのあるところまで行けるかどうか分からないので、絶対来た道を戻らなければならないのです。それって結構しんどいですよ。

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1 コメント

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こんな岩場の (N田)
2012-12-03 17:24:09
絶壁を歩いたのは初めてでした。
九州では無い体験と、眺め、天気最高でついつい興奮してしまいました。
ずっと先に行くと、地震の際の津波に注意の看板を見かけました、それ見て何か怖くなり戻ることにしましたよ。
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