地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

スパッタ脱落性向上を狙って溶接用チップにイオンプレーティング

2009年04月04日 19時17分17秒 | イオンプレーティングネタ


テストピースとして、CO2・MAG溶接用チップにイオンプレーティング
を施しました。目的は、溶接作業中にチップ表面に付着するスパッタ
の脱落性を向上させる為です。


(左側4本が未処理のチップ、右側5本がイオンプレーティングにて
CrN(窒化クロム)膜を3μmほど成膜したチップ)

未処理品に比較し、窒化クロム成膜品のスパッタ脱落性が向上する
のは明らかなのですが、問題はどの程度向上するのか、という処。

成膜経費に見合う以上のパフォーマンスをCrN膜が発揮してくれる
かどうか。

現状、テスト加工ご依頼のお客様では、使用し続ける中、チップ表
面にスパッタが著しく成長し継続使用不可と判断された時点で、
再生工程など施すでもなく破棄処分してしまうとのこと。

CrNのスパッタ脱落効果でチップライフがどの程度伸びるかが、
値付けの際に大切なポイントとなります。

この窒化クロム被膜、耐熱性に優れて(800℃近くまで酸化され
ません)いる上に、クロムめっきに勝るとも劣らぬ離型性と硬度を
保持しています。

通常は耐摩耗性を要求される機械部品の摺動摩耗部位にCrNは
成膜されることが多いのですが、溶接用チップへの施工も稀に行
なっています。



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   または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
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● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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