能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

勝ち残る「変身経営」花王・GE・IBMの選択・・・日経ビジネスの特集 「針路(=北極星、パーパス)」を見定める

2022年03月29日 | 本と雑誌

今から約40年前に日経ビジネス誌が分析した企業の寿命30年説。

ワンパターンの経営でいくと会社は30年で衰退、なくなるということです。

そして、バブル経済が崩壊した頃にし、企業の寿命は18年になりました。

時代のスピードが上がり変化が多様化した現在、会社の寿命は更に短くなっているのではないかと思います。

日経ビジネス2022.3.28号の特集は、「勝ち残る変身経営 花王・GE・IBMの選択」。

とても面白い内容でした。

 

Contents

Part1 混沌とした時代こそ変わる好機 花王を襲う三重苦 日用品の次を探せ

Part2 野放図な多角化は失敗する 業態転換に法則あり 成功企業の4類型

Part3 米GEラリー・カルプCEOインタビュー

Part4 米国で進む世代交代 新機軸はデータ寡占

Part5 利益はパーパス実現の手段 北極星はどこにある 永続企業の極意

 

Part2の「野放図な多角化は失敗する 業態転換に法則あり 成功企業の4類型」では、一橋大の名和教授の成功する「変身」パターンを分かりやすく解説しています。

 

類型1 オクトパス型

複数の事業の太さを変え、時代に合わせて組み替えていく。むやみに足を増やさず新陳代謝に取り組む視点が重要。

→旭化成、日清紡

 

類型2 ピボット型

バスケットボールの足さばきのように、軸足にあたる事業を固定し、もう一方の足を動かしながら多角化を進める。パーパスを意識することで軸足がより強固に。

→凸版印刷、キッコーマン

 

類型3 クロス型

異なる事業を掛け合わせ(クロスオーバー)、相乗効果を引き出す。研究開発の蓄積など自社の強みを見極めることで、新たな事業を生み出せる。

→住友金属鉱山、味の素

 

類型4 ヤドカリ型

事業の本質を変えず、時代背景や成長ステージに応じて新しい技術やツールを取り入れる。顧客への提供価値を追求することがカギ。

→綿半HD、リクルート

 

日本企業では、オクトパス型やヤドカリ型が多いように思います。

脱皮しないヘビは死ぬ、ゆでカエル・・・時代の先を読みながら変身しなければ会社やビジネスパースンの明日は厳しいものになります。

この特集は、次の言葉で締めくくられます。

変革を成功させるために必要なのは、向かうべき「針路(=北極星、パーパス)」を見定めることだ。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 広島市の並木通りで社会実験... | トップ | 広島市の京橋川の河畔のサク... »
最新の画像もっと見る