
今回の入湯で、湯巡りを始めてから入湯回数延べ1,000回を迎えることとなりました
10年と半年で1,000回だから年平均100回弱(95.2回)の入湯となります。これが多いか少ないかについては、温泉地在住で毎日温泉に入っている人に比べれば全然少ないですが、4日(3.8日)に1回というのはそれなりに多い気もします(ただ最近は月に2回しか入れないことも多くペースがどんどん落ちて行ってしまっていますが・・・)。
1,000回メモリアルということで、どこに行こうか散々悩みましたが、地元の湯田中渋温泉郷の中で唯一未湯である温泉地「地獄谷温泉」に決めました。ここは徒歩でないと行けなくて少し面倒だし、近くの地獄谷野猿公苑が「スノーモンキー」で世界的に有名になってしまったことで客が多いだろうということで、いまだ未湯になっていた温泉です。ついにその時が来たということで、「地獄谷温泉 後楽館」に向かいました。
地獄谷温泉に向かうには2つのルートがあって、一つは上林温泉側の無料駐車場から約30分歩くルートと、もう一つは渋温泉側の有料駐車場(500円)から約15分歩くルートです。今回は炎天下に30分歩くのも嫌だったので、有料駐車場からアクセスしました。実際歩いてみると10分もかからないで後楽館に到着(15分は野猿公苑までの時間と思われる)。
後楽館は地獄谷温泉の1軒宿で、12:00~15:00は日帰り入浴客も受け入れています。宿の玄関の隣に日帰り入浴用の入口&受付があって、呼び鈴を鳴らしますが誰も出てきません
ここまできて引き返す訳にもいかないので、何回も鳴らしていたら3分くらいしてようやく来てくれました
入浴料600円を支払うと、「サルがいても目を合わせないでね」とのアドバイス。さすがは地獄谷温泉です。
宿には男女別内湯、野天風呂(混浴露天風呂)、女性用露天風呂、家族風呂があるようですが、日帰りでは男性は内湯と野天風呂のみの利用です。男性は内湯から野天風呂に出るようになっているので、まずは内湯から入湯しました

浴舎は天井が高く湯気抜きがあります。壁・床は全面板張りで、浴槽も木製。浴槽の大きさは5人用くらいであまり大きくなく、洗い場なし(ケロリンの桶とシャンプー&ボディソープが一組置いてあるのみ)。雰囲気はもう鄙びた地域の共同浴場ですね
私はこういうマニア受けする施設も大好きなのですが、一般の観光客向けではないかも知れません。
お湯の方は、てっきり熱いもんだと思って手を浸けてみると、適温(40~41度くらい)でちょっと驚きました。私の好みの温度ではありますが、少し拍子抜けです。源泉温度は83.4度ですぐ近くにあるから、本来は激熱のはずなので、かなり加水していると思われます(内湯では既に加水した源泉を注いでいるようです)。
お湯の特徴としては、無色透明の湯に茶褐色の細かい湯の花が舞い、焦げ硫黄臭が香ります。味&感触はほぼ無し、あってもかすかです。個性は多くはないですが、焦げ硫黄臭がしっかり香っているし、もちろんかけ流しで温泉らしさは十分味わえます。ただし、加水により個性が薄まっている感は否めないかな
しばらく内湯で湯浴みを楽しんだ後、いよいよすぐ隣にある野天風呂での入浴です
後楽館の野天風呂は混浴というだけで長野県内では貴重な存在ですが、他にも以下の3点の特徴があります。

①目の前に噴泉
野天風呂は横湯川の川岸に造られていますが、その対岸には国指定天然記念物「渋の地獄谷噴泉」があります。この日は弱くなったり強くなったりを繰り返しながら、高さ最大10mくらいまでお湯と水蒸気を噴き上げていました。風向きによっては水しぶきが野天風呂まで飛んできます。目の前に噴泉がある露天風呂はそうはないでしょう。

