智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

急性膵炎で入院したこと

2017年05月03日 | 健康、バレエ、水泳
結婚披露宴で着るドレスを決めて、ホテルの衣装室の扉を閉め、
廊下を歩きだした途端に、急に気分が悪くなり、その場でしゃがみこんで、
母に付き添われてトイレに入り、便座に腰かけたものの、
急に、激しい下痢と同時に嘔吐が襲ってきて、
手荷物の袋に向って、咄嗟に吐き出したが、納まるどころか、
左腰に激痛が走り、顔から血の気が引き、脂汗が止まらず、
便座に座る姿勢もつらくて、ペーパーホルダーに持たれ、
「痛い」と唸りながら、下痢と嘔吐を繰り返す娘の様子に、
母はただ事ではない、と衣装室に飛び込んで、ホテルに助けを求めました。

宴会担当の支配人が駆けつけて、同じ階の一室を手配して下さり、
婚約者に負ぶさり、部屋に入ったものの、全身汗でびっしょりと濡れ、
今度はがたがた震えが来て、寒気が止まらず、バスタオルを巻きつけ、
経験したこともない激痛に、もんどり打つしかなく、
母がひたすら左の腰をさすってくれ、少しは楽になるのですが、
短時間の激しい下痢と嘔吐と脂汗で、意識が薄れるのを感じました。

救急車を呼んで、慶応病院の救急外来に駆け込み、検査した結果、
急性膵炎で、即、入院となりました。
25歳の夏の終わり頃の話です。

検査の数値が悪く、3か月から半年の入院!、
絶対安静、下々もベッドでするように、と診断され、
「先生、それは、嫌です。トイレは自分で行きます」と言うと、
トイレ付の個室に入ることになりました。

原因は不明で、職場での疲労や心労が重なったからか、
男性は暴飲暴食が原因だったりするそうですが、女性に原因不明が多いそうです。

3日経つと数値が良くなり、「この分では、入院は1か月ぐらいか・・」
5日経つと、「1週間で退院していいです」と急に回復していきました。
退院後の食事について指導を受け、
3か月ぐらいは、肉、刺激あるカレー、脂っこい物を避けるように、
しばらくは魚と豆腐でタンパク質を摂っていました。

職場に復帰すると、上司たちは私に「お酒を強要」しなくなりました。

それまで、私は「飲めない」と断っても、上司たちは「練習すれば強くなる」
と無理強いして、私も場の雰囲気を壊さないよう、乾杯のビールは一口、
小さな50cc位のグラス一杯のビールを、2時間かけてチビリチビリ飲んで
翌日、だるくて、仕事にならない「2日酔い」で、トイレで居眠りしていました。
このようなことも遠因だった、と思います。

3年ほど無理が効かず、食べ合わせが悪いと「怪しい」症状に襲われましたが、
10年、20年、食生活も用心して、安定しております。

あのとき、母がさすり続けてくれたことで、痛みが軽減し助かりましたこと、
有りがたかったこと、想いだしました。