全国の商店街の多くは、衰退傾向に歯止めがかかりません。
経済産業省、中小企業庁、県・市などの行政の助成策も、あまり効果を上げることができていません。
少し勢いはなくなってきたとはいえ、郊外のロードサイドの店舗、イオンをはじめとした大型店舗、アウトレットモールなどは、なかなかの集客力を持っています。
広島県呉市・・・れんがどおり商店街。
人口20万人の地方都市の中心市街地。
大型のアーケードを持つこの商店街、衰退の流れに歯止めをかけることが出来ません。
この夏・・・この商店街では、トリック・アートを商店街の各所に・・・。
路面や空き店舗のファサードを活用しています。
規模は小さいものの、ちょっと工夫したプロモーション企画です。
商店街振興組合の若い人たちの地道な努力が感じられます。
この企画は、子ども達を呼び込み、その親御さんたちも来街してもらいたいというものだと思います。
ただ、呉市の人口構成を見た場合、シルバー層が突出しています。
少子高齢化・・・おじいちゃん、おばあちゃんを惹きつける創意工夫も、大切だと思います。
東京・巣鴨の「とげぬき地蔵」のような取り組みは、できないものでしょうか?
「おばあちゃんの原宿」と言われる巣鴨も、最近、変化が起きているようです。
「ガモる」・・・
若い女性たちが、巣鴨を訪れ、そこで、飲食、参拝などを楽しもうという現象です。
予期せぬ成功・・・シナジーが働いています。
安全な商店街・・・最低限の条件です。
ただ、この商店街は、バイク、自転車の駐輪が、無法状態・・・。
自動車の乗り入れも・・・。
目の不自由な方、シルバー世代は、かなり危険です。
防犯カメラは設置されているのでしょうが、具体的な指導を行っていく必要があると思います。
呉市では、少し前に、JR呉駅前にあった呉そごうが閉店。
「大和ミュージアム」「鉄のくじら館」などの集客力はあるものの、れんがどおり商店街への経済効果の波及は、ほとんどありません。
呉冷麺で有名な「珍来軒」やラーメン「モリス」で行列ができる程度です。
最終的には、経済特区の指定を獲得し、町全体を盛り上げていくしかないようにも思います。
カジノ特区や国際貿易特区、デューティフリー特区、シルバー特区などの施策が必要だと思います。
日本全体が高齢社会となり、老人たちが歩いて暮らせる「コンパクトシティ」がこれからのキーワードになるのではないでしょうか?
買い物へ、病院へ、友人のうちへ、市役所へ・・・
歩いて、あるいは車椅子で移動できるバリアフリー空間。
ちょっとした休憩ができるスペース。
シルバー世代の語り場となるコミュニティ空間。
ミニ巣鴨を、お手本としての町づくりが重要であるように思います。
公的な助成は、旧市街地のエリア限定、選択と集中という展開が、ベストなチョイスだと考えます。