②観光客に丸見え
野天風呂には塀など視界を遮るものが何もないため、地獄谷野猿公苑に行く観光客や大噴泉を見に来た観光客に丸見えです
大噴泉からは顔が分かるくらいの距離だし、野猿公苑に続く通路は高い場所にあるため野天風呂を上から見下ろす形になり、文字通り丸見え(お湯も透明で体を隠しようがない)。外から丸見えの露天風呂は他にもありますが、ここまで観光客に注目される露天風呂はあまりないのではないでしょうか。それにしても、混浴とは言いながら、これほど開けっ広げだと昼間に女性が入浴するのは難しいでしょう。
③野生のサルと混浴
すぐ近くに「お猿の温泉」又は「スノーモンキー」で有名な地獄谷野猿公苑があることもあり、完全に野生のニホンザルのテリトリー内です。夏なのであまりいないかと思っていましたが、普通にそこかしこにサルがいて、浴槽脇にも数頭のサルが現れました。慣れたもので人間にはあまり興味を示さず、目の前で浴槽のお湯を飲んだり毛づくろいをしたりしていましたが、タオルには興味があるようで取られそうになり引っ張り合いになりました
こんな状況だとどうしてもサルと目が合ってしまうのだけれど、特に怒られることもなく平和的でしたね
こちらから変なアクションを取らなければ何の問題もなさそうです。
さすがに夏の暑い日にサルがお湯に浸かることはなかったですが、冬にはサルとの混浴が実現するようです。こんな野生のサルに囲まれての入浴は、世界的に見てもここだけの特権でしょう


さて、そんな特徴ある野天風呂ですが、肝心のお湯の方はというと、浸かってみると内湯よりさらにぬるく、39~40℃くらいでした。熱々の源泉が投入されているすぐ横で、冷たい水がドボドボと投入されているのです。お陰様で1時間30分近く湯に浸かったままでいられましたが、元々源泉がぬる湯なのと違い、源泉が激熱なのに浴槽がぬる湯になっているというのは、ちょっとお湯の使い方としては残念なような気がします
私の感覚では1~2℃上げた方がいいのではと思うのだけれど、熱い湯が苦手な外国人宿泊客も多いようだし、そこに配慮しているのでしょうか。
湯質については、無色透明で溶き卵状の白い湯の花が舞い、焦げ硫黄臭とほのかな焦げ硫黄味がして、内湯より若干個性が多く感じられました。源泉と水が別々に投入されているからですかね。加水によりかなり薄まっているとは言え、近くの泉源から湧出した湯が新鮮なうちに注がれ、かけ流しにされているのだから浴感が悪いはずがありません
ただし、草や藻が浮いていたりして、衛生的にはどうかなというのはあります。サルの糞もそこかしこに落ちているのでそれも気になるところ
ここはもう野湯に入るくらいの覚悟があった方がいいかも知れません
色々と口うるさく書いてしまいましたが、この施設(特に野天風呂)については、お湯がどうこうというよりそれ以外で強烈なインパクトを残す温泉です。温泉から上がる直前には特別天然記念物であるニホンカモシカが姿を現すなど、サル以外にもイベントが満載
1時間30分も湯に浸かっていましたが全然飽きることはありませんでした
温泉としては変わり種の部類に入るでしょうが、1,000回入湯メモリアルとしては記憶に残るもので満足することができました。次回は冬に訪れてサルとの混浴に挑戦してみたいと思います

1,000回メモリアルということで、どこに行こうか散々悩みましたが、地元の湯田中渋温泉郷の中で唯一未湯である温泉地「地獄谷温泉」に決めました。ここは徒歩でないと行けなくて少し面倒だし、近くの地獄谷野猿公苑が「スノーモンキー」で世界的に有名になってしまったことで客が多いだろうということで、いまだ未湯になっていた温泉です。ついにその時が来たということで、「地獄谷温泉 後楽館」に向かいました。
地獄谷温泉に向かうには2つのルートがあって、一つは上林温泉側の無料駐車場から約30分歩くルートと、もう一つは渋温泉側の有料駐車場(500円)から約15分歩くルートです。今回は炎天下に30分歩くのも嫌だったので、有料駐車場からアクセスしました。実際歩いてみると10分もかからないで後楽館に到着(15分は野猿公苑までの時間と思われる)。
後楽館は地獄谷温泉の1軒宿で、12:00~15:00は日帰り入浴客も受け入れています。宿の玄関の隣に日帰り入浴用の入口&受付があって、呼び鈴を鳴らしますが誰も出てきません


