
平成29年3月、入湯施設500箇所目(長野県内300箇所目)を迎えるにあたり、どの施設で500箇所目を迎えようか思案した結果、娘の2歳の誕生日、ホワイトデー等を兼ねて、湯田中温泉の高級旅館「よろづや」に宿泊することにしました
「よろづや」にした理由は、忙しくてあまり遠くにはいけないことと、「よろづや」の桃山風呂が500箇所目としてふさわしいと思ったから。「よろづや」は日帰り入浴を受け入れています(ただし不定休なので確認が必要)が、その時間帯は桃山風呂は女性の使用時間になっているため、男性は宿泊しないと桃山風呂には入れないのです
できるだけ温泉を楽しみたいので、PM3:00ぴったりにチェックイン。まずは娘も温泉に入れたかったので貸切風呂(黄鶴風呂)を予約。夕食前の時間帯は既に予約で一杯ということで、夕食後のPM8:00に予約しました
仲居さんの話では結構人気があるということなので、利用する場合は早めに予約した方が良さそうです。
貸切風呂の予約ができたところで、妻と交代で大浴場にて入浴。大浴場はPM10:00で男女が入れ替わり、PM10:00前は男性が東雲風呂、女性が桃山風呂となっています。
東雲(しののめ)風呂は、クラシックな桃山風呂に対して近代的な造りの大浴場です。通常であれば十分に広い浴室&浴槽で評価されて然るべきですが、桃山風呂と比べるとどこにでもある雰囲気の浴室なので、普通でつまらないと言われてしまう可哀そうな大浴場ですね

内湯の大浴槽は2つに仕切られており、温度差がつけられています。そうは言ってもあつ湯の方も加水によって温度が調整されているためそれほど熱くなく、ぬる湯の方はリラックスして浸かれるほど適温
湯田中温泉の共同浴場の熱さを知っていると、どうしても熱いというイメージがありますが、ここの湯はその心配はありません。HPによると約25%の井戸水を加え適温化しているとのこと。この加水については賛否両論だろうけど、外国人宿泊客も多いこの旅館では、入りやすい温度に調整することは妥当な処置でしょう(もちろん熱交換等で冷ますのがベストですが)。
湯は無色透明で、若干の潮(磯)臭と塩味、ツルスベ感があります。源泉はよろづやの独自源泉(よろづや1,2,3号泉)ですが、一般的な湯田中温泉の湯と特徴は一緒。加水により薄まってはいるだろうけど、元々個性が強い湯ではないので、塩素臭がない掛け流しの湯はさっぱりしていて、入っていて気持ちがいいですね

浴室の外には露天風呂と、檜桶ジャグジーバスの2つの浴槽があります。こちらの露天風呂も、立派な岩風呂ですがよくありそうなレベルのものなので、普通と言われても仕方ありません。ジャグジーバスは、私にしてみればこの旅館の雰囲気にはあまり馴染まないようにも思えるんですけど、やはりジャグジーが好きな人は結構いるということでしょうか。

お湯の浴感は内湯と同じ。ただしジャグジーはやはり湯の劣化により個性が薄くなっている気がしました。面白かったのは、露天風呂では湯船を完全に仕切らずに、石2個で湯口からの湯の流れを調整し、石の左右で湯温の差をつけていました。これはなかなか賢い造りで感心しました。
東雲風呂の入浴を終え、しばらく娘の面倒を見たあと午後6時から部屋食で夕食をたらふくいただいきました
それから1時間ほど、今度は貸切風呂(黄鶴風呂)での入浴です
貸切風呂はよろづやの別館であるアネックス湯楽庵にあります。アネックス湯楽庵へは、本館からは地下連絡通路を通っていくことになって、ちょっと離れていて面倒ですが、これはこれで探検のようで面白いです

