地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

重い空の下、日曜日

2009年03月23日 00時00分24秒 | 毎日がつらつらと過ぎていきます


毎日新聞日曜版「今週の本棚」(日曜書評)に2稿、興味を引く
書評がありました。

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『島津久光 = 幕末政治の焦点』   =町田明広・著
             (講談社選書メチエ・1680円)

 「皇政回復」による維新実現の立役者(山内昌之 評)

島津久光は明治維新の立役者でありながら、兄の斉彬と比べて
凡庸な人物と理解されがちであった。しかし、町田氏はこうした通
説を斥け、久光を「不世出の政治家」であり、「類稀なる文化人・
文学者」とした評価し、斉彬も一目を置くほどの器量の持ち主だっ
たと考える。(中略)著者は、学問的に文久期前半の久光らの政
策を「皇政回復」として概念化し、慶応期の「王政復古」と区別し
ている。(略)

明治維新に向けた最終段階の権謀術数に辣腕を振ったのは久光と
徳川慶喜であった。しかし、王政復古から鳥羽伏見の戦いに至る
革命のクライマックスに久光は居合わせなかった。これで久光の
中央政局での役割は終わった。(中略)久光が天皇の下で公家や
諸侯らの公議政体を構想し新政府の主要指導者になると確信して
いたと氏は指摘する。幕府や摂関制が廃止されて久光が依拠でき
る権威の源泉が消えたという説明にも納得できる点が多い。(略)

しかし、久光ほどの政治感覚に鋭敏な人間であれば、倒幕の決定
と実行の現場に近い所にいなければ、大変革の功労者として手腕
を振るえないくらいの政治メカニズムを知っていたはずだ。万一
の保険なのかどうか、切所に際会して権力変動の渦から離れた久
光の真意はいぶかしい。読者に多くの想像や疑問をたくましくさ
せ、文章にも意気込みが感じられる好著である。


(何年も前から、明治維新に際して久光が権力中枢からいつの間
にか微妙に離脱していった不思議について考えていたものでした。
昨年の大河ドラマでは久光の表だった行動のみ極くサラッと描写
されていましたが、アレしきでは疑問が解けるわけもない中での
この書評です。一も二もなく買い)

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『幕末史』                 =半藤一利・著
                  (新潮社・1890円)

      勝と西郷を軸に描く明快な新史観(五味文彦 評)

幕末維新期は近代日本の出発点にあたるため、その歴史には多く
の関心が寄せられ、これまでにも様々な形で取り上げられてき
た。本書はこの歴史を「幕末史」として描くもので、快著『昭和
史』(平凡社)の著者の待望の書である。

書名がまず興味深い。徳川幕府の幕末のペリー来航から明治十一
年までの二十五年間を扱っているのにもかかわらず、幕末維新史
とはいわずして幕末史という。

それは著者が明治維新という言い方が嫌いなこともあるが、幕末
史の流れが明治十年まで続いていたという認識によるもので、維
新の新たな動きは明治十年以降になってやっと見えてくると考え
ている。(略)

(前略)ペリー来航の嘉永六年(一八五三)の「幕末のいちばん
長い日」から、十三章の明治十年(一八七七)の「西郷どん、城
山に死す」までを描いて、むすびの章では参謀本部創設による統
帥権独立の問題を語ってゆく。本書は歴史講座での講義が元になっ
ており、読者はその話を江戸っ子の啖呵で聞くうちに、あっとい
う間に読了してしまうことであろう。

全体の構図としては、幕府の勝海舟と薩摩の西郷隆盛の二人が高
く評価され、その二人がいかにして登場して活躍するようになり、
そしてやがて歴史の舞台から退場してゆくのかを描いているよう
に見受けられる。

(略)つまり江戸を戦乱から救った二人を軸にして幕末史が語ら
れており、ほかに評価されているのは、薩摩の藩主島津斉彬であ
ろうか。その死について「歴史というのは大事な時に大事な人が
死んでしまうというか、不思議というしかないのですが」と評し
ていて、時にこうした歴史の偶然に言及した人物評を行なってい
るのも面白い。

多くの興味深いエピソードを織り込みながら、人物像の輪郭がメ
リハリのきいた形で、明快に描きわけられており、しかもこれま
での評価とは違った人物の一面も明らかにされていて、刺激的で
ある。(後略)

また多くの評価がわかれる事件についても整理して語っているが、
あまり深入りはせず、自らの見解を記しても、ごたごたと自説を
主張しない。どちらでもいいのだが、私はこう思うという形で述
べてあっさり切り上げる。この辺りが歴史家のセンス抜群なとこ
ろである。

