能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

「経営は何をすべきか」 ハメル節にしびれる一冊 昇進するためではなく影響を及ぼすための競争を奨励

2013年09月19日 | 本と雑誌

「経営は何をすべきか 生き残るための五つの課題」 

ゲイリー・ハメル著

ダイヤモンド社刊 2、200円


ハメルさんは、「コア・コンピタンス」コンセプトで一世を風靡した経営学者。

現在、ロンドンビジネススクールの客員教授をされています。


5つの課題とは、次の通り。

1.理念

2.イノベーション

3.適応力

4.情熱

5.イデオロギー


理念、情熱、イデオロギー・・・いかにもハメルさんらしい切り口です。

「私たちの未来は、イノベーションにかかっている」

このフレーズを繰り返すハメルさん。

従来の硬直化した組織では、イノベーションは生まれないことを強く主張。

ゼネラルモータースの蹉跌を取り上げながら、熱く語ります。

市場対階層性という軸を二項対立として、その課題を浮き彫りにしていきます。


特に、引っかかったのが「衰退の診断」。

3つの要因を取り上げています。


第1の要因 重力に負ける

第2の要因 戦略の有効性が失われる

第3の要因 成功は堕落につながる

 

また、ビジネスパースンには、昇進より、影響が大切と言及します。


「昇進するためではなく、影響を及ぼすための競争を奨励する」


ハメル節に再び触れたい方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。


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高齢社会検定の合格点は?記念すべき第一回の合格率は?予測してみました・・・7割正解?

2013年09月17日 | 資格・転職・就職

ブログを見た友人から、メールをもらいました。

「どんな人が、高齢社会検定を受けるの?」

なかなか良い質問です。


答えは、「物好きな人、時間と暇がある人」と回答しました(笑)。


自分もそうです。

この検定試験に合格したからといって、何のメリットもありません。


合格者には、「高齢社会エキスパート」という称号をいただけるようですが、

社会的評価や近所の評判レベルでは、まだまだという感じがします。


ただし、今回受験された方々は、超高齢社会に対して、かなりの問題意識のある人々だと回答した次第です。

世界最速の超高齢社会を迎えるニッポン。

個人、社会が、この事象をどのようにとらえるかによって、今後の日本が変わってくる・・・。

その危機意識をもとに高齢社会に対する取組み、対応策を個人、社会で高めていこうというのが、

今回の検定試験の背景にあると思います。

一見ピンチ、でもよくよく考えると世界最先端に立つチャンスでもあるわけです。

ここで産みだした仕組みやシステムを、日本に続いて高齢化が加速するアジア諸国に輸出することもできるのです。


今回の出題は、総論編20問、個人編40問、社会編40問。

すべて四択。

最低でも、それぞれについて65~75%の正解が必要なような感じがします。

一つでも60%以下があると不合格ということになると思います。


出題のほとんど全てが、「東大がつくった高齢社会の教科書」からの出題。

なかなかの良問で、解いていても楽しむことができました。

作問者の先生方に感謝です。


四択ということを考えると、最低でも、総論編で14問程度の正解、個人、社会編で28問程度の正解という全てをクリアした方が合格者だと考えています。

この前提で考えると合格率は70%程度になるのではないでしょうか。


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レジリエンス これからのキーワードは復活力?アドホクラシーとはフレキシブルな適応能力のこと

