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新規商品企画の成功学
求むる所第一義
随時随所楽しまざるなし

情報には意図がある

2016-10-03 04:07:09 | Weblog

 おはようございます。

 新聞や雑誌の全ての情報、特にデータやグラフはほとんどインチキと私は感じています。例えば希望者が110人から150人に5年で変わったと言う記事とグラフがあるとします。縦軸は希望者数。100人を縦軸の原点に、上限を200人の図のグラフに書くとします。分かりやすく、拡大して書いたように見せて、変動の大きさを強調しているのです。うっかりすると10人から50人まで増えたように感じてしまいます。

 このようなグラフの書き方は小学校の時に私は習いました。良い書き方だと思って、いろいろ練習しました。今考えるとこれも騙しのテクニックの一つ。誤解を与えるための手法の一つだと良く分かります。小学校から社会の時間に騙しのテクニックを習っていたようなもの。本来、面倒でもログ関数的に数値を表現するのが変化の程度を表すのに役立つように思えます。

 難関大学の小論試験には、あるグラフから得られる情報について、要約をまとめたり、さらに受験生が得られた知見を自分で論評する課題もあります。これは良い試験だと私は感じます。文章化能力だけでなく、データを読み取る能力や情報を作り出す能力を計れる、試験だからです。データを分かりやすいようにまとめると、意図せず、インチキになりがちです。そのように新聞や雑誌は情報を大衆に分かり易く加工してくれます。注意すべきは、単に分かり易さだけの目的ではなく、情報提供者の意図が必ず分かりやすいまとめの表現にあると考えてください。分かりやすい情報や言葉はインチキの恐れがあるわけです。

 情報のインチキを見破る能力は高校生になったら身に着けて欲しいと私は考えています。遅くとも大学1年生の内に新聞や雑誌のグラフにはインチキがあると分かってください。高校生に情報リタラシーを教え、お上や先生や権威や多数の考え方に騙されない人を育てたいと私は思っていました。しかし今となれば、残念ながら、このような考え方は遠い世界の話かもしれません。騙されるのは今の子供であり、学生であり、未来の日本人です。それも、結構毛だらけ猫はいだらけ、と言うしかありません。

 今日はここまでにします。

 

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