燕温泉 ホテル花文

　妙高山麓の温泉地の中で最も高所にある燕温泉狭く急な坂道の両側に数件の温泉施設が立ち並び小さな温泉街を形成しています。ホテル花文はその温泉街の入り口に建つ施設です

　ホテルの外観は正直言ってかなり鄙びた感がありますそしてホテルの中に入っても鄙びた感はそのまま。受付には80歳くらいと思われるおばあちゃんがおられました。しっかりしたおばあちゃんで何の問題もなかったですが、一応ホテル（旧名は中村屋旅館）なんだよな～と思わずにはいられませんこれはこれでおもしろいですけどね

　料金が男性400円、女性500円と異なっているのもこのホテルの変わった点です理由は男性浴室は内湯のみなのに対し、女性浴槽は内湯と露天風呂があるからのようです。最近は女性側を手厚くするのが流行りでしょうか

　浴室はほぼ真四角で、その中央にこれまた真四角の浴槽が鎮座しています。一見するとどこかの共同浴場のようで、かなり昔の時点で時間が止まってしまったかのようです
　そんな悪く言えばボロイ浴室ではありますが、お湯は本物白濁し、焦げ硫黄臭が香るお湯が豪快にかけ流されています湯口にコップがあるので飲泉してみると、だし汁のような甘みに苦・渋味が加わった複雑な味がしましたさらに若干のツルツル感も感じることができます湯の花も多く見た目は強烈そうに見えるお湯ですが、それほど濃い訳ではなく肌にも優しそうなお湯ですね湯温がもう少し低ければ、長湯もできそうです

　
　外観が鄙びているので客も少ないだろうと高をくくっていたところ、次々に客が訪れちょっとびっくり。近くの工事現場の人や妙高登山の人が利用しているようで、これほど需要があるとは正直意外でしたこういうお客にとっては、設備がどうこうと言うより料金が安いというのが魅力なのでしょう。

　今回の入湯では学生と思われる客が騒がしく静かに浸かっていられなかったのが残念でした本来は静かに温泉と向き合える施設だと思うので、次回は空いている時間帯に来てみたいですね