2013年09月16日 | 本と雑誌

「レジリエンス 復活力」

-あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か-

アンドリュー・ゾッリ他著 ダイヤモンド社 2400円


連休を活用して積読だった同書を、まったりと読書。

多少、学術的な重たい書籍かと思いきや、新しい事例も散りばめられており、なかなか興味深い一冊でした。


複雑性、相互依存性、不安定さを持つ現代社会。

いつ何が起こるか分からない時代、レジリエンス・resilience(復活力)というキーワードは、時代をサバイバルする重要なコンセプトであるように思います。


レジリエンスの定義

「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面した時、基本的な目的と健全性を維持する能力」

そうです。

同書では、社会や組織だけではなく、個人の復活力にも焦点を当てているのです。


レジリエンスの条件

1.フィードバック

2.資源とプロセスの脱集中化


頑強性や冗長性、単なる元の状態への回復は、レジリエンスととらえていません。

また、最近、環境関連で多用されているサステナビリティについても否定的。

自然体系を後退させるとともに、方策を提供しないものとして評価していません。


同書を一言でまとめれば、レジリエンスは、リスク緩和に向けた事前の準備、ものの考え方、危険分散、複雑なものを単純にすることと言ったところでしょうか。


著者は、最後に、「何らかの適応手段を講じない限り、幾何級数的な単一の成長曲線を描くシステムは崩壊する」と喝破します。

これは、社会でも組織でも、個人でも・・・。

本当に怖いことです。


この対応策として例示しているのが、イノベーションとアドホクラシー。

アドホクラシーというのは、簡単に言うとフレキシブルな適応能力

著者は、ジャズバンドを示しています。

指揮者のもと一糸乱れぬ統一の元で演奏するシンフォニーオーケストラではなく、アドリブも称賛されるジャズバンド。

スポーツで言えば、監督の指示で動く野球型ではなく、ピッチのプレイヤーが瞬時判断して動くサッカー型ということになると思います。


このアドホクラシーは、1970年代、未来学者アルビン・トフラーと経営学者ヘンリー・ミンツバーグが提唱したコンセプト。

単にロジカルだけではない、クリエイティビティが求められる時代になったような気がしています。


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TOKYO2020 FINAL Presentation FILM に感動!涙・涙・涙・・・東京で再びオリンピック!

2013年09月15日 | スポーツ

東京五輪の招致が決まり一週間。


閉塞感漂っていた日本経済、社会にも、何となく活力が出てきたように思います。

そんな中、「TOKYO2020 FINAL Presentation FILM」を発見。

その作りの素晴らしさに感動しました。


スポーツの躍動感、子供たちに与える夢、ヒューマニティ・・・それが、わずか5分間の映像にまとめられています。

しかも、今までのような日本的なものをを押し出すのではなく、グローバルな感覚が随所に散りばめられています。

大手広告代理店プロデュース、日本のクリエイティビィテイを結集した作品だと思います。

 

そういえば、最終プレゼンで日本人らしからぬボディアクションした猪瀬都知事、胸を張って安全性を言い切った安倍総理、優しい表情でフランス語プレゼンをした滝川クリステルさん・・・。

コンサルタントによる演技指導が相当程度入り込んでいると感じた次第です。

今回の最終プレゼンから学ぶビジネススキルというのは、多々あると思います。

また、日本人の英語という点からも、このレベルに達していれば世界に通用するということも感じました。

今回の最終プレゼンを成し遂げたチーム日本。

スタンディングオベーションです。


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高齢社会検定試験を受けてきました 時間と余裕があれば、楽しい検定 超高齢社会と検定試験