宿には男女別内湯、野天風呂(混浴露天風呂)、女性用露天風呂、家族風呂があるようですが、日帰りでは男性は内湯と野天風呂のみの利用です。男性は内湯から野天風呂に出るようになっているので、まずは内湯から入湯しました


浴舎は天井が高く湯気抜きがあります。壁・床は全面板張りで、浴槽も木製。浴槽の大きさは5人用くらいであまり大きくなく、洗い場なし(ケロリンの桶とシャンプー&ボディソープが一組置いてあるのみ)。雰囲気はもう鄙びた地域の共同浴場ですね

お湯の方は、てっきり熱いもんだと思って手を浸けてみると、適温(40~41度くらい)でちょっと驚きました。私の好みの温度ではありますが、少し拍子抜けです。源泉温度は83.4度ですぐ近くにあるから、本来は激熱のはずなので、かなり加水していると思われます(内湯では既に加水した源泉を注いでいるようです)。
お湯の特徴としては、無色透明の湯に茶褐色の細かい湯の花が舞い、焦げ硫黄臭が香ります。味&感触はほぼ無し、あってもかすかです。個性は多くはないですが、焦げ硫黄臭がしっかり香っているし、もちろんかけ流しで温泉らしさは十分味わえます。ただし、加水により個性が薄まっている感は否めないかな

しばらく内湯で湯浴みを楽しんだ後、いよいよすぐ隣にある野天風呂での入浴です


①目の前に噴泉
野天風呂は横湯川の川岸に造られていますが、その対岸には国指定天然記念物「渋の地獄谷噴泉」があります。この日は弱くなったり強くなったりを繰り返しながら、高さ最大10mくらいまでお湯と水蒸気を噴き上げていました。風向きによっては水しぶきが野天風呂まで飛んできます。目の前に噴泉がある露天風呂はそうはないでしょう。

②観光客に丸見え
野天風呂には塀など視界を遮るものが何もないため、地獄谷野猿公苑に行く観光客や大噴泉を見に来た観光客に丸見えです

③野生のサルと混浴
すぐ近くに「お猿の温泉」又は「スノーモンキー」で有名な地獄谷野猿公苑があることもあり、完全に野生のニホンザルのテリトリー内です。夏なのであまりいないかと思っていましたが、普通にそこかしこにサルがいて、浴槽脇にも数頭のサルが現れました。慣れたもので人間にはあまり興味を示さず、目の前で浴槽のお湯を飲んだり毛づくろいをしたりしていましたが、タオルには興味があるようで取られそうになり引っ張り合いになりました


さすがに夏の暑い日にサルがお湯に浸かることはなかったですが、冬にはサルとの混浴が実現するようです。こんな野生のサルに囲まれての入浴は、世界的に見てもここだけの特権でしょう



さて、そんな特徴ある野天風呂ですが、肝心のお湯の方はというと、浸かってみると内湯よりさらにぬるく、39~40℃くらいでした。熱々の源泉が投入されているすぐ横で、冷たい水がドボドボと投入されているのです。お陰様で1時間30分近く湯に浸かったままでいられましたが、元々源泉がぬる湯なのと違い、源泉が激熱なのに浴槽がぬる湯になっているというのは、ちょっとお湯の使い方としては残念なような気がします

湯質については、無色透明で溶き卵状の白い湯の花が舞い、焦げ硫黄臭とほのかな焦げ硫黄味がして、内湯より若干個性が多く感じられました。源泉と水が別々に投入されているからですかね。加水によりかなり薄まっているとは言え、近くの泉源から湧出した湯が新鮮なうちに注がれ、かけ流しにされているのだから浴感が悪いはずがありません

ただし、草や藻が浮いていたりして、衛生的にはどうかなというのはあります。サルの糞もそこかしこに落ちているのでそれも気になるところ


色々と口うるさく書いてしまいましたが、この施設(特に野天風呂)については、お湯がどうこうというよりそれ以外で強烈なインパクトを残す温泉です。温泉から上がる直前には特別天然記念物であるニホンカモシカが姿を現すなど、サル以外にもイベントが満載





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