【2006年・日本】試写会で鑑賞(ともや評価:★★★☆☆)
PS2のホラーアクションゲームを題材にしたホラームービー。
1976年--関東沖にある夜美島(やみじま)で、たった一人の男を残して全島民が失踪してしまうという事件が起こった。事件は未解決のまま闇に葬られることになる。事件から29年後。3人の家族--父の天本真一(森本レオ)、娘の由貴(市川由衣)、由貴の弟・英夫(西山潤)--が、英夫の療養のためにこの島へやってくる。診療所を営む南田豊(ココリコ・田中直樹)は天本家族を温かく出迎えるが、他の島民はどこか余所余所しい。由貴が荷物の片づけをしていると、隣に住む里見(西田尚美)がやってきて、この島で語り継がれている伝承を由貴に教える。それは『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』というもの。その夜、由貴は島中に鳴り響くサイレンを聴く。その夜を堺に、父の真一が失踪してしまう。この島で何が起きようとしているのか? やがて由貴は29年前にこの島で生き残った男が残したメモを発見する。そのメモには『3度目のサイレンで島民に変化…』と書かれている。行方不明になっていた真一が現れるが、どことなく様子がおかしい。やがて、3度目のサイレンが鳴り響き、恐怖の一夜が幕を開ける…。
【1590年にアメリカで起きたロアノーク島民失踪事件】
【1872年のマリー・セレスト号の船員消失事件】
【人魚伝説】
【不老不死】
【セイレーンの伝説】
などなど--様々な要素が効果的に盛り込まれている。
ジャンルを書くとそれがそのままネタバレになってしまうが、SFなどでは古典的に使われているオチが用意されている。
でもゲームの「サイレン」ってこんなストーリーだっけ?
プレイしたこと無いからよく分からないんだけど、サイレンが鳴ると海から過去に死んだ人間が甦って、島民を襲うって物語だと思ってたんだけど…。
この作品は【音の恐怖】にこだわった演出がなされているようだが、試写会場のサウンドシステムでは360度立体音響がまったく活かされておらず、ただうるさい音で驚かしているようにしか思えずちょっと残念。
次々と起こる異変に恐怖する2人。
堤監督の演出が冴え渡ります。
そして心配していた市川くんの演技もなかなかのモノでした。
役名の所為って訳じゃないんだけど、どことなく斉藤由貴っぽい?
ココリコの田中も芸人にしておくのはもったいないくらいのいい演技をしています。
でも鉄塔でのシーン。
あのメイクをするとコントっぽく見えてしまうのは何故?
やっぱり芸人の血がそうさせてしまうのかしらん。
監督は堤幸彦。
「ケイゾク」を彷彿とさせるエンドロールの後にも、恐怖の場面が展開するので、これから観る人は最期まで席を立たないでね。
ちなみに堤組ではお馴染みの俳優さん(「ケイゾク」の鯖おじさんとか)がたくさん出演しているので、ちょっと最初のうちは笑ってしまいました。
追伸。
ある森本レオの場面で、隣にいた男性が『うわぁぁぁぁ!』とみっともない悲鳴を上げる。
「ガキの使い」のヘイポーのようなリアクションを取る人間を間近に見たのは初めて。
同じ会社の女性の同僚と来ていたみたいだけど、その恋は諦めた方がいいかもね。
| SIREN MANIACS(サイレン マニアックス)-サイレン公式完全解析本-ソフトバンククリエイティブこのアイテムの詳細を見る |