2013年09月14日 | 資格・転職・就職

第1回 高齢社会検定を受検してきました。

記念すべき第1回です。

Img_0871

試験会場は、ちょっと敷居の高い東京大学駒場キャンパス一号館。

象牙の塔としてのシンボリックな威圧感が・・・。

Img_0870

試験会場には、文字通り老若男女・・・さまざまな方々が・・・。

少し女性が多かったような感じがしました。

試験監督は、二名の女性。黒のスーツを着たなかなかの威容。

おそらく東大大学院に在籍する才女か、東大高齢社会総合研究機構の研究員さん・・・。

賢そうな女性でした。


受験する方々もなかなかユニーク。


初老の男性(少しガラッパチ)、試験官に対して、ボヤきます。

「このマークシートの文字、小さくて読みにくいなあ。文字が小さくて薄いんだよなあ。」


この後ろに座る友人らしい中年の男性が言います。

「でも、場外馬券の投票券と変わらないんじゃねえの。」


試験会場、大爆笑。


受験者は、700名程度。

さきほどのガラッパチ親父さんは、瞬時に計算し検定試験の収入が500万円ぐらいあったことを吹聴されていました。

これまた大爆笑。

まだまだボケていないと思った次第です(笑)。


試験問題は、「東大がつくった高齢社会の教科書(東京大学高齢社会総合研究機構著・ベネッセ刊)」を読んでいれば、ほぼ回答できる内容。

応用問題はありません。

同教材を二、三回読んでいれば、8~9割正解できるという内容でした。


試験問題は秀逸。

東大の院生あたりが教授の指示で作問しているようで、問いの立て方が過去受験した様々な試験と比較しても、なかなか秀逸なもの。

背景を想像しながら解いていくことがなかなか楽しいひと時でした。

ありがとうございました。


高齢社会、いや正確に言うと、超高齢社会。

ニッポンの最大の課題とも言える社会問題です。

じわじわと進行するだけに、なかなか現実感のないのが本当のところだと思います。

40年後には、若者一人が老人一人を支える時代の到来です。


本当に一人ひとりが、自らのこと、周りのこと、社会のことを考えて意思決定していかなければ、大変な事態になると思います。

一人でも多くの人が、「東大がつくった高齢社会の教科書(東京大学高齢社会総合研究機構著・ベネッセ刊)」を読み、

まずは自身の在り方について考えていただく機会か増えればと考えています。


自己採点は、約8割。

10月半ばの発表を楽しみにしています。


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アベノミクスを超える第4の矢「アベノリンピクス」 日経ビジネス誌のオリンピック経済予測30にワクワク

2013年09月14日 | 本と雑誌

アベノリンピクス」 

これは、竹中平蔵さんが命名した「アベノミクス」に「オリンピック」を掛け合わせた造語。

2020年の東京開催に向けて、第4の矢として期待されている五輪経済効果を表した言葉です。


日経ビジネス2013.9.13号の巻頭特集は、「五輪経済予測30」。


閉塞感漂う日本経済に期待と希望をあたえる日経ビジネスらしい特集です。

できれば、日経ビジネスらしく100取り上げてもらいたかったなあ、あるいはもっと大胆に期待をあおってもらいたかったなあと思っています(笑)。


でも、東京五輪招致の決定は、何となくビジネスパースンの笑みが増えるという現象を巻き起こし、今までとは違う新しい世界に入ってきたような印象があります。


日経ビジネス誌が予測した30の項目の概略を紹介させていただきます。

実現率は70%あると思っています。

日経ビジネス誌の予測に対して、さらに「◎、〇、△、×」で再評価させていただきました。


1.第4の矢登場でアベノミクス加速 ◎


2.VIPを運ぶのは自動運転カー ×


3.水素カー △


4.会場運営は100%再エネ △


5.店舗で顔パス決済 △


6.通訳進化 ネット&クラウド 〇


7.飛行船で警備 △


8.超小型モビリティが選手村の足 △


9.超エコビル ◎


10.成田~羽田に新鉄道 1時間に ◎


11.株価20000円超え ◎


12.脱デフレ △


13.経済効果は3兆~100兆円 〇


14.財政健全化目標、先送り 〇


15.消費税、開催年に再引上げ △


16.都市開発計画進展 ◎


17.カジノ合法化 五輪後も 〇


18.TPP、規制緩和に追い風 〇


19.中韓との関係に変化 〇


20.中小企業の技術に脚光 ◎


21.結婚、出産ラッシュ △


22.訪日外国人2000万人に ◎


23.ホテル新規投資 ◎


24.小売業 販促に苦悩 〇


25.免税手続簡略化 〇


26.スポーツ市場膨張 ◎


27.テレビは主役の座から陥落 〇


28.温泉ブームの死角 〇


29.挑戦する社会に転換 ×


30.原発収束 △


2020年、東京。

自動車、ICT、アニメ、職人の技、スポーツ・・・。

国際社会に対するニッポンのショールームになると考えています。


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立教大学大学院ソーシャルデザイン集中講座 第4回 ソーシャルビジネスと社会起業家

2013年09月12日 | 学問

今日は、仕事の打ち合わせが伸び、20分の遅刻で池袋に到着。


本日の担当は、広石拓司講師。

empublic代表で根津スタジオや文京ソーシャルイノベーションネットワーク等を主導されている実務家。

明るく元気な先生で、ポジションパワーのないNPOやネットワーク組織では、特殊なコミュニケーション術が必要なのだなと感じさせるスキルを持たれていました。

質問をしても、「いい質問ですね」「鋭い問いですね」「ありがとうございます」と一度受けて、持論を展開する・・・。

質問する人も答える人も、それを聞く人もみんなハッピーになれます。


今日のテーマは、「ソーシャルビジネスと社会起業家-社会を良くするために私たちに、何が出来るのだろうか?-」。


正解のない問いを生きる」というQからスタート。

企業、NPO、ソーシャルビジネス、社会起業家の対比の後に、「儲かる事業なら、とっくに誰かがやっている」という言質に皆さん納得。


ケースとして、マドレボニータ、ビッグイシュー、そして国際的NGOハビタントの紹介。

ビジネスモデルとしての見ても良くできた仕組みに改めて驚いた次第です。


それにしても、今回のクラスのみなさんは問題意識も高く、すこぶる真面目。

女性が多いということもあるのでしょうか?

