春日温泉 かすがの森（旧かすが荘）

　春日温泉は佐久市（旧望月町）の山間にある温泉地です数軒の温泉施設で小規模な温泉街を形成していて、あまり目立たないのですが、開湯が300年以上前と言われる歴史ある温泉地です

　「かすがの森」は春日温泉の入口付近にある施設で、以前は「かすが荘」という名前だったようです。看板等は全て「かすがの森」に書き換えられていますが、石碑だけはいまだに「かすが荘」と掘り込まれています。まあこれは直しようがないので仕方ないですかね建物は中に入ってみると意外にレトロで、ちょっと昭和の香りがします。体育館やプール、ゲートボール場など様々な施設も併設されていることから、昭和のリゾートブームの頃には賑わったのでしょう。この日は時期的なこともあってひっそりとしていました

　さて肝心の温泉の方は、大浴場と中浴場があるようで、今回は中浴場が男湯となっていました。中浴場は内湯が２つ（中浴槽とジャグジー風呂）、露天風呂が１つ、サウナが１つという構成です。温泉の使用法は複数の掲示があって分かりにくいのですが、源泉は自家源泉と共同源泉を使用しているようです。掲示から推測するに、内湯中浴槽は共同加熱源泉かけ流しで加水なし、ジャグジー風呂は自家源泉循環併用で加水なし、露天風呂が自家源泉かけ流しで加水ありと思われます。またすべての浴槽で加温、殺菌剤添加ありですね。
　
　泉質も詳細な分析書が張られていないのでよく分からないのですが、昭和59年の簡易な分析書を見るとpH8.4、泉温45.5度、蒸留残留物598mg/kgなので、近くのもちづき荘、ゆざわ荘で使用しているものとはだいぶ違っています。これが自家源泉のデータなんでしょうかね。ただすべての浴槽が無色澄明、無味無臭、若干ツルスベ感ありで、浴感にほとんど差はありませんでした。

　

　正直なところ、かけ流しを謳ってはいますが塩素臭がして、温泉としての魅力は乏しいのですが、あえて良い点を挙げるとしたらジャグジー風呂の湯と露天風呂の雰囲気ですねジャグジー風呂は明らかに他の２浴槽よりオーバーフローが多く取られていて、なぜか塩素臭がしませんでした通常は肺から吸い込むことで感染するレジオネラ菌を考慮して一番強力に消毒するなずなのですが、ここではそうでなく、一番浴感が良い浴槽になっていました普段はジャグジー風呂が大嫌いな私なのに、ここではほとんどジャグジー風呂に入り浸りでした。

　露天風呂は森の中に作られていて、雰囲気はなかなかのものこの日は雪景色でしたが、緑のある季節は気持ちがいいでしょう。春日温泉ではもちづき荘が内湯のみ、ゆざわ荘が狭くて馬事公苑しか見えない露天風呂なので、露天風呂という点ではこの施設が一番かもしれません。

　総合的にみると、この施設、泉質で料金700円というのは少し高すぎるような気がします本来宿泊施設なので日帰り入浴がメインではないでしょうが、せめて500円くらいにしないとリピーターや地元住民はあまり訪れないんじゃないかな