情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

北海道監査委員が道公安委員会に交通安全協会から2200万円返還させるよう勧告!~メディアは報じない

2008-09-08 05:23:16 | メディア(知るための手段のあり方)
 毎日新聞の地元版(の電子版)によると、【社団法人・釧路方面交通安全協会が道所有の運転免許試験場コースの許可外使用などで不適正な収益を得たとして元道警釧路方面本部長らが起こした住民監査請求を受け、道監査委員は29日、道公安委員会に対し、釧路安協に約2200万円の返還請求をするよう勧告した。道監査委員の返還勧告では過去最高額】だという。

 こりゃ、すごいこっちゃ!免許更新のたびに金をとられる安全協会、警察の天下り団体の安全協会が2200万円の水増し請求をしたことを認めたのだから…。

 水増しの方法ついて、毎日新聞は次のように伝えている。

【釧路安協は道から借り受けた試験場コースを自動車教習所に貸し出しているが、道監査委員は05年度から3年間で約5570時間の許可外使用があったと認め、その使用料を約1600万円と算定。また、釧路安協が道からの委託を受け実施している運転免許更新講習についても、開催回数の水増し請求があったと認め、会場の借り上げ料約600万円と合わせ計約2200万円を返還させるよう勧告した。】

 この住民監査請求は、平成20年5月28日、札幌の市川守弘弁護士と原田宏二「市民の目フォーラム北海道」代表が、釧路方面交通安全協会(釧路安協)に不正経理疑惑があるとして、北海道監査委員に対して行ったものだ。

 詳しいことは、同フォーラムのウェブサイト(※1)を見てもらえば分かるが、メディアがまったくといっていいほど取り上げていないのが残念だ。どんどん、取り上げて、同じような活動をする人があちこちで増えれば、世の中ずいぶんよくなりそうなのだが…。

 請求した二人は、この結果について、

【この監査結果ではこの約2,100円を釧路安協が何に使ったのかは明らかにしていない。
 道に対して損害を賠償すればよいということではない。
 北海道公安委員会は徹底した調査を行い、その使途を明らかにし、釧路安協の管理者の責任を明らかにするとともに、これを監督してきた道警釧路方面本部の責任を明確にするべきである。
 そしてその結果を道民に公開するべきである。

 釧路安協の問題の背景には、北海道公安委員会(北海道警察)による公益法人に対する立ち入り検査等が形骸化していることが上げられる。
 その要因は、交通安全協会の幹部に多くの道警幹部が天下りしていることや公益事業(公金)に対する認識不足があることは間違いない。
 そして、交通安全協会の組織構成等からみて釧路安協の問題は、全道安協の問題であることを自覚し、交通安全協会の運営の抜本的な見直しを図ってほしいものだ。

 「市民の目フォーラム北海道」では、今回の監査か結果を受けて、北海道公安委員会の対応を見守るが、既に北海道交通安全協会や函館方面交通安全協会に対して情報開示請求を行っている。
 その結果によっては、引き続き何らかの措置を講じることも検討する】

とますますやる気を出している。

 東京でもこの件と同じような問題はあるはずだが、東京では警察はアンタッチャブルなのか、なかなか結果に結びつかない。

 大手新聞がこの問題を全国面で取り上げないのは、本当に情けない。メディア側の事態もかなり深刻だと考えざるを得ない。


  

※1:http://www.geocities.jp/shimin_me/keisatukanren1.htm#20.9.3





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