世田谷区に対して、本日執行しました。
応急仮設住宅(借上げ住宅)に関する要望書
とすねっと要望書第26号
平成23年10月24日
世田谷区長 保坂展人 殿
東京災害支援ネット(とすねっと)
代表 弁護士 森 川 清
(事務局) 〒170-0003東京都豊島区駒込1-43-14
SK90ビル302森川清法律事務所
TEL03-6913-4650 FAX03-6913-4651
要 望 の 趣 旨
応急仮設住宅(借上げ住宅含む)に入居する被災者に対して,災害救助法で定める建物附帯設備雇(ガス台,電球・電灯等)及び生活必需品(寝具,鍋・炊飯器・食器等)の給付・貸与の徹底を求めます。
要 望 の 理 由
1 当団体は,主に都内で東日本大震災の被災者を支援する活動に携わっている弁護士・司法書士・市民等のボランティア・グループであり,インターネット(ブログ)やニュースレター「とすねっと通信」などを通じて,被災者に必要な情報を提供したり,避難所や電話での相談活動を行ったりしています。
ところで,当団体に寄せられる相談の中に,「10月25日に借上げ住宅に入居することになったが,布団がなく,入居にあたって困っている」という趣旨の相談が寄せられ,貴区に対して口頭で給付を要望してきましたが、貴区は物品の給付について裁量権がある旨を述べて給付しようとしません。しかし,布団は災害救助法における基本的な給付又は貸与の対象であるので,速やかに生活必需品については給付・貸与を徹底するよう求めます。特に10月25日に貴区の借上げ住宅に入居予定の被災者に対しては、本日中に速やかに給付してください。
2 災害救助法は,23条1項に「被服,寝具その他生活必需品の給与又は貸与」の供与を定め,同条3項は,救助の程度,方法及び期間に関しては政令に委任し,さらに同法施行令9条で厚生労働大臣が定める基準に従うこととし,「災害救助法による救助の程度,方法及び期間並びに実費弁償の基準(平成12年3月31日厚生省告示第144号)」(以下「平成12年省令」という。)等が定められ,政省令等により具体的な救助の内容を決することになります。
「寝具」(布団)は,生活必需品の基本的なものであって,同法23条1項及び平成12年省令4条が基本的なものとして給付対象としており,布団を欠くことは日常生活から考えられないものであって、現実に避難所として生活している旅館・ホテルにおいても布団は実質的に貸与されています。そうであれば、入居と同時に給付されるべきことは明らかです。
3 この生活必需品に関する法令は,当然に借上げ住宅にも及ぶので,10月25日に入居予定の被災者に対する布団の給付を含めて、貴区の設置する借上げ住宅について、直ちに「要望の趣旨」記載の物品の給付を徹底するよう求めます。
以上