「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2013・07・07

2013-07-07 06:00:00 | Weblog
 今日の「お気に入り」は、中野孝次さん(1925-2004)の著書「ローマの哲人 セネカの言葉」より。

 「 その人の生き方のように人はしゃべる。人の話し方を聞けば、生き方がわかる。
                                  『手紙』114-1」

 「 問題は、君が何を書くかであって、どう書くかではない。それも書くためにでなく、考えるために書け

  ということです。君が君の考えを自分独自のものにし、それに君の刻印を押せるように。誰の話し方であ

  れ、君がそれを神経質に磨かれ推敲されていると認めたら、その著者の心はつまらぬことで一杯なのだと

  思っていい。大きな人物は、何を言うにしろ、ゆったりと自信にあふれた話し方をします。彼が話すこと

  はすべて他人への配慮よりも、自己への信頼がひびいています。
                                『手紙』115-1・2」

   ( 中野孝次著「ローマの哲人 セネカの言葉」岩波書店刊 所収 )




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