アネックスのフロントで声を掛けると、浴室の鍵を開けてくれました。中に入ると、貸切とは思えない、通常であれば大浴場クラスの浴槽が待ち受けていました
10人以上は楽に入れる広さがあります
洗い場も沢山あった形跡がある(現在は2箇所のみ)ので、以前は大浴場的に使われていたんでしょうね。
今回は家族3人での使用なので、この広さはただただ贅沢です
浴室内には浮き輪が2つ置かれているので、温水プール的に使ってくださいということでしょうか?大人でも十分泳げそうです。
お湯は他の浴場同様にかけ流しで遜色なく、無色透明、微潮(磯)臭&微塩味、微ツルスベ感の湯。温度は東雲風呂より少し熱いかも知れません。大人は満足できますが、2歳の娘にとっては熱過ぎなので、10分ほどで上がることにしました。湯船が広くて水で温度を下げることができないので、家族風呂ということならもう少し湯温を下げてもらいたいかな。あと浴室内が薄暗くて怖いので、明るくした方がよいと思います
貸切風呂入浴後は一休みし、午後10時から大浴場は男女が入れ替わって、桃山風呂が男性用になるので、10時ちょっと過ぎに行ってみました。すると、脱衣所の脱衣籠に空きがないほどの満員御礼状態でした
ここまでの芋洗い状態は最近日帰り温泉でも経験していないです。人混みが嫌いな私はこれを見て、服も脱がずに退散しました
よろづやの場合、アネックス(別館)の客も本館の大浴場を使用するので、客が一気になだれ込むと大混雑になるのです。
そうは言っても、夜のうちにも是非桃山風呂には入っておきたかったので、午前0時頃に訪れると、先客は数人で空いていました
普通の旅館ならこの時間は独占浴ですが、私同様混雑を避けた人達がいたようです。
桃山風呂は、純木造伽藍建築で国の登録有形文化財にもなっている貴重な浴場で、庭園露天風呂と並んでよろづやの目玉となっています。よくテレビなどでも紹介されているので、家からも近いし一度入ってみたいと思っていたのです。
浴室内に入ると、湯気が物凄く視界が利かなくて真っ白。せっかくの登録有形文化財の雰囲気が楽しめませんでした
この時期は、よほど換気が良くないとどこもこんな感じなので仕方ないです

浴槽は浴室の中央にあって、大きな楕円形をしています。非常にシンプルな造りですがこれがまた良く、ひたすら温泉に向き合うことができます。お湯は僅かに白濁していて、焦げ茶色の湯の花が舞っていました。よろづやで使っているお湯は基本どこも同じはずですが、微妙に違いが出ていました。香り、味、感触は微潮(磯)臭&微塩味、若干ツルスベ感ありで他と大差なし。それでも桃山風呂のネームバリューからか、浴感が一番良いように思えました
桃山風呂内湯には浴槽が一つしかないですが、地下には蒸し風呂があります。これは温泉を使用した低温スチームサウナです。渋温泉の大湯の蒸し風呂に似ていますがこちらはあまり硫黄臭がせず、温泉っぽさは少なめ。桃山風呂に来たなら、お湯に浸かる方に時間を割いた方が良さそうです

桃山風呂の建物から外に出ると、そこには庭園の池がそのまま温泉になった「庭園風呂」があります。湯温を保つため、2箇所で仕切って通常より狭くなっていましたが、それでも十分な広さがあります。夜ということで露天風呂の全貌は分からないけれども、暗闇に浮かび上がった桃山風呂の伽藍建築を見上げながらの湯浴みは、ここだけしか味わえません
お湯の浴感は他と同じ。この広さでも泉質を保てているのはお湯が豊富だからでしょう。湯温は桃山風呂より少しぬるめで、ゆっくり浸かっていることができます。この露天風呂をほぼ独占して浸かっていられるのだから、贅沢の極みです
午後10時頃さえ避ければ、浴槽も広いので混雑を気にしないで良さそうですね。
二日目は、朝食前はそれなりに人がいるかと思い避け、朝食後の午前8時30分に桃山風呂に向いました。予想通り入浴客は数人で、ゆったり入浴できました
桃山風呂は夜に比べると蒸気は少なく、朧気ながら浴室内を見渡すことができました。広い木造伽藍建築の浴室の中では、何か荘厳な雰囲気がして、誰もが静かに湯に浸かっています。これは日帰り温泉施設や共同浴場では味わえない雰囲気ですね
これだけでも来たかいがあったかなと思えてきます。
外の庭園風呂も、朝になって全貌が分かり、立派な日本庭園の中にあるのがよく分かりました。大きな岩や石塔が配置され、竹林があり、何と言っても桃山風呂の建物の外観がどこかの社寺のようで素晴らしいです
浴槽の底にも那智黒という石が敷き詰められ、微妙に七色に光っていて綺麗だし、本当に桃山風呂も露天風呂も手間を掛けて作ったんだなとただただ感心するばかりでした
桃山風呂&庭園露天風呂は見所満載なので、ゆっくり味わいたいところでしたが、娘の子守を交代しなければならなかったので、後ろ髪引かれながらも1時間弱で上がらなければいけませんでした
妻は子守交代後、東雲風呂と湯田中大湯に行ったとのこと。湯田中大湯は、宿のフロントに頼めば鍵を開けてくれるようです。
最終的に、今回の宿泊では4回の入浴を楽しんみました(加えて宿のお湯は温泉を使用しているということで、部屋の風呂にも湯を溜めて入浴。あまり温泉らしさがなかったので、やはり大浴場の方がよい)。桃山風呂にはもうちょっとじっくり入っていたかったですが、子守もあったので仕方なし。500箇所目の節目としては、さすが有名な桃山風呂ということで、十分に満足できる入浴となりました
さて、よろづやの宿としての評価は、今回はリビング付きの部屋で夕食は部屋食(朝食は大広間)、大人24,000円、子ども12,000円というプランで、チェックイン後には抹茶が出たり、夕食後には替えの浴衣が用意されるなど、高級旅館らしい配慮が随所に見られさすがと思う反面、老舗旅館だけあって施設的に古い場所も多々見られました。コストパフォーマンス的には、湯田中温泉では最もメジャーな旅館なので、ちょっと高めの設定かなという感じ。桃山風呂はお薦めしたいですが、コスパを考えると、割り切ってアネックスに宿泊した方が良いような気もします。