来週は、遅刻しないように参加したいと思います。

それでは。


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日本人は、やっぱり寿司 築地に行ってきました 日本人のDNAを直撃する・・・お寿司、最高!

2013年09月11日 | まち歩き

東京にオリンピック・パラリンピックの招致が決まった日曜日。

そのお祝いもあり(理由は何でもいいのですが・・・笑)、友人とともに築地に行ってきました。


江戸前寿司・・・しゃりは少な目、ちょっぴりお醤油をつけて食する寿司。

日本人だよな~と感じる一瞬です。

以前、オーストラリアに一週間滞在、帰国して食べたマグロに涙したことがありました。

「うまい」という前に、DNAを直撃する感じ・・・ヤッパ、日本人は、これだよなあ~という理性を超越した感覚です。

築地の寿司屋さんは庶民的。

ビール片手に、たらふく食べても、すこぶるリーズナブルです。

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いまやミシュランにも登場するニッポンの寿司屋。

2020年に向けて、さらなる進化が進むニッポンの寿司

お祝い事があれば、また、駆けつけたいと思っています。

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日本で最高レベルの憧れの書斎 旧前田侯爵の駒場本邸 男の夢とロマン、それは書斎 STUDY

2013年09月10日 | まち歩き

男の隠れ家、理想の秘密基地である書斎。

英語では、文字通りstudyと言うそうです。

自分自身、一番好きなのが、旧前田侯爵の書斎。

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インデリジェンス、リベラルアーツ、センスを感じさせる素敵な空間です。

この書斎は、駒場にあります。

東京大学駒場キャンパスの裏手。

渋谷から歩いてもいける距離。

三菱財閥のシンボル、上野・池之端の旧岩崎邸も有名ですが、わたし自身、前田侯爵の洋館が好きです。

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この洋館は、加賀百万石前田家の第16代当主前田利為さんの本邸として1929年に建設されました。

当時、東京帝大教授塚本靖氏と宮内庁担当技師の高橋貞太郎氏が設計、英国のチューダー様式を取り入れています。

第二次世界大戦後は、ホワイトヘッド空軍司令官の住居だったとのこと・・・。

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前田利為さんは、陸軍の軍人。

最後は、陸軍大将。

ボルネオ沖で戦死されます。

当時、この洋館を建設するときも「贅沢すぎる」という声もあったようですが、計画どおり着工、完成させたとのことです。

当時は、そのような誇り高き日本人が多々いたこと、本当にすごいと思います。

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一階のサロン シャンデリアとピアノ・・・本当に素敵です。

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二階に向かう階段・・・細工が感動的です。
この洋館は、地上3階、地下2階。

1階、2階は公開されており、しかも無料。

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一階にはカフェがあり、重厚な空気の中、美味しい珈琲を飲むことができます。

この建築物は、近代史の中で絶対失ってはならない建物だと思います。

いつか、こんな書斎で時間を忘れて読書したいものです。

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ここが、前田侯爵の書斎。

ここで本が読めれば、至福のひと時だと思います。

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素敵なレイアウト・・・完璧です。 

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裏口です。

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そして、和亭にある裏庭・・・日本人のマインドに揺さぶりを与えます。

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裏手には、渡り廊下で結ばれた和風建築も。

ここもなかなか優れた建築物・・・素敵です。

 

前田侯爵の素敵な趣味・・・それは、オトコの夢と浪漫かもしれません。 

また、お邪魔して、自分を見つめなおしたい空間です。


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目黒さんま祭 めぐろはスモークの街に サンマは東北から、カボスは徳島から・・・優れたブレンディング

2013年09月09日 | まち歩き

東京・目黒で恒例のさんま祭。

落語のネタをベースとした町おこしイベントです。

サンマは東北から、カボスは徳島から・・・なかなか優れたブレンディングです。

長時間並んで食された方、その忍耐力・・・すごいです。

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煙に覆われた目黒の街、大好きなスポットです。

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