(近現代史を舞台とすることが多い著者の書、今までパラパラと
斜めに目を通したぐらいで、まともに向き合ったことはありませ
んでした。歴史研究者ではなくあくまでも講談師的著作家として
の立場で書かれた著作です。この著者なりのメリハリの利いた人
物像を楽しみたく思い、買い)

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幕末維新期の著名人物像描写をテーマとした書評案内を、同じ
ページに持ってくる毎日新聞、さては読者にオトナ買いさせよう
という魂胆か。

現在、積読状態で読破順番待ち本が数冊あります。3月9日に
浜松町の貿易センタービルにある「ブックストア談」にて購入
した2冊を今日からやっつけ始めるつもり。


(2冊とも「河出文庫」です。久留米の本屋には、中々この手
の弱小(失礼!)文庫シリーズ平積みがなされておりませんの
で、上京した際には必ず本屋廻りすることにしています。この
2冊が9日の収穫物。 嬉 ♪)

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『異形にされた人たち』          =塩見鮮一郎・著
                  (河出文庫・780円)

(裏表紙から)差別・被差別問題に関心を持つとき、必ず避けて
通れない「異形」視された人たちに関する考察・研究をここにそ
ろえる。貧民窟、サンカ、弾左衛門、乞食、別所、東光寺、俘囚、
山哉『特殊の研究』・・・。四民平等で、かつて差別された
人々は忘れ去られたが、近代の目はかれらを「異形の人」として、
「再発見」するのである。

(明治の到来とともに近代に誕生したのが「知識人」という層で
す。ややもすると偏見の眼差しで見られがちだった近世までのマ
イノリティーを、「異形」であると定義し、定義した後に反省も
こめて「反差別」の主張さえ行ないつつ、今に至るまでそれから
自由になっていません。そのあたりの自家撞着ぶりが、実はこの
著作の最大のテーマかと)

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『古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史』
       =ブライアン・フェイガン・著 東郷えりか・訳
                  (河出文庫・950円)
                  
(裏表紙から)地球は一万五〇〇〇年前、氷河時代を終えて温暖
化を迎え、人類は〈長い夏〉に育まれてきた。絶えず変動する気
候に翻弄されながら、古代文明はいかにして生まれ、滅びたか。
気候学の最新成果を駆使し、その興亡史を鮮やかに描き出すとと
もに、洪水や干魃などの大災害に対する現代文明の脆弱さに警鐘
を鳴らす、壮大な人類史。

(訳者あとがきからの抽出)遠い過去を知ることは、先行きの見
えない未来を予測することなのだ。長い時間の尺度で見ると、私
たちがよく知っている二十世紀が、地球の歴史のなかでも稀に見
る気候に恵まれた一世紀だったことがわかる。その間に、膨大な
数にふくれあがった人類が、このまま開発・拡大をつづけたら、
どうなるのだろう? 北アメリカ南西部の峡谷に、数世紀間だけ
大集落を築いたプエブロ文化と同じ運命をたどりはしないのか?
彼らにしてもおそらく、先祖代々この土地にこうして住みつづけ
ているのだ、このやり方のどこが悪い、と思っていたことだろう。
近視眼的になりがちな人間に、もっと長い目で、それも数千年、
数万年単位で、物事を見ることの大切さを、著者は訴えたいので
ある。
 気候の変動は、人類が温室効果ガスを増やそうと、増やすまい
と、いずれかならず起こる。人類には地軸の傾きを直すことすら
できないからだ。それではただ手をこまぬいて、悲劇が訪れるの
を待つしかないのだろうか? とりあえず、いま私たちにできる
最大限の努力を傾け、現状を少しでも長く維持し、その間に次の
手立てを考えようというのが、京都議定書の趣旨だろう。すでに
温室効果ガスがかなり累積した一九九〇年のレベルに戻すことが、
どれほどの効果をもたらすのか甚だ疑問であっても、その目標す
ら達成が難しいのが現状だ。人間は自然とともに生きるしかない
ことを、より多くの人間が自覚することがまず大切だ。(後略)

(本文を、まだ一行たりと目を通していない現時点で、上記以上
のコメントを書けるわけもなく、なるだけ早めに読み始めちゃおー、
との意を強く持ちます)

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出来るだけ基礎学力的知識を蓄えたい、と常々強く思っています
が、日常業務や雑事が頻繁に発生し、文字を目で追う時間が著し
く減少している昨今です。

暇だから本でも読もうか、ぐらいの余裕を持って読書にあたるの
が、書籍内容を最も良く咀嚼消化するコツかと思いますが、今の
自分はさに非ず...



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● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
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● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
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