できるだけ温泉を楽しみたいので、PM3:00ぴったりにチェックイン。まずは娘も温泉に入れたかったので貸切風呂(黄鶴風呂)を予約。夕食前の時間帯は既に予約で一杯ということで、夕食後のPM8:00に予約しました

貸切風呂の予約ができたところで、妻と交代で大浴場にて入浴。大浴場はPM10:00で男女が入れ替わり、PM10:00前は男性が東雲風呂、女性が桃山風呂となっています。
東雲(しののめ)風呂は、クラシックな桃山風呂に対して近代的な造りの大浴場です。通常であれば十分に広い浴室&浴槽で評価されて然るべきですが、桃山風呂と比べるとどこにでもある雰囲気の浴室なので、普通でつまらないと言われてしまう可哀そうな大浴場ですね


内湯の大浴槽は2つに仕切られており、温度差がつけられています。そうは言ってもあつ湯の方も加水によって温度が調整されているためそれほど熱くなく、ぬる湯の方はリラックスして浸かれるほど適温

湯は無色透明で、若干の潮(磯)臭と塩味、ツルスベ感があります。源泉はよろづやの独自源泉(よろづや1,2,3号泉)ですが、一般的な湯田中温泉の湯と特徴は一緒。加水により薄まってはいるだろうけど、元々個性が強い湯ではないので、塩素臭がない掛け流しの湯はさっぱりしていて、入っていて気持ちがいいですね


浴室の外には露天風呂と、檜桶ジャグジーバスの2つの浴槽があります。こちらの露天風呂も、立派な岩風呂ですがよくありそうなレベルのものなので、普通と言われても仕方ありません。ジャグジーバスは、私にしてみればこの旅館の雰囲気にはあまり馴染まないようにも思えるんですけど、やはりジャグジーが好きな人は結構いるということでしょうか。

お湯の浴感は内湯と同じ。ただしジャグジーはやはり湯の劣化により個性が薄くなっている気がしました。面白かったのは、露天風呂では湯船を完全に仕切らずに、石2個で湯口からの湯の流れを調整し、石の左右で湯温の差をつけていました。これはなかなか賢い造りで感心しました。
東雲風呂の入浴を終え、しばらく娘の面倒を見たあと午後6時から部屋食で夕食をたらふくいただいきました


貸切風呂はよろづやの別館であるアネックス湯楽庵にあります。アネックス湯楽庵へは、本館からは地下連絡通路を通っていくことになって、ちょっと離れていて面倒ですが、これはこれで探検のようで面白いです


アネックスのフロントで声を掛けると、浴室の鍵を開けてくれました。中に入ると、貸切とは思えない、通常であれば大浴場クラスの浴槽が待ち受けていました


今回は家族3人での使用なので、この広さはただただ贅沢です

お湯は他の浴場同様にかけ流しで遜色なく、無色透明、微潮(磯)臭&微塩味、微ツルスベ感の湯。温度は東雲風呂より少し熱いかも知れません。大人は満足できますが、2歳の娘にとっては熱過ぎなので、10分ほどで上がることにしました。湯船が広くて水で温度を下げることができないので、家族風呂ということならもう少し湯温を下げてもらいたいかな。あと浴室内が薄暗くて怖いので、明るくした方がよいと思います

貸切風呂入浴後は一休みし、午後10時から大浴場は男女が入れ替わって、桃山風呂が男性用になるので、10時ちょっと過ぎに行ってみました。すると、脱衣所の脱衣籠に空きがないほどの満員御礼状態でした


そうは言っても、夜のうちにも是非桃山風呂には入っておきたかったので、午前0時頃に訪れると、先客は数人で空いていました

桃山風呂は、純木造伽藍建築で国の登録有形文化財にもなっている貴重な浴場で、庭園露天風呂と並んでよろづやの目玉となっています。よくテレビなどでも紹介されているので、家からも近いし一度入ってみたいと思っていたのです。
浴室内に入ると、湯気が物凄く視界が利かなくて真っ白。せっかくの登録有形文化財の雰囲気が楽しめませんでした



浴槽は浴室の中央にあって、大きな楕円形をしています。非常にシンプルな造りですがこれがまた良く、ひたすら温泉に向き合うことができます。お湯は僅かに白濁していて、焦げ茶色の湯の花が舞っていました。よろづやで使っているお湯は基本どこも同じはずですが、微妙に違いが出ていました。香り、味、感触は微潮(磯)臭&微塩味、若干ツルスベ感ありで他と大差なし。それでも桃山風呂のネームバリューからか、浴感が一番良いように思えました

桃山風呂内湯には浴槽が一つしかないですが、地下には蒸し風呂があります。これは温泉を使用した低温スチームサウナです。渋温泉の大湯の蒸し風呂に似ていますがこちらはあまり硫黄臭がせず、温泉っぽさは少なめ。桃山風呂に来たなら、お湯に浸かる方に時間を割いた方が良さそうです


桃山風呂の建物から外に出ると、そこには庭園の池がそのまま温泉になった「庭園風呂」があります。湯温を保つため、2箇所で仕切って通常より狭くなっていましたが、それでも十分な広さがあります。夜ということで露天風呂の全貌は分からないけれども、暗闇に浮かび上がった桃山風呂の伽藍建築を見上げながらの湯浴みは、ここだけしか味わえません

お湯の浴感は他と同じ。この広さでも泉質を保てているのはお湯が豊富だからでしょう。湯温は桃山風呂より少しぬるめで、ゆっくり浸かっていることができます。この露天風呂をほぼ独占して浸かっていられるのだから、贅沢の極みです


二日目は、朝食前はそれなりに人がいるかと思い避け、朝食後の午前8時30分に桃山風呂に向いました。予想通り入浴客は数人で、ゆったり入浴できました

桃山風呂は夜に比べると蒸気は少なく、朧気ながら浴室内を見渡すことができました。広い木造伽藍建築の浴室の中では、何か荘厳な雰囲気がして、誰もが静かに湯に浸かっています。これは日帰り温泉施設や共同浴場では味わえない雰囲気ですね


外の庭園風呂も、朝になって全貌が分かり、立派な日本庭園の中にあるのがよく分かりました。大きな岩や石塔が配置され、竹林があり、何と言っても桃山風呂の建物の外観がどこかの社寺のようで素晴らしいです



桃山風呂&庭園露天風呂は見所満載なので、ゆっくり味わいたいところでしたが、娘の子守を交代しなければならなかったので、後ろ髪引かれながらも1時間弱で上がらなければいけませんでした

最終的に、今回の宿泊では4回の入浴を楽しんみました(加えて宿のお湯は温泉を使用しているということで、部屋の風呂にも湯を溜めて入浴。あまり温泉らしさがなかったので、やはり大浴場の方がよい)。桃山風呂にはもうちょっとじっくり入っていたかったですが、子守もあったので仕方なし。500箇所目の節目としては、さすが有名な桃山風呂ということで、十分に満足できる入浴となりました

さて、よろづやの宿としての評価は、今回はリビング付きの部屋で夕食は部屋食(朝食は大広間)、大人24,000円、子ども12,000円というプランで、チェックイン後には抹茶が出たり、夕食後には替えの浴衣が用意されるなど、高級旅館らしい配慮が随所に見られさすがと思う反面、老舗旅館だけあって施設的に古い場所も多々見られました。コストパフォーマンス的には、湯田中温泉では最もメジャーな旅館なので、ちょっと高めの設定かなという感じ。桃山風呂はお薦めしたいですが、コスパを考えると、割り切ってアネックスに宿泊した方が良いような気もします。


さて、今回のよろづやさんの記事を大変興味深く読ませていただきました。実は私も去年こちらのお風呂に入ったことがあります。裏技?に近いのですが、渋温泉の小石屋旅館というゲストハウスに泊まると、夜に送迎してくれまして
ところで、つい先日川中島温泉テルメドームに行ってきました。いわゆるスーパー銭湯ですが、源泉100パーセントを売りにしているだけあって、とても気持ちよかったです。
忙しい時期には、遠くの湯めぐりではなく、近場のこういう施設も良いなあ〜と思いました
今回も良い記事をありがとうございました。
よろづやの桃山風呂、よかったですね~
それにしても、小石屋旅館に泊まると桃山風呂に無料で入れるなんて、そんな裏技があったとは!小石屋旅館は宿泊料が安いから、アネックスに泊まるよりかなりお得ですね
テルメドーム、テレビで何度か見ましたが、お湯の良さはテレビでは分からないのでどうなのかな~って思っていましたけど、いい使い方しているようですね